昨日、友人(アラサー)から株式投資をしたいと相談されました。以下は、その友人との会話を適当に書き起こしたものです。
長くなったので、いくつかに分けます。
貯金はあまりないけど投資したい
友「今から株式投資をしたいんだけど」
私「何がきっかけ?」
友「親戚で、株を売って車を買った人がいて、そんなに儲かるなら、いいなーって」
私「ははー。なるほど。じゃあ、止めておいたほうがいいよ」
友「何それ!」
私「だって、今まで株式投資をしたことなくて、特別な情報源があるわけでもなくて、短期的に売り買いをしてお金が欲しいということでしょ?」
友「ざっくり言えばそうだね」
私「株で短期的に売買してお金を得ようとするのは、ほぼギャンブルだから。ギャンブルが好きならいいけど、そうじゃなかったら、お勧めしない」
友「うーん、ギャンブルが好きかと言えば、好きではないなぁ」
私「ちなみに、貯金はあるんだっけ?結構貯まってる??」
友「いやー、あまりないんだよね。貯金は百万円ぐらいかなぁ。それを投資にあてるつもりだった」
私「それなら、なおさら投資はお勧めしない。その百万円をまるまる投資したとして、今、仕事をクビになると生活水準が維持できないから、その株をすぐ売りそうな感じがしない?」
友「そうね」
私「望むか望まないかに関わらず、そんなにギリギリのところで投資をしちゃったら、長期間投資をすることはできないよね。投資をするなら、少なくとも一~二年間は無職でも何とかなるぐらいの生活防衛資産があった上で、残りの余剰資産を投資に回すぐらいのほうがいいよ。株価が一時的に上がった下がったで死ぬの生きるのって悩むの嫌でしょ?」
友「そうねー。それなら、百万円全部じゃないけど少し投資するというのは?」
私「なるほど」
友「別に全部投資しなかったら、損が出ても痛手じゃないでしょ?」
私「確かに。最初はそういうところから始めるというのはありかもしれない。ただ、それで大きくリターンが得られるかと言えば難しいだろうけど……」
儲かる会社に投資したい
友「じゃあ、どの会社に投資したらいいか教えてよ。どの会社に投資したら儲かる?」
私「まず、その、儲かる会社が存在しているという発想を捨てよう」
友「え、なんで!? だって、儲かる会社に投資しないと儲からないでしょ??」
私「投資したら必ず儲かる会社があるとしたら、どうする?」
友「それは投資するよね」
私「でしょ? それで、みんながその会社に投資したら儲かると思っていたらどうなる?」
友「え、どうなるの?」
私「みんながその会社の株に投資しようとする。そうすると、その会社の株価はどうなる?」
友「あー、上がるね。そうか、儲かると思われる会社の株価は上がっちゃうのか」
私「そう。株価が上がるから、買値も上がり、儲かる会社はそんなに儲からない会社になっちゃう。最初に言ったけど、何らかの理由でその会社が将来成長することをあなたとかごく限定された人だけが知っているならその会社の株は割安と言えるけど、そんな状態なんてまずない」
友「ははー」
私「だから、儲かる会社が存在していて、自分だけが見つけられるとは考えない方がいい」
友「でも、株式投資で車を買ったとか、何百億円稼いだという人っているじゃん。そういう人は儲かる会社に投資したんじゃないの?」
私「確かに、そういう人はいるだろうね。でも、そういう投資や投機で儲けた人にはいくつかのタイプがある。あなたはそれらに必ずしも当てはまらないんじゃないかなぁ」
友「なにそれ!」
(続きます。→中編)
※ ちなみに、最終的には山崎元さんのこの本とか、橘玲さんの本を紹介しています。