斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「未就学児のきょうだいが喧嘩ばかりで疲れます。自分たちで解決できる方法はあるのでしょうか?」

今日は、先日の記事についたコメントに返信します。

「自宅内での気分作りになにかやってること、やり始めたことはありますか? 家庭学習やゲーム、散歩をやってると聞いたけどその他に何かあれば」 - 斗比主閲子の姑日記

 ぴたごら (id:pita-gora)

きょうだい喧嘩の解決策を丁寧に教え込む、について具体的に教えていただきたいです。トピ主さんのお子様たちは小学生??だから教えれば自分たちで解決できているのでしょうか?うちは幼稚園児1人と未就園児2人が家にいるのでけんかばかりで疲れます。

最初に言っておきますが、年齢・個人差・性差はありますし、我が家でも子どもたちで解決できていることはほとんどありません。

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「きょうだい喧嘩の解決策を丁寧に教え込む」とは

我が家で、きょうだい喧嘩の解決策として子どもたちに教えているのは次のような内容です。

  1. 最初に手・口を出したほうが客観的に悪く捉えられるが、やり返すのも同様に悪く捉えられて、損
  2. 嫌なことをされたら、まずはその対象から物理的に距離を取るといい
  3. 距離をとったら嫌なことをされたことを周りにアピールする。嫌なことをされた内容はできるだけ言葉で具体的に説明する
  4. 喧嘩はいがみあいが発展していくと解消がしにくくなる。初期段階で解決しておいたほうがお互いにとって解決しやすく、得である
  5. 利己的な理由で悪さをしていたら、周りが相手をしてくれなくなって損

至って普通の内容です。意識しているのは、この喧嘩を外で活かすことです。

家の外で誰かと喧嘩をする機会というのはそれほど多くはありませんし、一度喧嘩になった際に適切な外部の介入やアドバイスで解決されることも稀です。家庭内で喧嘩をして解決することを数十数百と繰り返すのは、外での喧嘩を見据えた良いシミュレーションになります。

距離を取ることであったり、被害を第三者に言語化して語れたりすることは、特に重要です。被害者として苦しまない目的。

後は、加害者として極悪化しないため、やり返すのも加害者であり、発展させるのも好ましくなく、加害行為を繰り返すのも損であることを伝えています。

一度で言って理解できていたら、世界でこれほどの諍いは起きていません。きょうだい喧嘩の度におおよそ1/2~2/3では何らかの介入をし、助言を提供し続けています。今でもきょうだい喧嘩はし続けています。

ただ、我が家の子どもたちは、ヤバそうな子どもたちや口で言うことを聞かない子どもたちとは距離を取って喧嘩を回避しているようです。時々、児童館や公園にいる「厄介な子ども」の存在を教えてくれます。

未就学児でできるか?

それで、上記の対応は未就学児でできるかといえば、できるものもあるし、できないものもあると思います。

ちょっとアレンジするとこんな感じになります。

  1. 手・口を出したり、やり返したりしていたら、「あれー、喧嘩してるのかな?」と質問する
  2. 嫌なことをされて嫌がっていたら、「はーい、抱っこしようねー」と被害者を物理的に保護する
  3. 保護した被害者には「何が嫌だったのかな」「叩かれたりしたのかな」とされた内容をyes/noで答えられるように質問する
  4. きょうだい喧嘩は初期段階で介入し、長期間放置はしない
  5. 悪いことを繰り返す子どもは、喧嘩の原因になったものにしばらく触れられないようにする

要は、親が言葉だけではなく身体を使って積極的に介入する感じですね。2と3と5は特に重要だと考えています。2は被害者として守られた経験は大切ですし、3は言語化の訓練になるし、5は加害者が損であることを理解してもらうためです。

小学校中学校と異なり、この種の対応は保育園や幼稚園でも先生から教えてもらっているはずですが、家庭内でもきょうだい喧嘩は頻発しますし、同じようなことを家でもやるわけです。

ご質問にも書かれているとおり、上記の対処は本当に疲れるので、我が家では親が役割分担をして交代で対処するようにしていました。ワンオペで交代で育児をするのも同様の効果があります。子育てから離れられる時間は重要です。

できれば、喧嘩の原因を排除し、特に、子どもたち同士が距離を取れるようにできればいいのですが、今の環境下だと外にも子どもを連れ出しにくいですから大変ですよね。

子どもが未就学児で複数人という状態はもっとも大変な時期ですから、ご苦労は耐えないかと思います。どうぞご自愛くださいませ。