斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「子宮摘出手術を受けて戸籍性別の変更するか、自宅を購入するか、どちらを優先するべきか?」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。2択でどちらを優先すべきかという相談をもらいました。

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Q. 子宮摘出手術を受けて戸籍性別の変更するか、自宅を購入するか、どちらを優先するべきか?

斗比主様

初めまして、お世話になります。

気が付けば斗比主様のブログに義務教育期間が終わるぐらいの年数お世話になっている一読者です。お金の事やデータの見方、気の持ち方や書籍情報等本当に参考にさせて頂いております。

以下、2つのうちどちらを選べばいいか悩んでいます。

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1,子宮摘出手術を受けて戸籍性別の変更をしたいが、お金が貯まらない。

費用は今後上がるかもしれないが、タイで受けると約60~70万円、日本では約100万円。

・手術のメリット

ホルモン注射をしなくても月経に怯える事がなくなる。不定期に来る月経のような痛み(出血は無し、年2~3回ぐらい)がなくなる。戸籍の性別が男性になれば男性ホルモン費用が保険適用になる。性同一性が多少得られる。

・デメリット

更年期障害が顕れる可能性がある。日本で受けた場合、手術を受けず閉経(60才と仮定)までホルモン注射を続けた場合の方が合計費用が安い。妊娠できなくなる(これは全く気にしていない)。

2,自分の家が欲しい。1000万円は超えないぐらいの、小さく質素で頑丈な家を建てようと目論んでいるがお金が以下略。

収入に対して家賃が高いため、ローンを組んででも月の支払いを安くしてしのぎたい(その場しのぎだとは理解している)。

住んでいる賃貸の新しい管理会社が杜撰で、私に対しては今のところ法的な問題はないレベルだが、連絡の不手際によるトラブルが数多くあり迷惑していて、不信感がある。

信用できない他人に何かを委ねなければならない環境は精神に良くない。

賃貸の住人には、管理会社の変更は大家の決めることなのでどうにもできないが、家の主になれば自分でどうするか選べる。

自分にとって大事なものは生き物ではない事が多く、火事や災害でそれが失われる事に不安を感じる。

・家購入のメリット

隣人の生活音に悩まされにくくなる。返済が済めば自分の物になる。汚損しても責任を問われない。法的に定められた範囲において存在して良いという安心感を得られる。火事や災害に強い屋内を得られる。

・デメリット

高額のローンを抱える事になる。補修を自費で行わなければならない。どこに施工を依頼するかによって費用が違ってくる。屋内で火の手が上がったらどうしようもない。

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底辺も底辺な経済力と欲を開陳して本当にお恥ずかしいのですが、斗比主様が同じような立場でしたら1か2のどちらを優先しますか?

色々な人や制度に助けられてここまで来れたのにまだ望むのかと自分でも欲張りに思えてしまいますが…。また、このスペックでは難しいとは思いますが収入を増やすアドバイスもあればお願いします。

一読者より

A. まずは金額の少ないところを目標にします

メールありがとうございます!

今回のモヤモヤは、読んでもらったら分かる通り、身バレリスクから個人のプロフィールをざっくり除いています。私の方で少し補足をしておくと、この方は収入はそれほど多くなく、車と空き土地を持ち、投資はするも生活のためにすぐに売却しているという状況です。

その上で、それほど貯蓄はないものの生活を改善する選択肢として、60-100万円程度の子宮摘出手術と、1000万円程度で自宅の建設を目論んでいるというもの。

この状況で、私だったらどうするかと問われたら、まずは60-100万円程度の子宮摘出手術を目標にするでしょうね。なぜなら、単純に金額が少ないからです。

もちろん、住宅の建設自体も金融機関から借り入れを行えばできないこともないでしょうが、恐らくこの方の信用力からすると、金利水準は結構高くなるだろうし、また、返済が行えるかも難しいように見受けられます。

借金を背負って働くという状況は、返済できる可能性が十分ならいいですが、返済が滞る可能性が頭の中にちらつくと、それだけで相当精神が参っちゃうものです。

ですから、いきなり多額の借り入れをして家を買うよりも、少しずつ着実に貯金を増やして、家よりも高額な支出ではない、子宮摘出手術を行うことを、私なら選ぶだろうなと思います。スモールスタートは大事です。

ちなみに、もし私がこの人の立場であれば、土地を売って現金化して、子宮摘出手術をするか、または、中古のマンション・住宅を購入することを検討するでしょうね。

正直に言えば、新築の戸建てというのはあまりコスパが良くなくて。その上で、中古住宅は相続されたものの遠隔地で住み手がいないなんてこともありがちで、地域によっては築古なら500万円以内で買えたりします。賃貸自体への不満を解消する目的なら、何も新築にこだわる必要はないんじゃないかと思うわけです。

以上、私だったらどうするかになります。

収入の増やし方については複数のバイトを掛け持つぐらいしか思い浮かびません。どちらかというと支出を抑えるほうが確実で継続しやすいので、私だったら、水道光熱費、通信費あたりの見直しをまずは検討するはずです。

最後になりましたが、今回のモヤモヤの言語化はとても素晴らしいなと思いました。こうして言葉にして整理してみると、自分の中で何を大切にしたいのかが見えてきますよね。

私が直接触れてはいないものの、子宮摘出手術にしても、住宅購入にしても、手放しでやりたいというわけではなく、懸念点もいくつか出ています。

結局、人生の選択というのは、完全な正解はなかなかなくて、微妙なバランスの中で、何がマシかを決めていくものですから、判断をそれなりに妥当に行うためにも、自分で納得感を得るためにためにも、言語化をしておくのはお勧めです。

以上、今日はこんな感じです。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

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