斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「昔から支配的で信頼できない母親から、結婚も考えている恋人を否定されてモヤモヤしています」

今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。親との関係に苦しまれている方からメールをもらいました。

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Q. 昔から支配的で信頼できない母親から、結婚も考えている恋人を否定されてモヤモヤ

斗比主さま

はじめまして。ブログを楽しく拝読しております。

母親との関係について、どうしてもすっきりしないためご相談させていただきたいです。今後についてアドバイスをいただけますと幸いです。

私は今年大学を卒業後に就職した新入社員で、配属先が他県だったため親元を離れ一人暮らしを始め、最近、もともと友人だった同年代の男性と恋人関係になりました。

過去の恋愛がきっかけで親とトラブルになった経験があり恋愛の話は親にしたくなかったことから、親には恋人の存在を一切話していませんでした。また、職場や知人にも恋人の話はせず、ごく親しい友人にのみ事情を話していました。

ところが先月、別件で親とLINE上で口論になったところ「二度と連絡しない」と言われた上で、捨て台詞として「社会人なのだから男と同棲しようが勝手にすればいいが、SNSには鍵をかけたほうがいい」といわれ、やりとりが打ち切られました。母親はわたしのSNSアカウントを特定し、現状を把握したようでした。

もともと口論したきっかけは、母親に心療内科の診察の様子を詳しく聞かれ、個人的な事なのでいくら親でも答えたくないと言ったところ母親が「親には心配する権利があるのだから踏み込むのも当然だ」と返されたことで、こちらにさほど落ち度があるとは思いませんでしたが、多少言い方がきつかったこと、恋人の話を親に黙っていた引け目があったことからフォローの手紙を書きました。

そこではこれまで育ててくれたことを感謝し、いまきちんと自分の力で生活できるだけのお金を稼げていることは母親のおかげだと書いた上で、昔から過干渉で傷ついてきたこと、恋人の話を黙っていたのは悪かったが現在は彼の家とわたしの家を行ったり来たりしている状態で正式に同棲しているわけではないので、住民票を移して正式な同居人となる際に報告をしようとていたこと、本当は気難しい性格の私が一緒に生活しても苦ではない良いパートナーを見つけたことを喜んでほしかったことを伝えました。

手紙が届いてから2~3週間ほど経って、母親から返信が来ました。

そこで書かれていたのは、わたしの言うとおり距離を取ろうが拒絶されたことにひどく傷ついたことと、「これだけは言わせてほしい」というわたしへの反論3点でした。2点は過干渉を否定する内容で、3点目は恋人を否定する内容でした。

手紙を受け取ってから数日経って、多少回復しましたが、母親にわたしの恋人に対する好意や恋人の人格自体を否定されたような気がしてならず、ずっと憤りを感じています。

恋人は体調の都合でしばらくフルタイムでの雇用は当分難しく、わたしのつとめている会社の福利厚生や、健康保険・税金の都合から事実婚あるいは法律婚を視野に入れて交際をしています。

会社は入社3年以内に結婚する人も珍しくないため特に問題はなく、友人知人らにもなにかを言ってくるようなひとはいませんが、ネックとなってくるのは私の母親だと思っています。

高校生の頃からけんかのたびに「うちの方針がいやならいますぐこの家から出て行きなさい」「学費を払っているのは誰だとおもっているんだ、母親の言うことが聞きたくないなら来期から自分で学費を払ってください」と繰り返されており、実際に大学受験の際には第一志望で現役合格した大学への進学を親の反対によって諦め、母親が受験を望んだ大学に進学しました。

蛇足になってしまったかもしれませんが、上記のような親の支配を強調するようなことがあまりに多く信頼できる親だとは思えていない一方で、表面的に、友人のように付き合っていくなら「良い」人なので親と完全に縁を切るのはこちらとしてもあまり望んでいないことです。

ただ、私は母ではないし自分の人生や考えがあるのでそっとしておいてほしいと話した手紙の返信で、大学進学を諦めさせた覚えはないし、心療内科に通院する前の悲痛な声を電話で聞いていれば親として心配するのは当然だ、というような旨のことを話しているので、本人が望んでカウンセリングにでもいかない限り私を支配するような発言は変わらないのだとなかば絶望していますし、人の恋人を否定するような人とは当分連絡すら取りたくないと思っています。

しかし、事情をしらないであろう母方の祖父母からは連絡があり、彼らはおそらく年末年始の帰省を心待ちにしています。母にはとうぶん距離を取りたいが、趣味や友人と会う都合で少なくとも実家のある地域には帰りたく思っていますが、今後どうしたらいいのかわかりません。

斗比主さまにアドバイスいただきたいのは、今後母親(と祖父母含む実家)とどのように付き合っていくべきかというところです。

長文のメールをお送りする失礼をご容赦ください。よろしくお願いいたします。

一読者より

A. 母親への期待値は下げて、恋人だけではなく友達や会社の人と接点を増やしましょう

メールありがとうございます!

昔から折り合いが悪く、子どもの進路にも大きく口を出し、その上で、現在の恋人についてもなんやかんや言ってくる母親とどう付き合っていくかというモヤモヤですね。

私がメールだけを読んだ印象だとお母さんとの関係が非常に深いように見受けられました。手紙だけでなく、LINEを使ったりして、頻繁に接点を持ち、しかも、受け止めて欲しいという気持ちが強そう。

一方で、お母さんは受け止める度量がないというか、自分も読者さんから否定されて傷付いているようなリアクションをしていて、さらにそれに読者さんが傷付いているという、負の連鎖みたいなことが起きてる感じです。

読者さんとしては、お母さんが考え方を変えて、読者さんを全面的に受け入れて、結婚にも賛同してくれることを理想としてそうな印象を受けました。しかし、お母さんのスタイル自体を変えるのは難易度が高いので、それを期待すると今後も読者さんは傷付き続けるんじゃないかなと思います。

ということで、すでに距離は取るように意識していらっしゃるようですが、受け入れてほしいという未練は少し減らして、期待値を下げることをお勧めします。

もう少し細かなコメントをしますね。

まず、

会社は入社3年以内に結婚する人も珍しくないため特に問題はなく、友人知人らにもなにかを言ってくるようなひとはいませんが、ネックとなってくるのは私の母親だと思っています。

母親が結婚に同意することは結婚の必須条件ではありません。お互いに結婚しようと思えばできます。親が希望する大学に進学したように、否定された恋人と結婚を諦める必要はありません。大丈夫!

表面的に、友人のように付き合っていくなら「良い」人なので親と完全に縁を切るのはこちらとしてもあまり望んでいないことです。

自分が成人して大人になって、今後家族を作っていくという中では、親としてではなく友人と付き合うのでまったく問題ありません。自立とはそういうものです。親との関係性は随分変わるものです。

人の恋人を否定するような人とは当分連絡すら取りたくないと思っています。

友達と喧嘩したら連絡をしないように、連絡を取らなくても大丈夫です。

しかし、事情をしらないであろう母方の祖父母からは連絡があり、彼らはおそらく年末年始の帰省を心待ちにしています。母にはとうぶん距離を取りたいが、趣味や友人と会う都合で少なくとも実家のある地域には帰りたく思っていますが、今後どうしたらいいのかわかりません。

祖父母や友人とは会いつつ、お母さんとはできるだけ接点を持たず、会ったとしても少しギクシャクした感じの友人みたいに接するといいと思います。

以上となります。

お母さんとの距離のとり方がまだよく分からないということであれば、一旦お母さん以外の人、できれば恋人以外の友達や会社の人との接点を増やすのがお勧めです。

他の人との接点が増え、その人達との信頼関係が構築されていけばいくほど、読者さんの心の中でのお母さんから認められたいという気持ちは徐々に薄れていく可能性は結構あります。

以前から何度も書いているとおり、人間は居場所が複数あれば、一つの居場所で人間関係が上手くいかずとも他の居場所で何とかなるんですよね。もちろん、子ども時代から長く接してきた親にも認められるものなら、そのほうがいいですけど、相手の問題もあって難しそうなら、親以外に認められる人を増やすのがお手軽で自分で何とかできます。

できれば恋人以外の接点を増やすのは、恋人は同居も結婚も考えているから自然と接点が増えますし、母親と距離を取った結果、恋人に大きく人間関係を頼ることになる可能性がありそうだなと思ったからです。

恋人だって別れることはあるかもしれないし、結婚しても離婚することはありますからね。あまり深く頼り切っちゃうと、親との距離の取り方みたいに、恋人とも距離の取り方に苦しむことはありえるので(確定的な未来ってことではないですよ)、選択肢を多く持っておくのは生きやすくする上で有効です。

以上、今日はこんな感じでしょうか。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。

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