斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

男性は仕事をして家計を支えなくていいし、デート・食事代を負担しなくていい

内閣府が性別役割意識(男女という区別で役割を分ける発想)に関するアンコンシャス・バイアスの調査結果を公表していました。

令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究 | 内閣府男女共同参画局

調査結果を読む前の予想では、若い人はアンコンシャス・バイアスが少なめで、思い込みが強いのは高齢男性だろうと思っていましたが、それは半分正解で、半分不正解でした。

正解なのは、思い込みが強いのは高齢男性というところで、不正解なのは、若い人であっても男性にはまだまだアンコンシャス・バイアスが結構あるということです。

たとえば、「男性は結婚して家庭をもって一人前だ」「デートや食事のお金は男性が負担すべきだ」という問いかけに対して、一番高いのは60代男性である一方で、20代男性もそれなりに高く、女性のどの世代よりも高い結果です。

さらには、職場においては、「女性は男性のサポートにまわるべき」「男性は産休・育休を取るべきではない」「仕事より育児を優先する男性は仕事へのやる気が低い」という問いかけに対して、もっとも高いのは20代男性という結果です。

私が若いころには性別役割意識をどうにかしようという動きが出始めていましたし、ここ最近のジェンダーレスの動きは凄まじいものでした。にも関わらず、20代男性にこれだけ性別役割意識が残っているというのは結構な驚きです。このような価値観を信じていることが辛い。

男性が性別役割意識を植え付けられた経験は、男性のほうが少ないようなので、この結果は男性の中で無意識に信じ込まれている面が大きいと考えられます。

私は私の子どもたちに、男女の区別を設けることの不適切さを日々話し、また、家庭内でも夫婦間の役割は常にスイッチをしているのを見せたり、得意不得意は個々人で違うことを示したりしています。

子どもたちが大きくなったら、性別役割意識はもっと薄れていると期待したいところですが、日本人男性にこれだけアンコンシャス・バイアスが残っているところを見ると、10年後ぐらいじゃ、まだまだ性別役割意識は残っていそうです。

一個人としては、折に触れて、「男性は仕事をして家計を支えなくていいし、デート・食事代を負担しなくていい」というメッセージを発信し続けていきたいところです。