私は夏休みの宿題を最終日にやるか、もしくは忘れた振りをして出さないか、いずれにしても、子どもの頃はいつもギリギリでやり過ごしてきました。
そんな習慣を長く続けていたら働き始めてもなかなか変わるものではなく、深夜までゲームをプレイして朝までの数時間で仕上げるみたいなことを何度もしていました。
さすがに結婚して、子育てをしているとそういう無茶もできなくなるので、結果的に、とにかく早く仕事に着手して、早く提出するようにしていたら、仕事がとても早い人という評価を得るようになりました。
ただ、今でも油断すると昔の"成功"体験に味を占めて、締め切り直前にドタバタで仕上げるということをしてしまいます。
ここ5年ぐらいは、これを避けるために、部下にたたき台を出してもらうようにしています。着手するまでが自分にとってはハードルが高いから、それを誰かに任せてしまうってことです。
たたき台さえあれば、自分の中の心理的ハードルはものすごく下がっていますので、締め切り前に余裕をもって終わらせることができます。たたき台様々です。
たたき台を作る時のコツはいくつかあって、
・事前に方向性は伝えておく
・見た目は度外視でスピード重視
・ある程度重要な要素が入ってればOK
・第一声で↑を褒める
って感じです。
まず、たたき台を見る側の人間として、どういうアウトプットが欲しいかはあらかじめ伝えておきます。後出しジャンケンはしない。手戻りは減らしたい。
また、見た目は気にしません。見た目にダメ出ししてたらたたき台が出てくるのが遅れます。それでは"夏休みの宿題"が終わらない!
そして、「あれがない、これがない」と減点方式でチェックするんじゃなく、重要な要素が含まれているかを確認します。細かいことは後で直せばいい。
最後に、スピードの早さや要素が含まれている点を褒めます。「本当に早く出してくれて嬉しい!」「お願いしていた〇〇も入れてくれてるね、ありがとう!」と感謝の気持ちを伝えます。
だいたいこんな方針でたたき台を出してもらうのを基本にすると、部下は味を占めてくれて早めに提出してくれるようになります。
もちろんクオリティが決して高くないときもありますけど、私がもし自分で着手していたら夏休みの宿題状態になっていたわけで、それに比べれば全然OKです。とにかく早く出してくれるだけで、超助かる。
「人は一人では生きていけない」というのはまったくその通りで、私は仕事の早い部下によって何とか働けています。本当にありがたいことです。
※子どもには『小さな習慣』を身に付けてもらうようにしてる。