斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「祖母から私達きょうだいが相続していたはずの財産を母親が隠していた。あなたならどうする?」

家に引きこもりでみなさん辛いでしょうから、他のみなさんのほっこりエピソードでも共有できればと思いまして、

こんなTweetをしましたら、早速いただけました。第十弾です。

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読者からのほっこりエピソード

topisyu様

いつもブログ拝見しております。しまこと申します。もやもやしていることがあり、アドバイスいただきたくメールしました。

早速ですが、祖母の残した遺産についての相談です。

2年ほど前に祖母が他界し、私の両親および叔父、そして私たち孫の3人に遺産を残してくれました。両親や叔父がもらった金額は知りませんが、孫には一人700万円ほど残してくれました。祖母には本当に感謝です。

ですが、2年前、葬儀等もろもろ終わったあと、母から孫の遺産は300万と言われ、それぞれ300万入った定期預金をもらいました。その時は、私たちが遺産をもらえるとは思ってもいなったので、素直に受け取りその場が終わりました。

そして昨年の夏にゆうちょ銀行から、身に覚えのない私名義の定期預金が満期になり数年経つ旨の郵便が届き、母に連絡したところ、実は私たちに渡していない遺産が残り400万円あると打ち明けられました。

母は、私たちが祖母の残した遺産を無駄遣いするのではないかと主張し、時が来たら渡すつもりだったと言っています。ですが、私は投資信託の定期積み立ててで資産を形成している最中ですし、その遺産を定期預金のまま放置していることがどれだけ無駄であることかを説明し、この2月に自分の残り400万円を無事受け取ることができました。

ここで、ご相談です。

私には兄と弟がおり、彼らにも同額の渡されていない遺産があります。母は私に、兄と弟には黙っていてほしいと言ってきます。私たち兄弟はまだ30代前半であり、早いうちから資産形成をする必要があると思っているのですが、私の母は自身が他界するときに祖母の残りの遺産を渡す・・ということをやりかねません。

長期的な資産形成の観点から、母が黙って持っているという行為に疑問を感じていおりますし、30代の私たちに対し無駄遣いを懸念するなんて、おかしいのではないかと思っています。

私は兄と弟にこっそりこの事実を伝えたいと思っているのですが、topisyuさん的にはどう思いますか?

ちなみに兄弟は投資に興味なく、銀行で貯金派です。なので、私が兄や弟にこの話をしたところで、ふーんで終わってしまうような気もします。

参考データとして、登場する祖母は母方の祖母で、大学へ進学するまで同居していました。父は婿です。母の弟の叔父は今回の件を知っており、私たちに遺産を全額渡すべきだと主張したそうですが、母が拒否したそうです。

伝わりにくかったら、すみません。よろしくお願いいたします。

しまこ

斗比主閲子からのコメント

このメールに返信したら、「返信いただき、topisyuさんは実在するんだ…!と感動しました」というリアクションをいただきました。そう、実在するんですよ。面白いですよね。

相談内容は、自分含めた孫世代が相続した祖母の財産を母親が悪意はないが密かに隠していることについて、

私は兄と弟にこっそりこの事実を伝えたいと思っているのですが、topisyuさん的にはどう思いますか?

ですね。本筋ではありませんが、お祖母さんは基礎控除を考えて相続財産を整理したとしたらしっかりしているなと思いました。相続財産は上手くすればほとんどの人が課税されません。

それで、もし私が同じ立場だったら、恐らくお母さんに対して、なぜ相続した財産を渡さないのかをもう少し詳しく聞くと思います。ぶっちゃければ、きょうだいに話してしまえば金銭の移動自体は発生すると思いますが、お母さんがなぜ、

母は、私たちが祖母の残した遺産を無駄遣いするのではないかと主張し、時が来たら渡すつもりだったと言っています。

こう主張しているかが気になるので。

そもそも論でいえば、しまこさんは相続財産の残りを手に入れたわけだし、また、きょうだいは仮に聞いたとしても貯金するだろうということですから、きょうだいに話す必要はないですよね。もともと義務があることじゃないし、家族だけど他人の事情ですから。投資機会が失われるというのはあくまでしまこさんの価値観です。母親がきょうだいが相続したお金を隠していることを気にする必要は必ずしもない。

お母さんが1200万円ものお金を無駄遣いするかもという理由だけで、数年間自分の子どもに秘密にするのって結構な胆力ですよね。私だったらつい言っちゃうはず。何か、本人が抱えている理由がありそうな気がする。時が来たら渡すというのも時がいつか分からないし。もしかしたら、結婚したり、子どもができたりとかそういうタイミングを想定しているのかな。まあ、気になります。

それで、お母さんの話を聞くとしたら、しまこさんが考えている投資機会の損失というのは言わないほうがいいです。もう言っちゃったみたいだけど。なぜならば、お母さんもきょうだいも投資からは縁が遠そうですから。投資をしたことがない人に「投資機会の損失だよ!」と言えば、「この子、投資ジャンキーかも……」と逆に敬遠されます。

繰り返しですが、ごきょうだいにお金が移るようにするのは簡単です。今回しまこさんがお母さんに問い質したら、お母さんも400万円相続財産の残りがあったことを説明しているわけですからね。同じ様にきょうだいがしまこさん経由で事実を知り、お母さんに聞けばいい。恐らくしまこさんと同じ結果になるはず。

お金を渡してくれることが分かっているなら、しまこさんからすると盗っ人猛々しく感じるかもしれないけれど、事情を聞いておくのはありです。高齢の親が拘りを持っていることは、ある程度把握しておいたほうが、今度は親の介護や相続になるときに知っておくといいポイントですから。もしかしたら、しまこさんは知らないけれど、過去壮絶な相続争いを見ちゃったとか(私は見たことがあります)、きょうだいが金銭トラブルを抱えていたとかもないわけじゃない。

今回は以上です。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。