斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

部下に話しかける時は、雑談か、お願いか、情報共有かをはじめに伝えるようにしてる

こんなTweetを見かけました。

どういう意図で話しているかを理解せずに、それと違ったコメントをする人っていますよね。この件だと、そもそも話しかけられてもいないのに話しているので、たぶん、会話をしたい(あわよくば自分を認めてもらいたい)だけなんでしょうが。結果、話し手の心が離れていっているのは、悲しい。いや、自業自得だから悲しくないけど。

それはそれとして、誰かの話を聞くときは、聞き手の方で、一旦は傾聴気味に聞いておいて、話の方向性が見えたところで、このまま聞いているか、はたまた何かコメントをするかを考えるというのが王道です。

Discussing

※一方で、「ポーズとして傾聴してる」って思われると話す気を失う話し手もいるので、あからさまに傾聴してる風にも割れないように聞くのもテクニックとして重要

ただ、我慢して他人の話を聞くというのは結構疲れます。私は疲れている時に話しかけられたら、「今、私は疲れていて、自分が何を求めているかを理解するまであなたの話を聞いていることが難しいから、最初に、どういう方向性かを教えてくれる?」と、話し手に私に何を求めて話しかけているかを教えてもらうにしています。

また、自分が話し手となった時には、基本的に何を目的に話しているかは冒頭に伝えるようにしています。わざわざ貴重な時間を使って私の話を聞いてくれる人に、できるだけ快適に過ごしてほしいからです。

特に、仕事での部下に当たる人には、「これから話すことは雑談なんだけど」「情報共有として聞いておいてくれる?」「お願いがあります」と、明確に話の目的を伝えた上で話しかけるようにしています。

自分が部下の立場だと、上司の話は一言一句真剣に聞こうとするんですよね。それだけで部下は結構体力を使っちゃう。重要なのは、話した内容を受けてのアクションをどうするかなのに、話を聞くだけで疲れちゃうのはよくない。そういうわけで、私は上司として部下に負担を掛けたくないので、どういう目的で話しているのかはあらかじめ伝えるようにしています。

お互いに心理的安全性が確保されている関係だと、別にこの手の会話の前提を伝えなくてもいいんですが、上司と部下の関係だったり、付き合いがまだ浅かったりする時は、こういうことを気を付けています。

以上、今日はこんなところです。ではでは!

「転職も、引越しも、人付き合いもすべて上手く行かない。八方塞がりでどうしたらいいか?」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。自己肯定感が絡んだ複合的なモヤモヤ。

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Q. 転職も、引越しも、人付き合いもすべて上手く行かない。八方塞がりでどうしたらいいか?

※太字はtopisyuによるもの

斗比主悦子 様

初めまして。いつもブログを楽しく拝見しております。

以前とある方のブログで紹介されていた斗比主様の自己肯定感についての記事を拝見してから、ずっと斗比主様のファンで、不安に押し潰されそうな時などに見返しては元気をもらっております。

今回は、八歩塞がりな自分の境遇についてのモヤモヤを聞いていただきたいと思い、メールを送らせていただきました。

フェイクは自分でも入れておりますので、この内容はそのままブログに掲載していただいても、斗比主様の方で読みやすいように改編していただいても何でも大丈夫です。

現在、以下の3点についてモヤモヤと悩んでおります。

前提として:

関西在住の30代前半の独身女性です。現在は週4日勤務の派遣社員をしていて月収は20万円程です。前職での貯金が約1,500万円程あり、とりあえず貯金するだけではもったいないと思い、数年前から始めたiDeCoやNISAは現在も続けています。

○仕事のことについて

実は一昨年末まで関西の某市役所で公務員として働いていました。

十年近く前に地元の市役所へ新卒で就職したのですが、どこに配属されても基本的に窓口や電話で接客しなければならないこと、またクレーム対応も多く怒鳴られたり罵倒されたりすることも頻繁にあり、ずっと仕事を辞めたい、接客がないもしくは少ない業種に転職したいと思っていました。

接客業務は苦手ですが、コツコツした書類仕事やパソコンは得意で性に合っていると思い、一度社会人3年目の時に同業他社(国家公務員)に転職を試みましたが、面接で落ちてしまい、そこから気力も削がれてそこまま市役所で働き続けていました。

ですがちょうどコロナ禍もあり、業務量も増えて残業続きだったこと、コールセンターなどでのイレギュラー対応も辛かったこと、当時の部署での人間関係も上手くいってなかったこと等々あり、十年近くずっと溜まっていたストレスが許容量を超えてしまい、不眠や慢性的な胃炎、湿疹、偏頭痛などの体調不良に悩まされるようになり、心療内科でうつ病と診断されて休職しました。

その後、復職して異動もしましたが、また接客・クレーム対応が多い部署に配属され、そこでも再度同じように体調を崩してしまい、結局市役所を退職しました。

数か月の療養の後、とりあえず社会復帰のリハビリのため、昨年春から週4日勤務の派遣の仕事を始めて、現在に至ります。

現在の仕事は、人間関係も悪くなくプレッシャーも少ないです。ですが仕事も簡単でルーティン仕事なため、一通りの業務に慣れた後は、その日分の仕事が半日で終わってしまうことも多々あります。今は他の人の仕事を手伝ったり、社内の掃除や整理整頓などをして、何とか定時までやり過ごすことが多いです。

そのため自分の中で仕事へ物足りない気持ちが芽生えてきたこと、前のようにフルタイムで働きたい、もっと収入を増やしたいと思うようになったことで、年明けから正社員への転職を目指して動き始めましたが、今のところ全く上手くいっておりません。

と言うのも、まず職務経歴書を作ったり自己分析する段階で躓いてしまいます。十年近く市役所で働いてたため、そこでの職務内容やスキルなどをアピールすべきだと分かってはいるのですが、市役所での長く辛い嫌な思い出、理不尽なクレームなどのトラウマを思い出してしまい、書類を作りながら頭がぼーっとしてしまったり、涙が止まらなくなったりしています。

それでも年齢を考えると、正社員に転職するなら早い方が良いと気持ちだけが焦り、何とか応募書類を仕上げたものの、客観的に見ても積極性や具体性に欠ける内容になってしまい、今のところ応募した数社全て書類選考落ちしてしまいました。

その後ハローワークの相談室へ行き、応募書類の添削などもしてもらいましたが、そこでも前職の話をしながら勝手にしんどくなってしまい、相談員の方から「大変でしたね」と労ってもらっただけで号泣してしまう始末でした。

そのため一旦転職活動をストップしていますが、毎日焦燥感と不安感でいっぱいです。退職してから少しずつ良くなっていた精神状態もまた悪化してしまい、薬の服用量も増えてしまいました。自分が一体何をしたいのか、どうすべきなのか分からなくなっています

○現在の住環境について

今までずっと実家暮らしだったのですが、元々父親と折り合いが悪かったこと、一人でゆっくり過ごす時間が欲しかったこと、また公務員を辞めた後ろめたさと居心地の悪さで、昨年夏より一人暮らしを始めました。

しかし、夢の一人暮らしもいざ始めてみると毎日騒音に悩まされる日々の始まりでした。マンションの壁が薄く、隣室の通話音やオンライン配信している声が深夜まで聞こえ、はたまた上の住人はかなりガサツな人のようで生活音がドッタンバッタン聞こえ、早朝でも深夜でもお構いなしに洗濯機を回し、掃除機をかけます。

半年以上我慢してきましたが、もはや騒音で気が狂いそうになっています。そしてこの歳になってようやく、自分に聴覚過敏の気があることに気づきました。

本当なら管理会社に苦情を伝えるべきなのですが、管理会社(というかオーナー一人でやっているところです)もまた曲者で、入居日時を忘れられてすっぽかされかけたり、入居時にも他の入居者への愚痴や罵詈雑言を延々と聞かされ続けたり、そもそも管理会社の電話がほとんど繋がらなかったりと、後から知りましたがGoogle口コミがオール★1のヤバい管理会社でした。

そんな管理会社とまたやりとりすることへの億劫さや恐怖もあり、結局騒音についての苦情を未だに伝えられていません。

それならば早々に引っ越そうと思い、昨年からずっと物件探しをして、先月にここなら平穏に暮らせそう!という物件に巡り合えたのですが、まさかの年収不足で審査落ちしてしまいました。

正直、ずっと実家暮らしでお金を使う趣味もなかったのとで貯金だけは余裕があったので、現在の年収は低くてもその情報を提出すれば問題ないだろうと甘く考えていました。(実際に現在住んでいる騒音ハウスもそれで審査が通っていたので深く考えていませんでした)

まさか自分が審査落ちを経験するとはという絶望感と、審査時に不動産屋の担当者から仕事や年収について根掘り葉掘り聞かれたこと、また年収について「本当にそれだけですか?もっと何か収入源はありませんか?」などと言われたことがかなりショックで、向こうは仕事だからしょうがないと分かっているのですが、その一連の出来事がかなりショックで、しばらく家にいる間は寝込んでしまう程でした。

そこから今に至ります。

騒音や管理会社のことが日々のストレス源になっているため、早急に引っ越ししたいのですが、念入りに調べて静かな物件を見つけてもまた審査に落ちることへの不安があります。

上記のように転職活動も上手くいっていないため、ここは夢の一人暮らしを一旦諦めて、父親との確執や居心地の悪さもありますが、実家へ帰ることも選択肢に入れるべきなのかとも思います。

○人間関係について

ここ最近ずっとショックな出来事があったり、ストレスが溜まったりしていますが、家族や友人知人にも誰にも相談できていません。実は今回相談したのは、斗比主様が初めてです。

家族にはうつ病になったことや公務員を辞めたことへの後ろめたさや申し訳なさがあること、特に母親には当時かなり心配をかけてしまったこともあり、このことを相談したり悩みを聞いてもらうことに気が引けてしまいます

ずっと優等生で物分かりもよく、大学までストレートで進学して公務員になったことを両親が誇りに思っていたので、この歳になってもその期待を裏切ってしまった罪悪感があります。

また、私自身は今まで彼氏がいたことがなく、結婚や出産願望もないのですが、そのことについても親に孫の顔を見せてあげられないという後ろめたさもあるんだと思います。

親しい友人知人にも病気のことはもちろんですが、仕事を辞めたことすら伝えてない人が多いです。今でも会った時は何でもない元気なふりをして、近況も当たり障りのないことしか話せていません。

前職で仲が良かったりお世話になったりした同期や先輩が、仕事を辞めた後も心配して連絡してくれていましたが、有り難く思いつつも、自分のこの現状を知られることが怖くて未だに連絡を返せていません。

皆、仕事が充実していたり忙しかったり、結婚して子育てが大変だったりとそういう話を聞いていると、自分がうつ病になり公務員を辞めて転職活動も何も上手く行ってないことを話すことが怖いです。きっとプライドが高いのに自己肯定感が低いので、同情されたり説教されたりすることを恐れているんだと思います。

うつ病になった後に色んな関連書籍を読みましたが、おそらく自分の本音や気持ちを話せる人が今までずっといなかったことが全ての問題の根本にあるのかなとは思っています。

ですが、やはり自分の現状や悩みを相談することへの恐怖や負担が大きく、なかなか心を開く勇気が出せません。

最近は趣味を楽しむ元気もなく、休みの日も騒音ハウスにいることが辛いため図書館で過ごすことが多く、あまりにも暇なため、資格の勉強を始めました。最近は簿記2級も取ることができたため、この後はまた何か資格でも取ろうかなとも思っています。

昔から勉強だけは得意で、コツコツとスケジュール管理して取り組むことも好きでした。高校・大学受験も公務員試験も勉強でどうにかなる部分が多かったので、今までやっていけたんだと思います。

ですが、転職活動となると面接や自己PRをしなければならず、そこにも苦手意識がかなりあります。客観的には人当たりや愛想も良く、外面を取り繕うことが得意なため、接客業や面接なども得意だと思われがちなのですが、自分の予想外の出来事へ即座に対応しなければならない環境が苦手なんだと思います。

長文になってしまい、申し訳ありませんでした。

ですが、文章にすることで何となくですが気持ちが落ち着いてきたように感じます

以前から斗比主様が取り上げるスモールステップのお話がとてもしっくり来ていて、自分も現状を一気に変えようとしているから躓いているのかなと思っているのですが、どうにもこうにも八方塞がりになってしまい、また誰にも相談する勇気も出せず、今回メールを送らせていただきました。(実はメールを送る勇気を出すのも数か月かかってしまいました

ぜひ、斗比主様からの視点で、まずは何から始めていけばいいかなど客観的なアドバイスや、今後の心持ち、このモヤモヤへの感想など何でも結構ですので(今はちょっと弱っているのでできれば甘口めなコメントで)いただけるととても助かります。

一読者より

A. まずは日記から始めましょう!

メールありがとうございます!

このモヤモヤを初めて人に話した相手が私ということで、大変ありがたいです。

それで、モヤモヤは、①転職したいが応募書類の作成段階で苦しんでいる、②引越ししたいが収入が理由で落ちたことがショックで次の物件を探す気力が生まれない、③親や友人・知人に自分の状況を話すのが怖いという複合的な内容で、どれから手を付けたらいいか分からないとのことです。

これについてはご自身で書かれている通り、

うつ病になった後に色んな関連書籍を読みましたが、おそらく自分の本音や気持ちを話せる人が今までずっといなかったことが全ての問題の根本にあるのかなとは思っています。

自分の状況を言葉に出して行くという行為が最優先だと思います。例えば、次のような内容を言語化してみるのがお勧めです。

  • 子どもの時から何をしているのが好きだったのか。一人ででも、誰かとでも、良い思い出を振り返ってみて、書き出してみる。
  • 前職で何が苦しかったのか。具体的な日時や人名等も記載しながら、エピソードを整理してみる。
  • 現職で転職をしたい理由を書き出してみて、どういう仕事をしたいかも書き出す。
  • 引っ越し先の優先順位を書き出してみる。
  • 上記以外に、誰かに伝えたいことを言葉にしてみる。例えば、お母さんへの感謝でも申し訳ないことでも、何でも書き出してみる。別に、その相手に伝える必要はなく、あくまで自分の中での整理に過ぎないので、遠慮は不要。

長い間、優等生的に振る舞うことに慣れてしまって、自分の感情を優先するのを忘れてしまってずっと我慢してきてしまっているわけですよね。たぶん、自分の中でもはっきりしておらず、また、他人に伝えるなんてもってのほかという状況でしょうから、まずは、日記形式でもいいので、紙に書き出してみるといいと思います。

現状が八方塞がりかというと、現在の仕事自体は苦しいわけではないし、住居環境も折り合いの悪いお父さんからは距離が取れているのは良いことのように見えますし、人付き合いもこう言ってはなんですが今に始まったものでもありません。何より、貯金が1500万円もある!

私の目には、本当に詰んでいて、いかんともしがたい状況にあるようには見えません。しかし、恐らくは、転職が上手く行っても、引越しが上手く行っても、私が思うに、また苦しいと思う状況は来てしまうように思います。つまり、自分の気の持ち方(感情の言語化、自分を大事にすること)を獲得しないと、環境が多少変わったところで、苦しいと感じる気持ちは変わらないのではないかということです。

ということで、とにもかくにも、自分の感情やしたいことを言語化することを優先するといいかと思います。

以上、今日はこんなところでしょうか。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.com まで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

X(旧Twitter)もやっているので、

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「周囲と比較して仕事が遅く、上司とは必ず折り合いが悪くなる。もう少し自分を肯定できる、苦しくなく働ける仕事をしたい」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。仕事のモヤモヤ。

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Q. 周囲と比較して仕事が遅く、上司とは必ず折り合いが悪くなる。もう少し自分を肯定できる、苦しくなく働ける仕事をしたい

※太字はtopisyuによるもの

斗比主閲子様

こんにちは、はじめまして。いつもブログ、ツイッターを楽しく拝見しております。

ほっこりエピソードを気軽に送ってどうぞと記載されていたので、お言葉に甘えてお送りさせていただきます。

前向きになれる、率直なアドバイスを頂けましたら幸いです。

今、もやもやしているのは「仕事」のことです。

私は、アラフォー、女性の会社員です。人事労務関連の仕事に10年くらい転々としながら就いていましたが、この仕事が向いていないのではないかと思うようになりました。

理由は以下の通りです。

A. 周囲と比較して仕事が遅い
→昔から残業しがちな傾向がありました。でも、特に現職ではそれがひどく、日付が変わるまで仕事をすることが珍しくありません(自分だけ)

B. Aが原因でボスや直属の上司などと必ず折り合いが悪くなる

業務効率改善のため、PC技術向上のため通信教育のPCスクールに受講したり、時間の記録をつけてみたり、関連する資格を取得してみたりしましたが、結局あまり改善されていません。

斗比主さんの「ぼーっとしている人が「自分の人生と向き合う」ためのQ&A30」ので、「他の人がでどれくらい時間をかけているかを聞き、それをベンチマークとして、自分が他の人と比べて何に時間を取られがちなのかを確認してみましょう」とあり、試したみたのですが、時間の差はわかっても具体的に自分のどの作業が不要なのか細かいところまで相談できる人はおらず、具体的に解決ができませんでした。

ただ、なんとなく自分は考えて判断するのに非常に時間がかかる、状況を整理して言葉(メールや話ことば)にするのに時間がかかるのかと思いました

同じような職種で数社経験しましたが、結局うまくいっていません。もう、この職種が向いていないため、違う職種に転職した方がよいのではないかと考えるようになりました。

そもそもさかのぼって考えると、私はあまり机の上でじっと作業をするのが得意ではありませんでした。多分、集中力が続かない気がします。

とはいえ、社会人としては「事務職」の経験しかなく、大して学歴もなく、さらには仕事のできない自分が違う職種に転職というのは正直かなり不安があります。自分の考えは甘く、どんな仕事でも辛いことはあるのだから、頑張るべきではないかとも悩みます。

判断が遅いなんて、どんな仕事についてもやっていけないと思います。

ただ、正直今の仕事がつらくてたまらず(これまでの職場と比較して給与や条件はいいですが、人間関係が悪いです)、もう早く体調やメンタルを崩して誰にも文句言われずにゆっくりしたいという気持ちがわいてきます。

本当に体調やメンタルを崩すと大変だと思うので、そうなる前に見切りをつけて、元気なうちに新しい挑戦をした方が結果的に待遇を落とさずに転職できるのかなと悩みます。

とはいえ、特にやりたい事(やれる事)の見込みはありません

よく、「これまで褒められたこと、得意なことを洗い出してみましょう」なんて言いますが、褒められたことも人より何か優れていたことなんてありません。

強いて言えば、

・オフィスの家具の組み立てが上手と言われた
・本当に何も知識ゼロの人向けにマニュアルの整備が得意かなと思います。

結局、私は家族に負担を強いて、長時間労働をしていることだけが取り柄(でも成果は出ていない、笑えない)な気がします。効率よく仕事をこなしてもっと自分より家族と過ごしている子持ちの方と比べると自分がみじめでたまらなくなります。

他の人のように成功、とまではいかなくても(←仕事ができず悩んでいるくせに図々しい)、もう少し自分を肯定できる、苦しくなく働ける仕事があったらいいのになと思います。夢見すぎでしょうか。(とろいくせに…)

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

何卒宜しくお願い申し上げます。

一読者より

A. 定時上りと有給取得で心を休め、それから次の対応を考えましょう

メールありがとうございます!

ある特定分野の専門性を磨いてきたが、過去からずっと上手く仕事ができず、今もしんどく、苦しまずに働ける仕事に就きたいというモヤモヤですね。

前向きになれる、率直なアドバイスを求められているということで、率直に申し上げると、あまりに疲れて、後ろ向きになりすぎているという印象を受けました。個人が特定されやすいところ、冗長なところは、今回大分カットしますが、基本書かれていることがネガティブです。

ネガティブが悪いというのではなく、そういうのを口に出すのは良いことですが、長時間労働もあるせいか、心の余裕がないように見えます。こういうときに重要な判断をするとろくなことがないですし、そもそも、この精神状態が継続するのもよろしくありません。

となればやることは決まっています。休むことです。

文章を読むに、どうやら正社員で働かれているようですから、これからしばらくは、仕事を減らして定時上りを徹底し、有給も積極的に消化していきましょう。私はまったく気にする必要はないと思いますが、休むのが気になるなら、上司や人事に「メンタル面で不調があり、しばらく業務負荷を減らしてほしい」とも伝えていいですね。会社組織を上手く活用しましょう。

そうして、休んだ上で、次の仕事をどうするかを考えるといいですね。

で、どんな仕事をしたらいいかですが、私が文章を読む限りだとご自身では自分の特性を理解しきれない(評価しようとすると、ネガティブなフィルターを自分でかけてしまっている)ように見受けられるので、パートナーさん、友人・知人に、自分がどんな人間で、何を楽しみにしているように見えるかを聞いてみることをお勧めします。10人ぐらいに、1時間ぐらい聞いた内容をメモにして眺めてみるといいですね。

私は、私自身がどんな人間かはよく分かっていて、自分の得意・不得意を完全に把握しています。これは何も自分を客観視するのに長けているというわけではなく、自分ができること、できないことを定期的にチェックし、他者評価とのすり合わせをしているからです。

ただ、このような自分の特性の把握も、余裕がなければやってる余裕がないし、そもそも、せっかく把握した内容を自分に腹落ちさせることもできません。

なので、とにかく休むことをお勧めします。

ちなみに、実際に転職をするときには、給与水準が下がることは受け入れましょう。何しろ、今の優先順位は、楽しい仕事に就くことと、人間関係を改善することです。

以前からしばしば書いてますが、転職では3つの要素、仕事内容、処遇、人間関係のうち、2つが現在より改善すれば成功です。3つ全てが良くなることはなかなかありません。

とくに今回はこれまでと違う仕事にトライすることになるわけで、処遇はそれに合わせて下がるのは当然です。

以上、今日はこんなところでしょうか。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.com まで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

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「説明が上手くなりたいが、どうしたらいいか?」→「相手の理解レベルに合った、求める情報を提供しましょう」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。比較的短めです。

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Q. 説明が上手くなりたいが、どうしたらいいか?

※太字はtopisyuによるもの

はじめまして。30代後半の女性です。

私は、説明がとても苦手です。説明が上手になりたくて本を読んだり、会社の研修を受けたりしましたが、改善されず今に至ります。

しかし、30代後半になり、状況を変えたいと思い相談させていただきました。

どのくらい説明が苦手かというと、適切な説明の仕方がわからないため、事前に説明する内容を決めていたとしても、資料の中身をかいつまんで話すだけになってしまいます
また、想定外の質問があったときも、回答につまります

さらに、自分では説明したいことの内容を理解しているつもりでも、実際に説明すると上手く行きません。例えば、システムの操作マニュアルは作れますが、そのマニュアルの要旨を説明するのは苦手です。

仕事で複雑な内容や聞いたことのない単語がたくさん出てくると、何を言ってるのかわからなくなり、すぐには理解できません。口頭ではなくレジュメがあれば、何度か読みなんとか理解できることもあるのてすが。

自己分析では、このように理解力が低く、伝えたいことを要約する力が低いことが、説明が下手な原因のひとつだと思っています

このような状況ですが、どうしたら説明が上手くなるでしょうか?オンラインの話し方教室を受講を検討していますが、怪しげな講座も多く、受講には消極的な気持ちです。

上手くならないまでも、普通に説明できるようになりたいです。アドバイスよろしくお願いします。

一読者より

A. 相手の理解レベルと求める情報を想定して、説明をしましょう

メールありがとうございます!

説明が上手になるのにはどうしたらいいか、ですね。

まず、「説明が上手」の定義をすると、「聞き手が自分が説明をしたことをよく理解できた」というのが、「説明が上手」となります。ポイントは、どれくらい相手が理解できるかどうかということです。

では、どうしたら聞き手は自分の説明をよく理解してくれるでしょうか。答えは、その人が理解できるレベルで、その人が欲している情報を提供することになります。

分かりやすいように例にしてみますね。

自分が、携帯販売ショップの従業員とします。次のような人が相談に来た時に、どう対応するでしょうか。

  • 70代の高齢者からの「娘と動画で話したいんだけど、どの携帯電話を買ったらいいか教えてほしい」という相談
  • 20代の若者から「MVNOで、端末割セットを購入する代わりに加入させられた、ウザい追加サービスは即契約解除をしても問題はないか」という相談

70代の高齢者に、「では、iPhoneを購入し、Facetimeを使ってください。端末代は48回分割払いだと●●円で、一括だと●●円です」といきなり言っても、たぶん、なかなか理解されないですよね。理解レベルに合っていないから。

20代の若者に、「では、端末割セットでどのような規約があるかを解説しますね。最初に、この動画配信アプリは・・・、次にこの音楽定額DLし放題アプリは・・・」と逐一説明したら、たぶん、相手は苛立ちますよね。求めている情報ではないから。

他の例だと、「性格の悪い、この業界の大物に対して、自分の新アイデアを説明する」のと、「純朴そうな、ずぶの素人に対して、詐欺まがいのサービスを説明する」のとでは、必要な説明がまったく違うというのは想像できますよね。

このように、説明を上手に行うには、相手の理解レベルと求める情報をある程度分かっている必要があります

でも、私が短いメールから察した限りでは、恐らく読者さんは誰に説明するか、相手が理解しているかをあまり意識していないように読みました。

例えば、

事前に説明する内容を決めていたとしても、資料の中身をかいつまんで話す

というのは、相手が自分の説明を理解できているか、相手の顔色・声色からの情報を得ないで、自分で勝手に説明を端折っていることが分かりますし、

想定外の質問があったときも、回答につまります。

というのも、相手がどんな人でどんな質問をしてくるだろうかを想像していなかったのが分かりますし、

自分では説明したいことの内容を理解しているつもりでも、実際に説明すると上手く行きません。

これも、先に説明したいことありきで、目の前の人が何を説明して欲しいかを意識していないように読みました

自己分析では、このように理解力が低く、伝えたいことを要約する力が低いことが、説明が下手な原因のひとつだと思っています。

というところでも、自分の話しか出てきません。

ですので、説明を上手に行うようになりたければ、説明する相手の理解レベルと求める情報を把握することに勉めるといいですね。

「理解レベルと求める情報なんて分からない!」ということだとすれば、今から説明する人に対して、それぞれを簡単に確認しましょう。

例えば、「お客様はAndroidスマホというのをご存じでしょうか?」という質問や、「すぐに追加サービスの解除を考えていらっしゃるんですね?」という質問で、ある程度察することができます。

上手な講演をする人は、最初にこれをやります。

「皆さんの中で、私の本を読んだことがある人はいらっしゃいますか?」「見た感じ、20代の人が多いようですが、今日はどうして講演に参加されたんでしょうか?」なんて質問ですね。人によっては、予め、事前質問を募っておいたりもします。

「相手のレベルと求める情報が分かっても、上手くできない!」ということなら、職場で、気兼ねなく何でも話せる人にロールプレイをしてもらうといいですね。

「今度、●●さんに▲▲の説明をしなきゃいけないんだけど、上手くできる自信がないんだよね。●●さんのつもりになって、私の説明を聞いてみてもらえるかな?」ってお願いしてみましょう。

一回目で上手く行くなんて考えずに、二回目、三回目とやって大丈夫。できれば、録画しておいて、後で見返しながら、どこが良かったか、改善余地があるかを指摘してもらうといいですね。

以上、今日はこんなところでしょうか。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.com まで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

Twitterもやっているので、

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「30代後半、子持ち、時短勤務。仕事が出来ない自覚はあるが、誰かに肯定して欲しい。どう対処したらいいか?」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。久々ですが、とても新鮮なモヤモヤです。いいですね!

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Q. 30代、後半、子持ち、時短勤務。仕事が出来ない自覚はあるが、誰かに肯定して欲しい。どう対処したらいいか?

はじめまして。

トピシュ様のブログやTwitterで、いつも楽しく世の中を勉強させて頂いております。

今回は私の仕事のことで一人小町をお願いしたく、メールいたしました。フェイク済なので、このまま掲載可です。

〘はじめに〙

私には、主観的・感情的に物事を捉え、かつ必要以上に悪く考える傾向があります。客観的・論理的な思考が苦手で、周りへの気配りも気遣いも下手です。

この状態で、色々考えてもマイナスのモヤモヤが膨らむだけで事態は改善しないと判断し、トピシュ様へメールを送ることにいたしました。

〘目的〙

①感情や思考のモヤモヤを吐き出したい
②モヤモヤを整理したい
③改善策を決め、行動するようにしたい

〘トピシュ様にお願いしたいこと〙

①モヤモヤの整理を手伝う
②問題点の洗い出し・改善策の提案
③前向きな気持ちになれるようなプラス寄りのコメント

〘補足〙

○第三者のお言葉が欲しいと考えています。トピシュ様個人のご意見・トピシュ様が考える一般常識をご教示頂ければ幸いです。

明らかに過剰で不要なマイナスだと判断してくださる場合は、その箇所をご指摘頂けると嬉しいです
※topisyu:ということで以降、過剰にネガティブなところを太字にしました。

〘私について〙

○性別・年齢:女性・30代後半
○家族構成:夫(会社員)・息子(未就学児)
○職業:会社員(正社員・平社員)、時短勤務、一般・営業事務

20代の頃に営業職で入社したが、ミスの連発等で精神的に体調を崩し休職しかけて、辛うじて他部署事務職にしてもらえた。そこでもミスや仕事の遅さが目立った。産休育休を挟み、育休前の部署は席がなかったので、復職の際に現部署事務職へ。

職種変更時、自信を無くし、再び体調を崩すかもしれないという不安から、前向きに仕事を取り組めず、キャリアを意識せずに過ごしてきた。後悔するなら、独身20代の頃に、仕事に邁進し、キャリアアップすべきだった。

【職場について】

○個人のお客様対象の営業
○子持ち時短勤務は私1人。過去にいたが、既に退職済で私とは接点が無い。
○事務職は他部署にいるが現部署には私1人。
○他部署の事務職がベテランで優秀でフルタイム勤務。この人がいるので、実際には私はいなくてもいい。
○勤務先等非常に配慮してもらっている。
○非常に気遣ってもらえている。言い換えれば、駒として含まれていない。
○在籍人数はあまり多くない。アットホームで穏やかな雰囲気の会社。

【モヤモヤについて】
※かなり乱雑な箇条書きです。ご容赦ください。

①仕事において、このままでは駄目なのに、何も改善出来ず、悪い方向に進み、会社にとって不要な人間になることが怖い

②事務で時短勤務正社員であることに負い目がある。この年齢で平社員でマネジメント経験がないことが、非常にみっともないことに思える。自分にワーママという言葉を使えない。使う資格がない。子どもも1人しかいないし。

③私なんかよりも、フルで派遣さんに入ってもらった方が会社にとっても良い。重い荷物に自分がなっている。

仕事が出来ない。遅い。ポイントを掴めなくて、非効率。効率の良い仕事が出来ない。手が遅い。

空気が読めない。相手に気を遣わせている。気配り目配り気遣いが出来ない。周りが見えていない。

⑥今の業務は業務ではない。仕事ではないと思い虚しくなる。誰にでも出来て当たり前なことしかしていない。金を生まない無価値なことばかりしている。何をやっても、評価にならない。やっても、やれなかったことだけがマイナス評価になる。

こういうことがしたい。出来るようになりたい、教わりたいが、言いにくい。周りは多忙で時短勤務の私の為に時間を取るのは申し訳ない。やらなくていいと言われる。

⑧営業サポートに直接関わらない書類整理をしたいが、時間確保出来ない。優先順位は低いとされ、こんなことで残業しにくい。書類整理をしていれば「お暇なんですね」と捉えられかねない。でも、やらなければ「こんな事もできない・何にもしない」になる。

何を求められているのか分からない。求められていることに対してどう行動すればいいのか分からない。分からないから、やりたくないから、やらない。

⑩私が年齢に対してあまりにもレベルが低すぎて、同じ場にいる営業職のストレスになっていると思う。私から別の人になった方が良い。

⑪会社の為、お客様の為、ということが出来ない。分かってない。自分のことしか考えていない

小1の壁が怖い。仕事は辞めたくないが、息子が心配。

⑬少し離れているが、実親のサポートは不定期でお願いできている。夫も息子の世話をしてくれる。そこまでヒーヒーしてないのに、仕事も出来ない自分が駄目に思える

⑭正社員として給料をもらいたい。自分の給料で買いたいものを買いたい。でも、仕事してないのに給料をもらってしまっている罪悪感もある。でも給料は必要。欲しい。

転職するにも、自分に市場価値は無し。今と同等は望めない。ハイクラス・ハイキャリア転職しかなく、求められていない。

以上が、今浮かんだモヤモヤでした。

自己否定的な言葉が並んでいますが、その本音は「違うよ」と誰かに言ってもらい・自分を肯定してもらいたいからです。心根ではそんなこと無いと思っている・思いたい。自分の落ち度を事実だと認めたくないのです。自分の非を認めて受け入れられない。怖い。大変恥ずかしく情けない限りです

〘終わりに〙

拙い長文をダラダラと書いてしまい申し訳ございません。ここまでが、「〘目的〙の①感情や思考のモヤモヤを吐き出したい」に該当します。

〘目的〙

②モヤモヤを整理したい
③改善策を決め、行動するようにしたい

については、先にトピシュ様のご感想等をお伺いしてから自分で取り組みたいと考えております。

このやり取りは叶っても一往復までと想定しておりますので、

〘トピシュ様にお願いしたいこと〙

①モヤモヤの整理を手伝う
②問題点の洗い出し・改善策の提案
③前向きな気持ちになれるようなプラス寄りのコメント

の、全てを求めることはいたしません。もしも必要な情報が欠けているという場合は、可能な範囲でお伝えいたします。

お忙しい中大変恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

一読者より

A. 仕事が出来ずとも責められず、時短勤務も継続できるのは良い職場。地道に、自己肯定感を高めましょう

メールどうもありがとうございます!

最初の方に、

○明らかに過剰で不要なマイナスだと判断してくださる場合は、その箇所をご指摘頂けると嬉しいです。

とあったので、過剰にネガティブだと私が感じたところを太字にしました。正確には一つ一つは軽いんだけど、それがこうも並んでいると、かなりネガティブに見えるという感じですかね。

それで、ご要望は以下の三点になります。

①モヤモヤの整理を手伝う
②問題点の洗い出し・改善策の提案
③前向きな気持ちになれるようなプラス寄りのコメント

まずは『①モヤモヤの整理を手伝う』ですが、すでにかなり書き出されているので、あとは分類するだけですね。①~⑮をざっくり分類してみました。

1. 会社で評価されていないのが辛い

会社にとって不要な人間になることが怖い

会社にとっても良い

仕事が出来ない

書類整理をしていれば「お暇なんですね」と捉えられかねない

同じ場にいる営業職のストレスになっていると思う

そこまでヒーヒーしてないのに、仕事も出来ない自分が駄目に思える

仕事してないのに給料をもらってしまっている罪悪感

2. 自身の能力が足りないのが辛い

非常にみっともないことに思える

空気が読めない

誰にでも出来て当たり前なことしかしていない

こういうことがしたい

何を求められているのか分からない

自分のことしか考えていない

転職するにも、自分に市場価値は無し

3. その他

小1の壁が怖い

一応、分類はしているけれど、根っこは同じというか、同じような内容を繰り返しているように見えます。とすると、その些細な違いが重要というか、それだけご自身の中で、仕事で評価されてないことや、自分の能力が足りていないことが辛いということなんでしょうね。

もう少し整理していのであれば、今回は身バレしないように具体的なエピソードは除かれているのでしょうが、ご自身で、それぞれの項目に該当する具体的な情報(誰に何を言われてたか、いつからそう考え始めたか)を付け加えていくといいかなと思いました。

次に、『②問題点の洗い出し・改善策の提案』について。

直接問題点の洗い出し、改善策の提案をする前に、3.その他と分類した、小1の壁に対する不安への、私の違和感を書きます。

知らない人のために解説すると、小1の壁は、保育園に子どもを入れていて、小学校になると学童になるけど、学童は保育園ほど手厚くできないから、子どもの世話が大変になるという現象です。共働き世帯が増え、保育園が充実したことで、目立ってきた、古くて新しい問題ですね。

子どもが未就学児であれば、もちろん心配するのはおかしくないけど、他の項目と一緒に並んでいるのは違和感を覚えました。まだ起きていないことを過剰に不安がっている印象です。

学童の状況は、保育園と同じで地域によって違いはあるにせよ、保育園と同様に共働き世帯のために、だいぶ充実してきています。保活が今はそれほど大変じゃなくなっているのと、少し似ているというか。地域によってはまだまだ小1の壁的現象は起きることはあるけど、この読者さんが住んでいる自治体でもそうかは分からないんですよね。

だから、この小1の壁への不安が、他の項目と同列に並んでいるとしたら、他の項目も、小1の壁と同じように、「実は本人が思っているほど状況は悪くないのを気にしすぎている」可能性はあるなと思いました。ご自身でも自覚があるように、事実と自分の主観がごっちゃになってるっぽい。

ということで、何かにモヤモヤしたら、「事実(ファクト)は何か。自分の主観で決めつけていることはないか」を、必ず整理するといいですね。自分では、事実と主観を分けられないようなら、パートナーさんに頼んで、「今から私が言う話を、事実と主観に分けてくれない?」ってお願いしてもいいし、紙に書きだしたモヤモヤに赤ペンチェックをしてもいいと思います。

最後に、『③前向きな気持ちになれるようなプラス寄りのコメント』をすると、私が思うに、この読者さんは相当良い環境にいるってことですね。

悩みは人の数だけあるので、環境が良いからって悩まないことはないというのは以前から何度か書いていますが、まさにこの方に当てはまるなと思いました。

結婚して、正社員で、子どもがいて、子育ては誰かがサポートしてくれて、職場は自分に配慮してくれて働けているって、事実だけ整理したら、相当揃ってるじゃないですか。事実として、いくらご自身が働けなくても、会社はクビにならなそう!

これって、確かに辛いかもだけど、次のステップに自分を持っていきたいとすると、準備期間にはとても良い環境と言えます。自己肯定感を高めるための時間はあるだろうし、職場では経験は積めずとも資格やスキルの獲得をする余裕もありそう。

私も時々仕事を真面目に考えて、仕事でもっと良い評価を得たいと思っちゃうことがあるんですけど、その度に自省して、危ない危ないと、克己心や向上心を敢えて抑えるようにしています。だって、仕事で多少評価を得ようが、周囲の人たちは私と今後10年20年と一緒に過ごすわけじゃなく一過性だし、自分の評価を上げようとするのって際限なくて疲れちゃうのは知っているので。

自分にとっては何が幸せな状態かを確認して、その状態をどう維持するかが、人生楽に生きるのに大切だと私は考えています。ご自身として、どういう状態を目指したいかを、今の余裕がある状況を活かして、試行錯誤されてみてはいかがでしょうか。

今日のところは以上です。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

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仕事で大切にしていること → ポジションを取って発言すること

今日は一風変わって、私が仕事で大切にしていることを書きます。

人によって大切にしていることは違うでしょうが、もう若手ではなく、中堅というよりマネージャー層になっている現在の私の状況だと、ポジションを取って発言することはかなり意識しています。

ポジションを取るというのは、自分の立場(ポジション)を持つ=自分の意見を持つとなります。自分の意見を持つと言えばいいところを、なんでポジションを取ると表現しているかというと、この表現が直感的だからです。ある事象について、賛成を10、反対を1としたときに、自分は2の立場っていうと分かりやすいですよね。

で、「誰だって自分の立場で物を言っているのでは?」と思うかもですが、仕事で何かを相談されたときに自分の立場で意見を言う人は私が見る限りはそんなに多くはありません。玉虫色の回答・判断になりがち。

プライベートなら、「今日のご飯は何にする?」に「アジの南蛮漬けが食べたい!」と、自分の好みを言えばいいわけですが、仕事となると、何か自分の意見を言うことは、説得力を上げるための根拠を持っている必要もあるし、さらには発言の影響も自分自身の夜ご飯がどうなるかのレベルでは済みません。

結果として、説得できるほどの材料を持って語るのは大変、発言の影響で誰かに迷惑をかける・責任を負わされるのが怖いという意識が蓄積されて、私と同年代ぐらいになるとポジションを取らない人がかなり増えてきます。

そんな中、私がどうしてポジションを取るようにしているかというと、それはひとえに、

  1. ポジションを取っていると目立つ
  2. ポジションを取って他人を説得しようとすると、自然と頭を使う

というのがあります。

1つ目は簡単で、繰り返しになりますが、中年になるとポジションを取らずに曖昧な発言をする人が増えてくるから、ポジションを取って自分の意見を言っているだけで、相当目立つんですよね。

「目立っていいことないのでは?」というメンタリティの人からすると正気の沙汰ではないかもしれませんが、自分のやりたいようにキャリアを作っていく上では、目立つのは結構大事です。何かチャンスがあるときに、声を掛けられる頻度が明確に違いが出ます。

2つ目は副次的な効果なんですけど、ポジションをただ取るのはよくないんですよね。中年の人間がなんか言ってたら、それを周囲は聞かざるを得ない状況は発生しますし、結果として変なコメントが素通りしちゃったら良くない意思決定に繋がっちゃう。

あと、ポジショントークって言葉があるように、自分の利益に誘導する形でのポジションの取り方だと、そんな人の話は誰も聞きたくありません。

私も別にやたらめたら目立って、なんかヤバくて痛い人になりたいなんて思っていないので、ポジションを取って発言するために、それなりに理論武装をしたり、話し方のシミュレーションをしたりします。話はできるだけ分かりやすく、簡潔に、されど根拠があり、人に伝わるようにする。

周囲が納得し、かつ、自分の発言による影響が良い結果を生むことを目指して、ポジションを取って発言することをずっと続けていると、なんというか、かなり地力(じりき)がつきます。偉い人やたくさんの人がいる場でも、自分の『真っ当な』意見を言うのに抵抗が減る。

私は若いころに「大勢の人がいる前で発言・質問できる人は正気でないのではないか?」と思っていましたが、今となっては、私がそういう人になっていました。「誰か意見ありますか?」に最初に手を挙げて発言する人。

で、こういうことを続けていると、目立つと同時に、毀誉褒貶、色んな風に言われることも多くなります。そこはもう、中年の鈍感力みたいなもので、他人がどう思うかはその人自身の判断として尊重して割り切っています。

私が無根拠に、かつ、他人を切って捨てるように、自分の利益になるように発言しているならまだしも、かなり意識的に発言しているのを悪く捉えるとすれば、自分にはどうすることもできないですからね。

以上、今日はこんなところです。

途中でちらっと書いたように、私は子どもの時からずっと周囲に臆さず発言をし続けてきたというわけではなく、後天的に意識するようになって、結果として今では自分の意見を言うことが怖くなくなっています。

素養はあるにせよ、ある程度は再現性があると思うので、何か自分で実現したいことがある人は、意識してポジションを取って発言をするといいんじゃないでしょうか。

「職場の後輩二名が人間関係トラブルで相次いで退職。自分は傍観者で守ることができなかったのが苦しい。どうすればよかったのか」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。長めなので、ポイントと思うところを太字にしてます。

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Q. 職場の後輩二名が人間関係トラブルで相次いで退職。どうすればよかったのか?

斗比主閲子 様 

いつも楽しくブログ記事を読ませていただいております。この度、他の方々と同じく相談したいことがありましてメールいたしました。

私は30代前半の女で、関東在住の公務員です。

今回の相談は、ほっこりした内容ではなく、ジメジメとした暗めになります。

私の責任ではないのですが、ここ数年の間に同僚の女性が二人退職しました。私はそれを傍で観ていた者です。自分にできることは少なかったと思いますが、それでも彼女らの力になることができたのではという想いがあり、人生経験が豊かであられる斗比主さんに相談したいと思いました。

以下、相談内容です。まずは経過からお話しします。フェイクは自分で入れています。そのまま載せてくださって問題ありません。

大変申し訳ございません。二千字程度で終えられるはずが、当時を思い出すにつれて膨大な文章となってしまいました。

1年目夏

※登場人物:A氏(先輩職員、男)、Mさん(若手、女)、Kさん(新人、女)

ある年の夏頃でした。私がオフィスの机に座って仕事をしておりますと、違う階の部署の先輩職員にあたるA氏が階段を下ってきました。お互いに名前を知っている程度です。

それで、当部署に用があるというのは、財産に関する資料がほしいということでした。当部署ではそういった情報を多く持っていますので、よく他部署から資料の提供依頼があります。

それで、そのA氏が当部署の若手職員であるMさんに依頼をしたのです。ちょうど、彼女が『財産に関する資料』の印刷ができるパソコンの前に居ました。

Mさんは、普段は明るく溌剌としていて、悪くいうと若者っぽいというか。心が浮いたような感じで働いているのですが、A氏が「ここの場所の資料ください」と住宅地図をMさんに差し出した時に、見てしまったのです。まるで、叩き取るようなやり方で、A氏の手から奪い取るようにして住宅地図を取ったのです。

数分後、彼がほしいであろう資料を印刷すると、うわずった声で「個人情報扱いでお願いします」と資料を手渡しました。

Mさんがあんなぶっきらぼうなことをするのは見たことがありません。1年と少ししか見ていないけど、誰かを差別をするような人ではない。

その次の週に、なんとなくわかってきました。

A氏が再び当部署に資料提供の依頼に来た際、Mさんは自分のデスクに座っていました。資料が手に入るパソコンの一番近くにいたのは、別のKさんでした。

A氏は、今度は自分でシステムを操作しようとしたようで、向かいの席に座っていたKさんに手伝いを求めました。すると、Kさんが椅子から飛び上がるようにしてA氏のところへ行き、システムの操作説明を始めたのです。説明を始めてちょっと経つと、Kさんも一年目の新人職員だったためか、四苦八苦しているようでした。

すると、今度はMさんも椅子から立ち上ってそこへ行き、A氏を二人で挟んでシステムの操作方法を説明していました。

ここで、思い出したのです。ちょっと前にKさんが、A氏のいる階に何度か足を運んでいて、最後には相当嬉しそうな様子でニコニコしながら階を降りてきて、Mさんと何やら話をしていたのです。Mさんが澄ました顔でKさんの話を聞いていたのを覚えています。

それがA氏のことだとは知っていましたが、特段の感想はありませんでした。私は彼とは何度か行事的な仕事で一緒になったことがあるだけでしたが、別に普通の男性だったと思います。性格や雰囲気が暗いかな、とは思いましたが、仕事は一通りできますし、一応頼りにはなりましたし、飲み会の場でも人格的に問題のある発言はしませんし、特に目立つ印象はありませんでした。

MさんとKさんが職場で話していました。A氏と行事で一緒になった時に優しくしてくれたとか、廊下ですれ違った時にいろいろ会話をしたとか。コソコソと話しているのを聞いて、少し不安になりました。

Mさんはまだ未成年ですし、Kさんは短大卒でしたが経験が浅く、危ういところがありました。お客様からのクレームに弱いところも気になっていました。Mさんはクレームに強い方です。むしろ撃退までしてしまうほどでした。

1年目12月

その年の12月になって、A氏がまた当部署に来ることがありました。午前中でした。何やら丸めた図面を手に握っていて、長時間システムを操作したいということでした。当部署には、彼の操作したいシステムが入ったパソコンはふたつしかありません。ひとつは当部署の業務に使用しており、残りのひとつはKさんが大忙しでキーボードを叩いている最中でした(冬は繁忙期)。

A氏に気が付いたKさんは、ちょっと迷った後で彼に席を譲ろうとしていました。その場面で、A氏は「あれ。髪、切ったね」とKさんに言ったのです。

職場でそれを言うのはちょっと、と私が思いあぐねていますと、斜向かいに座っていたMさんが勢いよく立ち上がって、トイレの方に向かいました。でも、その時に私は見てしまったのです。彼女の顔が歪んでいたのを。女の子のあんな形相を観るのは中学生の時以来でした。大人というのは、もっと自分の感情を隠すものだと思っていました。

五分ほど経って、Mさんがトイレから帰ってくると、メイクや髪型を直した様子がありました。いや、直したというよりは、誰がどう見ても違っています。MさんがA氏が座っている真後ろにあるプリンタまで歩いて行ったところで、昼休みのチャイムが鳴ったのを覚えています。

その時に、ちょうどA氏の顔を見ることがあったのですが、Mさんがプリンタから印刷物を取ろうとしている時、確かにあの子の背中をじっと見ていました。撫でるような視線で後ろ姿を見詰めているようで、怖い思いがしたのを覚えています。

正直、この頃になると、A氏がどんな男性なのか気になっていました。そんなに面白い人なのだろうか、本当にそこまで魅力があるものなのか。それらが気になっていました。後は下世話かもしれませんが、社内での恋愛的な意味でのA氏の立ち位置的なものが。

私はその当時、当部署内ではベテランの域に入った頃で、若い女性職員のネットワークには参加していませんでした。若い子達の飲み会に行けるはずもなく、そうした情報を手に入れるには骨を折る必要がありました。

それからA氏は、二週間に一度は当部署に来るようになっていました。

本当にそんなに用事があるのかな、と思うこともありましたが、週に一度システムを触りに来る職員もいますので、違和感までは抱きませんでした。

ただ、A氏が彼女達に頼る頻度について、Mさん>Kさんになっていたのは間違いないと思います。やり取りについては、私の席には声が届かないのでよくわかりませんが、セクハラとか、挙動不審な様子とか、おかしな行動とか、そういうのはなかったと思います。

新年度が近づいたある時などは、Mさんの業務の都合でA氏のいる部署にデータを提供してもらうよう依頼に行くことがありました。

Mさんは、まごついた様子で私のいるデスクまで来ると、「一緒に行ってもらっていいですか?」と緊張した様子で言うのです。

その時、Kさんが「わたしが一緒に行こうか」と問いかけたのですが、Mさんは「私さんといっしょがいいです」と繰り返すのです。

それで、一緒に上の階に昇って行って、彼の職場に辿り着きました。これでMさんは、ほしい箇所の情報を見せて、仕事に必要なデータの提供やアドバイスをもらって……と思っていたのですが、彼女自身はほとんど喋らず、代わって私がA氏と話をすることになりました。

別に、普通の男性だったと思います。顔は普通、話し方も普通、マナーも普通、オフィスでの様子から仕事の実力があるというのはわかりました。でも、私の視点から見たら、若い子が取り立てて騒ぐような人間には到底思えません。私がA氏に興味があるかといえば、まったくありませんでした。

きっと、恋愛的な因子というのは人によってそれぞれ違っているのでしょう。おそらく。

2年目

次の年度に入った頃、Kさんの調子が悪くなりました

どうやらお客様への対応について苦慮しているようでした。Kさんは大変まじめな子で、どんな冗談でもそのとおりに捉えてしまうのです。それがストレスに繋がっているようでした。

職場で問題に挙がることはなく、上司も気が付いていませんでした。気が付いていたのは私と、近くのデスクに座っている年配の臨時職員の女性だけだったと思います。

ある日の夕方、KさんがA氏のいる部署にとある用事で出かけて行って、帰って来た時には涙目になっていました。「どうしたの」と聞くと、「もうだめかもしれません」ということで、すぐに上司に報告しました。

なんでも、A氏の職場にいる壮年男性から仕事の依頼をもらっていて、今回その結果を届けに行ったところ、細かいミスを怒られて、詰られて、委縮してしまったとのことです。その壮年男性は、当時の役所では指折りの問題職員であり、何でもすぐに怒鳴り散らすことで有名でした。重大な処分を受けることもなく年配まで勤め上げたおかげで、誰も対処することがなくなっていました。

蛇足は置いて、Kさんに「来週からもがんばろう。私になんでも言ってね」と伝えると、「ありがとうございます」とだけ言って定時間際の帰り支度を始めました。

翌週から、Kさんが職場に来れなくなりました

火曜日に行われた職場会議では、職場長から「うつ病で入院した」とだけ連絡がありました。それ以外は一切聞かされませんでした。

Kさんが居なくなった。周りの人達には訳がわからない。けど、とにかく居なくなった。私には理由がわかるけど、かといってどうにもできない。

その週のある日、仕事中にMさんを見ると机上で塞ぎ込んでいるように見えました。仕事中だというのにデスクに肘をついて、顔を斜めにして俯いていました。

日々が過ぎる度に元気がなくなっていくようで、どうすればいいのかわからなくなりました。Kさんがいなくなった分の仕事は、私とMさんで処理していました。毎日の帰りが夜八時を過ぎる中で、まだ一応は未成年であるMさんの肩に重いものが乗っているのがわかりました。

それでも、時折やってくるA氏と、そしてMさんが会話しているのを聞いて、Mさんが緊張しつつも笑顔になっているのを見ました。会話が終わる頃には、Mさんが「ちょっと自信を取り戻したかな」といった面持ちになるのを見て、少し安堵したのを覚えています。

Mさんも「ありがとうございます」と言って、自分の職場に帰るA氏の後ろ姿を見送っていました。それも数年前の出来事で、今ではMさんもKさんも役所を辞めています。今になって懐かしい想いが込みあげてきます。

あのふたりが夜当番の時に、お互いのチョコレートのお菓子を交換しながら仲良く話していたのを思い出しました。私も上司も、そんな様子を遠くから見守っていました。

どうしてこうなったんだろう。私にできることがあったのではないか。未だに夜、眠りに落ちる時、そんなことを思い出して、両目に涙が溢れてきて枕に落ちることがあります。

2年目半年後

それから時間が経ちました。

Kさんは、当初は1ヵ月で復帰すると聞いていたのですが、2ヵ月、3ヶ月と復帰時期が延びていきました。それでもようやく、半年が経つ頃に復帰がなりました

仕事ができる状態ではなく、事務スペースの隣にある書庫に籠もって書類整理をする毎日でした。職員が毎日交代で彼女のところに行き、当日の分の仕事を説明するという流れでした。私もKさんのところに行ったのですが、やはり元気がないようでした。

ある日、Mさんが当番の日でした。Kさんに仕事の内容を説明して書庫から出てくる時、大きな音を立てて扉を閉めました。ぶぜんとした表情で、そのままデスクに腰かけました。

どんなやり取りがあったかは知りません。でも、MさんがKさんを心配していたのは間違いないと思います。Kさんが休んでいた時も、月に一度は「早く復帰しないかな」と言っていました。心配事があるような面持ちになることもありました。数少ないティーンの若手ということで、職員全体の中でも目立つ存在でした。

ある時、労働組合の行事で仕事の割り当てのトラブルがあったらしく、廊下でMさんが年配の女性に怒られているのを見かけました。あとは、髪の色が公務員としては相当に明るい色だったため、上司から指導を受けている光景があったのも覚えています。

2年目冬

その年の初冬でした。Kさんが退職するという連絡が入ったのは。職場会議の時、職場長が正式なお知らせとして述べました。

・どうしても体が動かない
・不十分でも働き続けてもいいとは伝えたが、本人が納得しない
・人事もそろそろ厳しい視線になってきた
・先週、当人の母親が辞職願を持ってきた

という内容でした。Mさんの方を見ると、冷たいまなざしで会議机の上を見つめていました。隣に居る私が、泣き出しはしないかとハンカチの用意をしていると、マスク越しでもわかるほどの歪んだ表情で、ただじっと机の上にある会議資料を睨んでいました。

Mさんが職場に来なくなりました

Kさんの時と違って何の連絡もなく、ただ無断欠勤が続きました。上司が何度も電話をかけるも通じないとのことです。Kさんと違って一人暮らしだったので心配しました。

翌日、上司から依頼を受けた私も電話をしてみましたが、やはり通じず、ショートメッセージで「家に行く」と伝えたところ、職場に電話がかかってきました。

「もう働くことができません。辛いです」

電話口で泣いていました。それがMさんの最後の言葉でした。病気休暇という扱いになり、経過を見て人事課がMさんと話をしたようですが、年度末の3月で退職となりました。

どうしても腑に落ちませんでした。Mさんは強い子だったと思います。少なくとも、私があの子くらいの年齢の頃は、あんなに強くはなかった。高校を出てすぐに働こうという気概はありませんでしたし、役所の試験に合格するだけの能力もありませんでしたし、大学生の頃は世の中を甘くみていました。

何が起きていたのか

できるだけ、調べてみようとしました。Mさんの名誉のために。

とはいえ、若い子だけの集まりにはこの年齢では到底参加できません。ですので、労働組合の行事や、年に一度の新入職員歓迎会など、数少ないチャンスを狙ってMさんの情報を集めてみようと思い立ちました。

それが半年前のことです。掻い摘んで結果を説明します。

Kさんは朗らかな性格だったため、先輩に可愛がられていた。逆に、Mさんは本来は優しい性格だが、見た目が怖そうなのと、言葉や行動に幼いところがあるため女性職員に嫌われていた。
Mさんは他の職員から辛い目に遭っていた。特にKさんが退職してからは、直接本人に対して呼び出しがかかり、昔でいうところの『シメる』行為が行われていた。LINEグループは地獄の様相。
A氏は、若い職員からは概ね「落ち着いている。男らしい。頼りがいがある」というところで人気があり、MさんやKさん以外に狙っている人がいた
・Kさんがうつ病になった後に、都内でA氏とMさんが仲睦まじい様子で歩いているのが激写され、SNSで共有され、Mさんへの風当たりが激しくなった。

多くの人から話を聞いて情報を集めていく度に、嫌な思いになりました。自分自身の不甲斐なさにです。

Mさんは雰囲気が変わった子だとは思っていました。理由は述べませんが、ある時本人から特殊な事情を聴いた時に合点がいきました。そういうことだったのか、と。「話してくれてありがとう」と彼女に伝えました。

相談内容

私は後輩を守ることができなかった人間です。あれから何度も枕を濡らし、反省したつもりですが、若い職員を見る度にあの当時のことが思い出され、胸が苦しくなります。

長くなって申し訳ありません。斗比主様。私は二度と過ちを犯したくありません。あの当時、私はどうしていればよかったのでしょうか。あのふたりの様子がおかしいことに気が付いたのは、A氏が当部署に来るようになってすぐのことですが、何かを気にして動いていればよかったのでしょうか?

人生経験が豊富である貴方様に相談したく筆を認めました。何卒ご助言をくださいますようお願い申しあげます。

一読者より

A. 当時はどうすることもできなかったでしょうが、今できることはあります

メールありがとうございます!

ざっくり要約すると、職場の後輩二名が、ある男性を取り合う形になり、また、周囲の女性職員もその男性を狙っていたので、結果的に、後輩二名とも居辛くなって職場を退職したということですね。

それで、私への依頼は、「①二人が退職する前に何かできたか」、また、「②二度と同じようなことが起きないために何ができるか」、と理解しました。

それぞれお答えすると、「①二人が退職する前に何かできたか」は特にどうすることもできなかったと思います。これは、何もできなかったと思っている読者さんをなぐさめるものでなく、純粋に、何もできなかった(退職しない状況を作ることはできなかった)だろうというのを客観的に申し上げているものです。

文面から推測するに、読者さんは二名の職場上での様子は一定程度把握しているようですし、また、何かあったときに声掛けもされているようです。加えて、読者さんは二名の上司でもないわけですよね。そして、二人の事情については、年齢差もあり、把握できる状況ではなかった。かつ、退職は1年以内に短期間で立て続けに起きた。

とすると、読者さんが当時プラスアルファで何かできていたかというと非常に厳しかったと思います。禅問答みたいに聞こえるかもですが、どうにかしようがあったのなら、どうにかできていたものです。

何しろ職場内恋愛にしたって、職員の間でのLINEのやり取りだって、仕事とは関係ないですからね。そこに介入するのはかなり難易度が高い。

では、「②二度と同じようなことが起きないために何ができるか」については、これも同じかと言えば、今からできることはたくさんあります。ご自身が望むのであれば。

できることを簡単な順に列挙すると、

  1. 同僚が困っている状態はできるだけ具体的に上司に伝え、チームでフォローするのを基本とすることをチーム全員で確認する
  2. 新人社員には暗黙知の存在(職場内恋愛は容易に噂になること、目立つと時には同僚から有形無形の攻撃をうけることなど)を必要に応じて伝える
  3. 労働組合や歓迎会で常に同僚が苦境に陥っていないか、情報を入手するようにする
  4. 怒鳴り散らす壮年男性職員や周囲に人がいる中で怒る年配女性職員などはパワハラをしているため、この手の職員を認知する度に周囲を巻き込み改善をするよう働きかける
  5. 後輩二名が退職した背景を整理し、陰口を行う陰湿な職場風土があることを、労働組合及び人事に対してレポート形式で提出する

以上が考えられます。

私の印象では、そもそもこの職場は、鈍感力が相当高く、また、他の職員と一定の距離を保っている人でなければ長く働けないように思います。顧客だけでなく、同僚にも、鬱屈とした、問題のある人が一定数いるようなので、職場が根本的に変わること(要は5)がなければ、この二名に限らず、一定の退職者は出続けるはずです。

しかし、5みたいなことは、ある程度の役職であったり、自分自身がダメージを受けても問題ない状況でなければ、多くの人は実行できないでしょうし、私もしなくていい(それは一人の労働者として職場に必要以上にリソースを割きすぎ)だと思います。

一方で、1や2ぐらいのことは比較的お手軽にできます。もちろん、上司の協力や新入社員のニーズがあってこそですから、上司や新入社員とは一定の信頼関係を築いた上でのほうが上手く行きます。

3は好きであればですね。4は労働組合で偉くなるとやりやすく、5みたいなことをやらずとも4をやり続ければ職場の風土は多少は改善するはずです。

繰り返しになりますが、過去のことは退職自体を避けることは困難で、しかし、職場の同僚として一定の対応はしていたように見受けられます。そして、同じことを繰り返さないためにできることはそれなりにあるので、何かしたいのであれば徐々に実行していくといいかと思います。

以上となります。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

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正月休暇明けにはメンタル不調が起きると想定してソフトランディングを意識すること

夏休みと正月明けには時々記事にしてますが、子どもも大人も長期休暇明けは自殺者数が増加する傾向があります。

夏休み明けの子どもの自殺が多いというけど休み明けがシンドいのは大人も一緒。休み明けは負荷を減らそう - 斗比主閲子の姑日記

正確には夏休みや正月には自殺者数が減少し、休み明けに急激に増加し、他の時期と同じ感じになるというものです。

この数字を引き合いにして長期休暇と休暇明けがどのようにメンタルに影響を与えるかを私はあまり語りたくはないし、そもそも専門家でもないので何か語ったところで価値もないのですが、「休み明けに職場/学校に行くのはしんどいな……」というのは多くの人が実感するところだと思います。

昨年~今年の正月休みは長くは連続していなかったことから、大人への影響は例年より少ないかもしれません。一方、子どもの冬休み期間は例年と大きく変わらなかったでしょうから、子どもへの影響はいつもと同様かもしれない。

いずれにしても、比較的長い期間の休み明けにはメンタルの不調が起きがちであると分かっていれば、事前・事後の対応も見えてきます。

具体的には、長期休暇明けの職場/学校には徐々にならしていくこと。できるなら、最初の数日は短時間で帰るか、または、意図的に手を抜くこと。仮に、自身・家族・知人がどうも万全ではないように感じられたら、遠慮なく休みを取るように仕向けること。

年始めには、今年の目標を立てて心機一転で頑張ろうとする人がいるのは知っていますが、過度に頑張ろうとすると心に負荷がかかりますし、何かを始めるのはいつからでも遅くはないし、何かを成し遂げるにはスタートダッシュもいいけど少しずつでも続けることが大事だったりします。

私も自分の不調に注意しつつ、家族や知人・友人の変化には早めに気付けるように意識しつつ、仕事や家事を手を抜きながら、始動しているところです。

地域によっては、強烈な寒波も来ているようですので、みなさんもどうぞご自愛くださいませ。

相談窓口案内|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト 

※画像はあなたはひとりじゃない|内閣官房孤独・孤立対策担当室から

「一緒に住んでいる女友達の話をすると職場で"彼女"と扱われます。なぜでしょうか?」→「その人たちの常識だからです」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。愚痴っぽいモヤモヤ。

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Q. 一緒に住んでいる女友達の話をすると職場で"彼女"と扱われます。なぜでしょうか?

斗比主様

はじめまして。日々ブログを楽しく拝見させていただいております。

ちょっと愚痴っぽい話になってしまい申し訳ないのですが、聞いていただきたい話があります。

私は社会人1年目の女です。大学を卒業し収入を得て自立し、実家も出ています。現在自宅はルームシェアをしており、10年来の友人と2Kを分け合い暮らしています。その話を度々職場の人にすると、友人のことを「同棲している彼女扱い」されます。

一緒に住んでいる理由は、単純に家賃が抑えられて便利ということと、一緒に住んでも問題なさそうだからという理由だけで、お付き合いをしているわけではありません。

しかし、社会人同士で一緒に住んでいるというと必ずそういう扱いをされます。私は同居人のことは家族のように大事ですが、好きなのは男性ですし「一緒に住んでいるから」という理由だけでそういう扱いを受けることを悲しく感じます。

でも、しょっちゅうそのような扱いを受けていると「一緒に住んでいる私たちの方が悪いのかな、変なのかな」と、普段は思わずとも度々考えずには居れなくなってしまいます。

なぜ世の中の人は一緒に住んでいる人同士がいると「恋愛」という面で判断したくなってしまうのでしょうか。ご意見を伺いたいです。

一読者より

A. その人たちの常識で、深く考えず話しているんでしょうね

メールありがとうございます!

10年来の友人とルームシェアしていることを職場で話すと、同棲している彼女扱いされることへのモヤモヤです。私への依頼は、なぜ世の中の人が住んでいる人を「恋愛」と紐付けてしまうのか、理由を聞きたいということになります。

職場の同僚に、「特に恋愛関係でもなく、ルームシェアなんですよ。彼女って思ったのは何か理由があります?」とド直球に聞いちゃえばいいと思いますが、私に背景を推測するようにということでしたら、「その人たちの常識がそうなっているから」というのが私の答えになります。

そもそも、職場の同僚との会話って当たり障りのないものですからね。日本社会だとプライベートで仲良くなることもそんなにないですし、「一緒に住んでいる人がいるんですよー」に対して、「へー、付き合ってるの?」と、特に深く考えずに、自分たちの常識で答えているんでしょう。

というわけで、真剣に受け止める必要はまったくありませんが、

好きなのは男性ですし「一緒に住んでいるから」という理由だけでそういう扱いを受けることを悲しく感じます。

これが悲しく感じるとすれば、読者さんは職場の同僚への期待値が高いんじゃないかと思います。ジャガイモから「イッショニスンデイル カラ カノジョ デハ?」と語りかけられても多分何も思わないですよね?(片言の日本語を話すジャガイモを奇異に思うことを除けば)

「きっと自分を理解してくれるはず」と思うから、理解してくれないことに悲しくなります。理解してくれれば望ましいのでしょうが、他人をコントロールすることはできないので、「こういう物の捉え方をする人たちなんだな」と受け入れちゃうと、今回の件に限らず、悲しい気持ちになることは減らせるはずです。

おっと、依頼以外の余計なことを書いちゃいました。

私は仕事の付き合いがある人の家族構成どころか私生活は正直どうでもいいですが(親の介護や子育てとかで負荷がかかっているかは何となく察してサポートしますが)、世の中には、自分の想定の範囲に他人を当てはめる人はしばしばいるものです。脳みそのリソースを使わなくて済むので。

「そういう人たちもいるもんだな」と思うと多少気が楽になると思います。

以上、今日はこんな感じです。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

Twitterもやっているので、

ブログの関連Tweetとかを読みたければフォローしてやってください。

「なんで私をもっと評価してくれないの!?」という人向けに、私がやってる評価ハッキング手法を伝授します

皆さん、自分が他人から評価されていないことに苦しんでいますか?

私はまったく苦しんでおらず、それどころかありとあらゆる場面で高く評価されすぎて困ってしまっているわけですが、そんな私がどうして評価されるか、評価ハッキングと題して言語化してみたのが今回の記事です。

評価に悩む人の参考になれば幸いです。

value

なんていう、出来の悪いYoutube動画の煽りタイトルと、冒頭の鼻持ちならない文章で、多くの人を脱落させられたと思うので、ここからは上の文章を読んだ上で続きを読む気になった限定的な人向けに、真面目に書いていきます。

評価のされ方を知ろう!

他者を評価する方法というのは大きく次の3つに分類されます。あ、人事評価ではなく、普段の日常生活も含めた、全般的な評価の仕方ですからね、誤解なく。

  1. 数字による評価
  2. 定性的な評価基準に則った評価
  3. 主観的な評価

一つ目は、分かりやすいですね。営業成績みたいに、「今月〇〇件達成できたから最高評価」みたいな感じの数字での評価です。

二つ目は、数字で評価できない職種でのコンピテンシー評価みたいなやつです。「普段、こういう振る舞いができているかどうか」みたいに、行動特性とかに注目します。

三つ目は、数字でも定性でもなく、特に基準なく評価をするものです。世の中、数字で全部判断できるわけじゃないし、評価基準もまともに定まっておらず、「私がどう思っているかどうか」で判断されることは日常茶飯事です。

感覚的には、それぞれ2対3対5ぐらいで、評価されている気がします。主観評価がマジョリティなはず。

なんにせよ、評価に悩む人は、自分がこの1~3のどの評価方法で思ったような評価が得られていないかを確認しましょう。傾向と対策の、傾向確認です。

評価のされ方に応じて評価しやすいように振る舞おう!

誰かの評価方法が分かれば、その評価方法で良い評価を得られるように振る舞うだけです。

1. 数字による評価であれば、その数値を実際に達成することですね。分かりやすい。

2. 定性的な評価基準に則った評価であれば、自分が実際にその評価基準に従って振る舞っていることを評価者に分かるように言語化して伝えます。

例えば、『積極性』が評価基準にあるなら、「私は積極的な人間です」というのを、できるだけ具体的に伝えます。「会議でまず第一番に質問している」「新しいプロジェクトを率先してリードした」とかですね。

評価する人間は、定性的な評価基準で評価しないといけないと分かっていても、他人をまともに観察なんてしていませんから(できませんから)、結局、3の主観と同じような判断をしてしまいがちです。信じられないかもしれませんが、自分が他人を何かの物差しで評価できるか想像してみたら分かるでしょう。

なので、評価者が分かりやすいように評価基準を満たしていることを具体的に言語化して伝えるわけです。ポイントは言語化して伝えることなので、「誰かが私のことをちゃんとみて評価してくれている!」と期待するだけなのはお勧めしません。

最後に、3.主観的な評価での評価のされ方です。

これは、ちょっとコツが要ります。なぜなら何をもって評価しているか分からないからです。「義理のお義母さん、寡黙な人で何考えているかよく分からない……」なんてときに、気に入られるのは難しいですよね。

そういうときは、その人が他人をどう評価しているか本人にさりげなく聞きましょう。「お義母さんは、このお店のサービスどう思いましたー?」「リフォーム業者、どっちの営業マンが良かったですかね?」みたいな場面なら分かりやすいですし、テレビとか見ながら「お義母さん、この役者好きなんですね。もしかしてマッチョ好き?」とか、メディアを見ながらのさりげない雑談で聞くこともできます。

そうして得られた評価ポイントを意識しながら、振る舞うわけですね。

評価がされる決定的なタイミングで"覚え"を良くしよう!

こうして、評価方法に合わせた行動をとっていれば評価されやすくなります。

ただ、愚直に努力するっていうだけじゃつまらないですよね。ハッキングとは呼べません。私が意識しているのは、評価されやすいタイミングを見計らってポイントを稼ぐことです。

例えば、一年に一回、評価者が自分を評価する機会があるとします。評価者が評価をする期間が来月中旬ということが分かっていれば、評価される直前から評価時点で成果を出すようにします。

数字での評価だと誤魔化しが効かないですが、定性だったり、主観だったりで評価されるときは、これがかなり効きます。

日常生活なら、相手の誕生日や記念日を理解しておいて、その日にちゃんと連絡することなんかは、自分がやられたら少し相手の印象が良くなりますよね。

ずっと頑張り続けるのは大変ですから、私はここぞというときには評価されやすい行動をするようにしています。会議でもっとも緊張感のある場面で、それらしい発言をするとかですね。

これで評価される経験を得ていくと、他人は他人に興味がないこと、まともに観察できる力がないことに気付くようになります。ちょっとした絶望ですね。でも、そんなものです。

ただ"実態"以上に評価されると辛いのでほどほどに

自分が適切に評価されていないと思っている人が、評価の傾向と対策を理解して振る舞って適切に評価されるようになると、それはいいことですよね。

ただ、評価ハッキングを続けていると自分の"実態"以上に他者から過剰評価をされてしまうことがしばしば起きます。

過剰な評価は、続いて過剰な期待に繋がりますから、次の評価タイミングでしっかりアピールできなければ「なんだ、こんなこともできないの?」と評価を思いっきり落としてしまうこともありえます。

「ママ友トラブルはあの人に相談したらいつもきれいに解決してくれる!」というのが、「あの人のせいで嫌われることになった。酷い」と、愛情が憎悪に切り替わることは容易にあります。

なので、私は必要以上に評価されないように、適度に評価を調整するようにしています。あえて、悪人のフリをするわけですね。不良が捨て猫を拾えば評価爆上がりだけど、優等生がやってもたかがしれているという、あれを逆手に取るわけです。

評価ハッキングでお茶を濁して評価は気にしないのが気楽

否が応でも評価されてしまうタイミングがあるので、評価されやすいように省エネで振る舞う評価ハッキングをするわけですが、他者からどう評価されるかは、あまり真剣に受け止めすぎない方が気が楽です。

究極的には自己肯定感があればいいんですよね。他人からどう思われるかで自分がどうあるべきかを考えているのは辛いですから。他人のために生きているわけじゃないですから。

だから、私は評価ハッキングでそれなりの評価を得つつも、評価結果は愚か者による判定結果程度に捉えています。私が本当にやりたいことを苦労なく続けられるように、手段として評価ハッキングをしています。

評価をする立場では評価ハッキング者の存在を頭に入れておく

そこから派生して、私は自分が評価ハッキングをするので、自分が他人を評価をする場面では、評価ハッキングを仕掛けられていないかを意識して観察するようにしています。私の感覚だと、世の中にはそんなに多くはいませんが、偉くなっている人間には無意識に評価ハッキングをしている人が、なぜかたくさんいます。何ででしょうね?(すっとぼけ)

私は、多くの人の目が節穴だったとしても、せめて自分は頑張っている人を適切に掬い上げたいと思っているので、一時的に頑張っている連中は認識しつつ、脳のリソースを最大限使って、評価期間全般でのパフォーマンスを確認するようにしています。

また、誰からも気付かれていないで頑張っていることを、誰かに気付いてもらえるだけでも人は嬉しいものなので、私は隠れた努力をできるだけ観察し、相手に「頑張ってるね!」とフィードバックするようにしています。

実は、無意識ではなく、意識的に評価ハッキングをしていると、誰かを適切に評価する仕方も習得できるようになるんですよね。評価のポイントを言語化するってことですから。

私は自分がまっとうな人間ではないと理解しているので、自分がまっとうな人のまっとうな隠れた努力を褒めることができているのは、凄い奇跡だなと思っています。

締め

以上、評価ハッキングの手法を言語化してみました。評価で悩む人の参考になれば幸いです。

※貴社がエンジニアを上手に採用・起用できないのは、エンジニアの評価基準を知らないからです。この本は良著。私はエンジニア採用に関わっていないけど、とても面白い。

「アラフォー正社員で年収240万円。人間関係は良好でやりがいもあるが、せめて年収300万は欲しい」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。今回は転職の相談です。

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Q. アラフォー正社員で年収240万円。人間関係は良好でやりがいもあるが、せめて年収300万は欲しい

はじめまして。

ブログやツイッターいつも楽しく拝見しております。つい最近も斗比主さんのブログを参考に子どもへの成功報酬型のお小遣い制度を導入したところです。

文章を書くのが得意でないためわかりにくい点もあるかと思いますが、どうにも行き詰まっておりますのでアドバイスいただければ幸いです。

転職についてです。

いまの仕事にはやりがいを感じておりますが、給与面での不満を抱えております。このまま働き続けてもこれ以上の給与アップは望めそうになく、モチベーションを維持できません

以下私のスペックを記載しますので転職を試みたほうが良いのか否かを厳しめにアドバイスいただければと思います。私だとわからないようにしていただければフェイクはおまかせしたいと思います。

  • 首都圏在住、アラフォー、既婚、子供3人
  • 仕事は中小企業の専門職で時短正社員。通勤時間は片道1時間。年収240万、福利厚生はしっかり。夫の年収は600万未満

仕事では土日祝日勤務が標準ですが、子供ができてからは保育園が休園の日曜日と祝日はお休みにしてもらっています。社員の中では私がはじめて育児休暇などを取得し、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応してもらっています。職場の人間関係も良好で仕事にもやりがいを感じていますが、ただただ給料が安いということだけがひっかかっています。せめて年収300万には届きたい。

社長にはとてもお世話になっていて、尊敬しておりますので同業他社の選択肢はなく、転職するなら異種業を希望しています。簿記の資格を取得したことで経理の仕事にも興味をもったのですがいまさら未経験のアラフォーを雇いたいとも思わないでしょうし、友人に話すと「とても恵まれてる」「辞めるのは簡単だよ」の声が多数で隣の芝生は青い状態なのかな?とも思いますし、とにかく客観的にみられなくなっています。

いまのノーストレスの職場を手離すのが怖く、でもお金はほしいが堂々巡りです。しかしここまで悩んでる以上私は転職したいんだろうなとも思います。

お忙しいところ恐縮ですが、斗比主さんの客観的な意見を厳しめにアドバイスいただければと思います。

一読者より

A. 年収をあげたい理由を深堀りして、転職先は近い業種を選ぶこと

メールありがとうございます!

今日はポイントになりそうなところをあらかじめ太字にしてみました。転職の背中を押したり、傾聴したりということを求められているわけではないので、客観的に厳しめにアドバイスしていきますね。

まず、年収をあげたい理由が現在が安すぎる、せめて300万円は欲しいということですが、もう少し深堀りしたほうがいいと思います。でないと転職したときに後悔します。

通常、転職を判断するのは、①人間関係、②仕事内容、③給与の3点がどれだけ満たされているかがポイントになります。転職をして改善するのはこのうち2つぐらいと考えてよく、全部が上手くいくのはそんなに簡単ではありません。

現在の職場で①と②は問題ないようですから、残るは給与だとして、給与を60万円上げるために異業種にアラフォーで転職した場合は、①と②を犠牲にする可能性が結構な確率でありえます。それにご自身は耐えられるのか。

今一度、どういう理由で年収を300万円程度まで上げたいのか、深堀りすることをお勧めします。現在の職場で時短から戻ったとき、もしくは、給与交渉をしたり管理職になったりしたときに実現できる可能性がないのか。副業をして稼げないか。お金の問題だけなのか。いくらあると何が実現できるのか。この辺は整理しておくのがお勧めです。

次に考えたいのは、転職先をなぜ異業種に限定するかという点。

現在の社長にお世話になっているという理由で、同業に転職できないということですが、私からすれば、退職してしまえば、同業であろうが異業種であろうが、社長からの見え方はあまり変わらないように思います。

また、未経験で異業種に転職するとすれば、転職活動を試しにやってみれば分かりますが、恐らくフルタイムだとしても年収300万円いけるかはなかなか難易度が高いはず。仮に異業種に転職できたとしても、①人間関係、②仕事内容は満足できない可能性は十分あります。いきなり仕事ができる人ならまだしも、周囲に負荷をかける可能性が高い未経験者に、周囲がいつまでも優しく接してくれるかどうか。

もし、転職するなら同業もしくは周辺業界一択です。ご自身の人生ですから、社長への恩を考えて、未経験の異業種に転職することはまったくお勧めしません。

以上です。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

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着手するまでが大変なので、たたき台を出してきた部下を褒める、報いる

私は夏休みの宿題を最終日にやるか、もしくは忘れた振りをして出さないか、いずれにしても、子どもの頃はいつもギリギリでやり過ごしてきました。

そんな習慣を長く続けていたら働き始めてもなかなか変わるものではなく、深夜までゲームをプレイして朝までの数時間で仕上げるみたいなことを何度もしていました。

さすがに結婚して、子育てをしているとそういう無茶もできなくなるので、結果的に、とにかく早く仕事に着手して、早く提出するようにしていたら、仕事がとても早い人という評価を得るようになりました。

ただ、今でも油断すると昔の"成功"体験に味を占めて、締め切り直前にドタバタで仕上げるということをしてしまいます。

ここ5年ぐらいは、これを避けるために、部下にたたき台を出してもらうようにしています。着手するまでが自分にとってはハードルが高いから、それを誰かに任せてしまうってことです。

たたき台さえあれば、自分の中の心理的ハードルはものすごく下がっていますので、締め切り前に余裕をもって終わらせることができます。たたき台様々です。

たたき台を作る時のコツはいくつかあって、

・事前に方向性は伝えておく

・見た目は度外視でスピード重視

・ある程度重要な要素が入ってればOK

・第一声で↑を褒める

って感じです。

まず、たたき台を見る側の人間として、どういうアウトプットが欲しいかはあらかじめ伝えておきます。後出しジャンケンはしない。手戻りは減らしたい。

また、見た目は気にしません。見た目にダメ出ししてたらたたき台が出てくるのが遅れます。それでは"夏休みの宿題"が終わらない!

そして、「あれがない、これがない」と減点方式でチェックするんじゃなく、重要な要素が含まれているかを確認します。細かいことは後で直せばいい。

最後に、スピードの早さや要素が含まれている点を褒めます。「本当に早く出してくれて嬉しい!」「お願いしていた〇〇も入れてくれてるね、ありがとう!」と感謝の気持ちを伝えます。

だいたいこんな方針でたたき台を出してもらうのを基本にすると、部下は味を占めてくれて早めに提出してくれるようになります。

もちろんクオリティが決して高くないときもありますけど、私がもし自分で着手していたら夏休みの宿題状態になっていたわけで、それに比べれば全然OKです。とにかく早く出してくれるだけで、超助かる。

「人は一人では生きていけない」というのはまったくその通りで、私は仕事の早い部下によって何とか働けています。本当にありがたいことです。

※子どもには『小さな習慣』を身に付けてもらうようにしてる。

「ジェンダーやハラスメントと言われてもピンと来ない。育休復帰にあたり意識をアップデートしたい」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。育休復帰にあたり、意識をアップデートしたいというもの。

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Q. ジェンダーやハラスメントと言われてもピンと来ない。育休復帰にあたり意識をアップデートしたい

トピシュ様

いつも楽しくブログやTwitter等拝見させていただいております。今回博識なトピシュ様にご教授いただきたいことがありましてメール致しました。

今年4月より育休復帰したのですが、今後の社会での立ち位置や職場での人間関係で問題にならないよう、ジェンダーやハラスメントについて自分の意識を改革したいと思っております。

ネットニュース等で炎上してる件等を見て、何が問題で何が常識なのか、自分の意見や気持ちがまとまらない時が多々あります。

例えば男尊女卑ではないにせよ、小学校は男女別名簿で以降もそういうもので過ごしてきましたし、ジェンダーといわれても今の私ではピンとこない、言葉として理解はできるが、落とし込み、身につけるだけの土壌がないのだと思います。

会社でそういう勉強をする機会がないので何かしらの本を読むしかないと思っていますが、オススメの教材はありますでしょうか?

自分をアップデートしたいです。勝手ながらよろしくお願いします。

一読者より

A. 困ったときは厚生労働省・Youtubeです

メールありがとうございます!

職場での最新労働知識を身に付けたいなら、まず見るといいコンテンツは決まっています。はい、厚生労働省のサイトです。

ジェンダーというか、ダイバーシティだったらこのページ(職場におけるダイバーシティ推進事業について|厚生労働省)に掲載されているリーフレットなんかがよくまとまってますね。

どういったもので当事者が苦しむかというのは、厚労省ではありませんが、LGBT法連合会が紹介している事例リストが非常に網羅的です。分量は多いものの(≒ 当事者はこれだけ苦しむ場面があるということ)、一度目を通しておくと、体系的に理解できます。

以下、子ども・教育の面で遭遇する困難を紹介します。育休復帰されたということで、お子さんは保育園かと思いますが、今の小学校ではこの辺はかなり意識されていますし、ご自身の子育ての観点でも目を通しておくと予行演習になりますね。

 

【リリース】LGBTの困難の事例リスト第3版を発表 | ニュース | LGBT法連合会より

他にはYoutubeで当事者の動画がたくさん上がっているので、これを見るのもいいですね。いい時代になりました。

youtu.be

youtu.be

youtu.be

次に、ハラスメントは世の中に膨大なコンテンツが溢れかえっているものの、これも、厚生労働省のコンテンツが充実しています。次のポータルサイトを見てみてください。

あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-

色々ありますが、リアリティを感じたいのであれば動画がお勧めです。以下から選択して該当するハラスメントの動画が簡単に見れます。

動画で学ぶハラスメント|あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト-より

中にはVR動画でパワハラを体験できるものもあります。私もVRゴーグルを付けて視聴してみましたが、非常に不愉快な気持ちにすぐになれました。素晴らしいですね!

以上、ジェンダーやハラスメント絡みのお勧めコンテンツを紹介しました。

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「大規模プロジェクトで残業時間90時間超え。偉い人は状況を分かっておらず、どう打開したらいい?」

今日も一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。仕事が炎上しているが、改善の見込みが立たず苦しいというモヤモヤ。

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Q. 大規模プロジェクトで残業時間90時間超え。偉い人は状況を分かっておらず、どう打開したらいい?

はじめまして。仕事のことで困っていることがあり聞いて頂きたいです。

状況:

会社で大規模なプロジェクトが始まりメンバーにアサインされたのですが、全員元々の業務を持ったままなので、すでにチームが崩壊しかかっています。

上長との関係は良好なので心配はしてくれているのですが、さらに上の人たちや、プロマネが状況のまずさを理解してくれません。

完璧を求めすぎるからこうなるんだ、もっと荒くて良いと言われましたが、プロジェクトの状況も酷いです。他のメンバーが一旦パンクしたときも仕事の波が重なったから仕方ないねと言われました。

今月は残業90時間越えです。

元々の業務はなんとか回していたつもりで、自身も周りも私はまだ元気だと思っていたのですが、ルーチンワークのミスがボロボロ見つかっています。

地方に住む交際相手との結婚を考えており、退職も視野に入れてはいます。ただ転職を考える時間がなく、また社風は自分に合っているし給与も平均的な額は頂いているので、辞めるのは勿体ないと思っています

相談したいこと:

産業医の面談と人事課長との面談が決まっているのですが、どう進めれば理解してもらえて、状況を打開できますでしょうか?

ロジカルな感じでアドバイス頂けると嬉しいです。よろしくお願いいたします。

一読者

A. 記録に残すこと、周囲からも意見を聞くこと、上長に対応してもらうこと

メールありがとうございます!

産業医の面談と人事課長との面談に対してどう対処すればいいかですね。

まず、産業医に対してはどれだけ精神的に、肉体的に疲弊しているかをできるだけわかりやすくまとめて説明できるようにしておくといいですね。ストレスチェックにはすでに回答しているかもしれませんが、当日も同様の質問があるはずですから正直に答えて、作業負担の減少や配置転換等を希望していることを伝えましょう。

ただ、産業医と面談しても権限に制限がありますから、状況を打開するのであれば人事課長との面談のほうがより重要になってきますね。

個人がどれだけ疲弊しているかというのは産業医に説明したものと同様のものは用意するとして、それ以外に、周囲の人々も同様に負荷がかかっている状況であることを紙にまとめて説明するといいと思います。辛いのは一人だけではなく、チーム自体が疲弊していることを伝える目的ですね。

ただ、これで問題が解決するかといえば、そんなに短期間で配置転換が行われることはないでしょうから、作業負担を減らしてもう少し頑張ってほしいと言われそうな気がします。

根本的にはプロマネが作業負荷を把握していないということですから、

上長との関係は良好なので心配はしてくれているのですが、さらに上の人たちや、プロマネが状況のまずさを理解してくれません。

上長が適切に情報を上げていないのが問題です。

なので、その上長にチームメンバーが疲弊している情報をまとめた資料を出したうえで、上長から上の人たちに、追加リソースや業務量の減少の必要性について話してもらうようお願いしましょう。

偉い人の中でのコミュニケーション不足でアウトプットイメージが共有されておらず、現場が疲弊していることがあがっていないわけですから、関係が良好な上長にはしっかりこの点を伝えてもらいたいところですね。

以上、今日はこんな感じでしょうか。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

Twitterもやっているので、

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「育休復帰も業務量は多く、金銭的にも報われず、家庭との両立のため退職することに。自己嫌悪が辛い」

新年あけましておめでとうございます。

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。育休復帰後の仕事と家庭との両立に苦しんでいて、仕事が上手く行かず退職することに自己嫌悪を覚えているというモヤモヤを紹介します。

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Q. 育休復帰も業務量は多く、金銭的にも報われず、家庭との両立のため退職することに。自己嫌悪が辛い

斗比主閲子様

いつもブログを拝見しております。お忙しいところ申し訳ありませんが、私のもやもやを聞いていただきたく、メールさせていただきました。

社内で唯一の女性職員として働いており、気心知れた相談をできる人もいません。なので、大変ぶしつけではございますが、励ましなどいただけたらと甘えさせていただきました。

なぜ励ましかというと、現在退職準備を進めておりまして、あと二、三ヶ月がんばれば全てが終わるはず……という状況だからです。信頼して一切フェイクを入れず、お話いたしますので、ご自由に加工していただけたらと思います。

相談させていただきたいことは、「あと数ヶ月の辛抱だとわかっている仕事を、どうにかしっかり終えたいので、気持ちを強くする方法」です。

春に育休を終えて職場復帰しましたが、子供の待機児童問題と、配偶者の希望から保育園ではなく幼稚園を選択しました。説明会では、共働きも可能、別途預かり保育もあるとのことでしたが、今回の冬休みもずっと園が閉じてしまったり、平日のイベントがかなり多く、驚いているところです。保育園フルタイムに自分でも躊躇している部分があったため、強く主張しなかったのが一番の原因だとは思っています。

そのため、扶養内での勤務復帰となりました。しかし、在宅勤務関連で業務が大量になっていることなどから、秋頃まではどうにかふんばっておりましたが、子供が病気で一家全滅をしたのを機に、これ以上の仕事はできないと思いました。

会社のことは嫌いではありませんし、子供連れでの再就職も心配でしたので、がんばりたかったのですが、駄目でした。

今は、新しい採用された方にたいして引き継ぎを行っているところですが、引き継ぎのための業務圧迫が激しく、ストレスが増えています。引き継ぎさえ終わってしまえば……と思っていますが、再就職への不安がなくなったわけでもなく。

自分の情報収集不足や、業務に対しての見通しの甘さ、不安だからといって両立を目指したことにより、自分の首もしめ、周りの人に迷惑をかけていることもとても辛いです。もちろん金銭的に報われないのも配偶者は家事の分担には積極的ですが、仕事が趣味のような人で深夜まで仕事をするタイプなので、頼む度に罪悪感がひどいです。

自業自得なので、頑張ってはきましたが、結局諸々の能力が足らないことがわかっただけで、得るものもなく、自己嫌悪が辛いです。引き継ぎが終わり、綺麗に退職できるまでの数ヶ月、どんな気持ちで過ごしたらいいでしょうか。

復帰後は夢のなかでも、間に合わない、間に合わないと焦っている夢を見てばかりですし、酒量も増えていて、とにかくいまのストレスをなんとか凌いで、退職まで持って行きたいのです。

ほぼ愚痴ですが、なにかアドバイスなど(というか励ましてほしいい…)いただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。

一読者より

A. 自分で選んだという意識があるだけに辛いのでしょうね

メールありがとうございます!

ご依頼は励ましてほしいということですので、とにかく励ますことに徹しますね。

まず、

社内で唯一の女性職員として働いており、気心知れた相談をできる人もいません。

この状況だけで大変であることがおおよそ想像できますので、ご苦労さまです(でした)と言わせてください。

自分と境遇が近い人がいればお互いに情報共有をしたり、愚痴を言い合ったり、はたまた、集団の力で問題を解決したりすることもできますが、たった一人ではできることは限界があったと思います。本当にお疲れ様でした。

仕事での苦労は家庭で話すことができれば良いのでしょうが、

保育園フルタイムに自分でも躊躇している部分があったため、強く主張しなかったのが一番の原因だとは思っています。

パートナーさんの希望もあり、また、ご自身の選択としても幼稚園への入園となり、結果的に仕事での負担が耐えられなくなったという経緯があったことから、パートナーさんにもすべてはお話できていないのではないでしょうか。

ご自身の置かれている状況も大変かと思いますが、それを誰かに共有できないということだけでも非常にお辛いのではないかと推測します。ここまで大変でしたね。

また、

会社のことは嫌いではありませんし、子供連れでの再就職も心配でしたので、がんばりたかったのですが、駄目でした。

会社自体は嫌いではなく、続けたい気持ちがご自身の中にあったということで、無念な気持ちであることはよく伝わってきました。

次の仕事が決まっていればまだ気持ちは楽であっても、

今は、新しい採用された方にたいして引き継ぎを行っているところですが、引き継ぎのための業務圧迫が激しく、ストレスが増えています。引き継ぎさえ終わってしまえば……と思っていますが、再就職への不安がなくなったわけでもなく。

決まっていない中で引き継ぎ業務が多すぎるということであればモチベーションが上がりようがなく、ストレスとなるのは至極当然だと思います。

今はご自身に責任があったとして責めていらっしゃるかと思いますが、家庭では子どもは幼稚園に通い、パートナーさんのケアまでされているし、辞めるのが分かっている仕事の引き継ぎも手を抜いていないところからして、私が見る限りでは、周囲に迷惑をかけているようには見えません。

正直に言えば、私は本人が大変な状況であれば他人に迷惑をかけてもいい(周囲はサポートするもの)と思っているので、これだけの状況に置かれて、ご自身で解決しようと努力されたことは称賛されることはあっても、非難されるようなことはないでしょう。

と、ここまでは励ましで、ここからは、お求めのアドバイスを少しだけ書きます。

まず、

自業自得なので、頑張ってはきましたが、結局諸々の能力が足らないことがわかっただけで、得るものもなく、自己嫌悪が辛いです。引き継ぎが終わり、綺麗に退職できるまでの数ヶ月、どんな気持ちで過ごしたらいいでしょうか。

子育てをしながら時短状態でそれまでと同様のパフォーマンスを発揮できることはないため、ご自身を過度に能力が低いとは認識する必要はありません。誰でも時間的制約や心配事がある中では上手く働けません。子育てをしていないときの過去の自分の仕事の働き方を思い出してノートに書き出してみてください。

その上で、引き継ぎは適当にやっつけながら有休を取れるだけ取って転職活動に時間を費やすことをお勧めします。

辞める会社が次の仕事を紹介するわけでもないし、引き継ぎなんて真面目にやるだけ損です。繰り返しますが、辞める前提での引き継ぎを真面目にやる必要はありません。辞める社員が引き継ぎをしないと仕事を回せない仕組みにしている会社に問題があります。

さらに突っ込んでいえば、

復帰後は夢のなかでも、間に合わない、間に合わないと焦っている夢を見てばかりですし、酒量も増えていて、とにかくいまのストレスをなんとか凌いで、退職まで持って行きたいのです。

この状況は、メンタルで何らかの疾患を抱えている可能性もあるので、専門家に診てもらったほうがよいように見えます。回復が困難なほどメンタルにダメージを負う(追っている)可能性は否定できません。

パートナーさんにも、また、可能であれば親にも、特に酒量が増えている状況は話して、とにかく負担を下げる、負担から開放されるようにして、難しいかもしれないけれど、自分に優しくするようにすることをお勧めします。

以上、今日はこんな感じでしょうか。

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