今日は一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。今日はがっつりとしたほっこりエピソードです。
Q. 三人目の子どもは欲しいが男の子なら中絶して欲しいという夫。不信感が拭えずモヤモヤ
※太字はtopisyuによるもの
斗比主閲子様
はじめまして。 いつもブログを楽しく拝見しております。 最近、夫との子どもに対する考え方の違いについて悩んでおり斗比主様のご意見を伺いたくメールしました。
ブログ掲載にあたっては全面的にお任せします。また、斗比主様ならどうされるかというお考えや励まし等いただければ嬉しいです。
夫と私の4人家族です。もともと子どもは2人のつもりでしたが、産後すぐに夫から3人目を打診されました。家族が多いと楽しい、子ども3人だと社会ができるというのが理由でした。
地方在住、共働きで年収800〜900万、両親は車で15分ほどの距離にいますがまだ働いているため子育てについては頼れません。また、現在の住居は賃貸のため将来的に家を買うかもっと広い賃貸に引っ越すか迷っています。
年収的におそらく高校無償化の対象外、奨学金も対象外?かと思うため、やはり3人目は厳しいと思いつつ子どもは可愛いため私も3人目に乗り気になっていました。
ところが、夫は3人目が男の子なら堕すのはどうかと言うのです。もともと2人目の時に夫が女の子を希望しており、産み分けのできる病院に通いましたが、2歳の子供を連れて通院することが大変で途中からやめてしまいました。結果、産み分けしない状態で男の子だったため、どうしても女の子が欲しいようです。
私はそれを聞いて「話が違う」と思いました。それほど女の子が欲しかったのなら、なぜ2人目の時にもっと頑張って通院してほしいと言わなかったのか。女の子が欲しいから3人目が欲しい、でも男の子だったら育てられないから中絶して欲しい、とはムシが良すぎないか。
夫は「自分がもし産む側だったらそう(男の子なら中絶)する」と言っています。2人目の時に強く言えなかったのは「自分が通院するわけでも産むわけでもないから遠慮して言えなかった」と言っていますが、それなら3人目を希望することを遠慮してほしかった。
着床前診断は高額のため考えていないそうです。提案されたのは、非認証施設で6週目にnipt(新型出生前診断)を行い性別が男の子だったら初期の段階なら経口中絶薬が使える。そうすれば身体の負担は小さいのでは、ということでした。
この提案をされた時から毎日悩みました。命の選別への是非は勿論のこと、中絶前提で妊活することへの抵抗が大きいことや私の精神的に身体的負担、それらを軽視しているのではないかという疑念から、夫には受け入れられないということを伝えました。併せて、男の子でも良いと思えるのなら、今度は頑張って産み分けに通ってチャレンジしてみても良いという旨も伝えましたが、夫の考えは変わりませんでした。
このことがあってから、夫と以前のように接することができません。やることなすこと全てにイライラしてしまいます。もともと長男の育児には積極的で、私が次男を妊娠中も全面的に長男の面倒を見てくれたり最低限の家事もやってくれたりしていました。次男が産まれてからも育休を取って家事や育児を頑張ってくれていたため、私も3人目について前向きになっていたのですが。今は私の体調が回復したため以前ほど家事はしませんし、今回のことがあってお互い会話がなくなっています。
私が折れて妊活すべきだったのか?それとも一度不信感を持ってしまったことは消せないから離婚した方が良いのか?それとも夫婦であっても価値観の違いは当たり前と思って折り合いをつけて今後も一緒に生活していくのか?思考の方向が定まらずもやもやしています。
斗比主様がこのような状況に置かれた場合、どういった対応をされると思いますか?また、夫婦でどのような話し合いをされるでしょうか?
お忙しいと思いますが何か指針のようなものをいただけたら幸いです。
一読者より
A. 私も同じように不信感を持ち、その上で、結婚生活を続ける上での原則を確認するはず
メールありがとうございます!
端的に思ったのは、この読者さんのパートナーさんは期待値コントロールが物凄く下手だということです。
何しろ、二人目の子どもの時にも、子どもの性別について、
「自分が通院するわけでも産むわけでもないから遠慮して言えなかった」
のに、三人目の子どもを自分から欲しいと言いつつ、後から、三人目が男の子なら堕すのはどうかと伝え、更には、性別の産み分け方法を、
着床前診断は高額のため考えていないそうです。提案されたのは、非認証施設で6週目にnipt(新型出生前診断)を行い性別が男の子だったら初期の段階なら経口中絶薬が使える。そうすれば身体の負担は小さいのでは、ということでした。
と伝えてくるというのは、これは、相当、ヤバいです。話の順番や構成が完全におかしい。これで、説得される人は皆無でしょう。特に、産み分け方法の提案がヤバい。ヤバすぎる。
もっとも繊細な会話が必要な子どものことだけで、これだけコミュニケーションが下手ということはないはずなので、日常でも、他人視点で物を考えるのは苦手なのかもしれないと思いました。
と、ここまでは私の印象です。
何らかの指針になるような、私だったらどうするかというのを書きますと、私なら、この機会に結婚生活を続ける上での原則を確認しようとするはずです。
具体的には、「希望があるなら、後出しはせずに、最初からオープンに伝える」「不満を覚えた時は、そのタイミングで不満を伝える」「伝えられた方は、相手の否定をしない」というのを夫婦間での基本原則にすることを提案するはずです。
「実は不満に思っていた」と後から口に出したり、「実はこうしたい」というのを後出しジャンケンしたりすると、夫婦間でのコミュニケーションコストが物凄く上がります。後から何か言われることを想定しながら、会話をしないといけないから、ついつい何でも防衛的になってしまう。
例えば、パートナーさんは、男の子が欲しいなら、それを最初に伝えて、三人目の話をする。例えば、この読者さんは、出産後しばらくして体力が回復したら、パートナーさんが家事をしなくなってきているということを不満に感じているっぽいから、それはパートナーさんに伝える。
もちろん、オープンに伝えられたことだからといって、全部が全部対応をするべきかというのは話は別で、議題に上げた上で、どう対処するかは、夫婦で検討することになります。
少し手間に感じるかもしれませんが、相手と自分で期待値のギャップが生じることが減りますから、手間を掛けた分、家庭内不和が発生する頻度は減るはずです。
お互いにオープンに伝えて、話をしたけど究極的に溝が縮まらず、夫婦生活を維持する上で決定的な価値観の違いが確認できた時は、離婚含めて様々な選択肢を検討するというのはあると思います。ただ、私の印象だと、その手前で、夫婦間のコミュニケーションの仕方(議論のステップアップの仕方)が確立されていないからこそ、お互いにモヤモヤが生じていると思いました。
以上、今日はこんなところでしょうか。
これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.com まで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。
なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。
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