斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「冷蔵庫に歯磨き粉が入っているの、隣のお婆ちゃんが認知症でトイレットペーパーを入れてたの思い出す」

私は、私が作った料理に家族が好きなように味付けしてもいい派です。ちなみに、私のパートナーと姑は違って、作った人間の味付け通りに食べるべき派です。

私は子どもから「味が足りないから塩をかけて」と言われれば「はい、どうぞ」と塩を提供しますし、姑が言われたら「そういう味なんだからだめ」「日本人は食塩の摂り過ぎなの」というリアクションをします。

というわけで、我が家の食卓には複数の調味料が並んでいて、姑の食卓には調味料はありません。私が姑たちと食事を一緒にしたくない理由は、非常に多岐に渡るわけですが、調味料が少なすぎる・追加を許さないというのがあります。窮屈なんですよ。

ただ、我が家の調味料は食卓に出しっぱなしということはありません。常温保存OKなものを除き、ほとんどは冷蔵庫から出し入れしています。

で、この前、私がボケーッとしながら調味料群を冷蔵庫に入れたら、後でパートナーが冷蔵庫を開けてびっくりしたんですね。

「なんで冷蔵庫に歯磨き粉が入ってるの!?」って。

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※冷蔵庫に入ってた歯磨き粉。仕上げに使うと茶渋が取れて自然な白さに

パートナーは追い調味料はしない派ですから、調味料を片付ける習慣はありません。子どももそんなにやらない。だから、調味料群は基本的に私が出し入れしているわけで、歯磨き粉を冷蔵庫に入れたのは、まず間違いなく私なわけです。

「あれー、歯磨き粉入れたかな。そういえばダイニングテーブルの上にのっていたチューブ状のものは全部冷蔵庫に放り込んだから、一緒に入れちゃったのかも」と答えました。別に大した害があるわけでもないから、うっかり八兵衛っぽい感じで。

そうしたら、パートナーが感慨深げに楽しそうな表情をしていたので、「え、何、どうしたの?」と聞いたら、「冷蔵庫に歯磨き粉が入っているの、隣のお婆ちゃんが認知症でトイレットペーパーを入れてたの思い出すわー」と言ってきました。

このブログを書き始めた8年ぐらい前からの読者であればご存知の通り、我が家の隣の家にかつて住んでいたパートナーのお婆ちゃんは、嫁(つまり私の姑)いびりを際限なく行い、初めて挨拶にいった私にマウンティング行為を連発するという、レジェンドクラスのほっこり婆さんでした。惜しまれなく、すでに亡くなっています。

このほっこり婆さんの晩年は認知症で色んなことを忘れ、それをほぼすべて姑のせいにして威張り怒鳴り散らしていたそうです。パートナーも結構な割合でこのほっこり婆さんの介護に関わっていたため、ほっこり婆さんが冷蔵庫にトイレットペーパーを入れていた場面にも出くわしたわけです。

図らずも、隣のほっこり婆さんのエピソードが夫婦の会話の中に出たため、その後しばらくは婆さんのほっこりエピソードを思い出しつつ、和やかな時間が過ぎ去っていったのでした。

おしまい。