斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「パパはほんとに子煩悩でいらして。ねえ」は自分が攻撃されたと思って反撃している説

いつも読んでいる槙野さやかさんのブログで、こんな記事が投稿されていました。

主人は子煩悩じゃありませんから - 傘をひらいて、空を

内容を簡単に紹介すると、

  • 筆者は小1の娘を持っていて、小学校で筆者の夫が読み聞かせをしてそれが子どもたちにウケていたのだけれど、それを見ていた他の子の母親がわざわざ筆者に対し「あなたのパパは子煩悩ですね。うちは主人とも話していて、方針が違います」と言ってきた。
  • 何となくモヤモヤして小2の子どもを持つ友人に相談したところ、「子育てをしない父親を男らしいと思っているから、そうでない親を見ると一言言いたくなるのだろう」と言われて納得するところがあった。
  • そういう家庭があるのは知っていたが、まさか自分たち夫婦が侮蔑を込めて言われるとは思いもしなかった。

というものです。

この他の子の母親の発言だけ引用しますが、

レイカちゃんパパみたいな方、最近はいらっしゃるのよね。うちはそういうんじゃないから。主人ともよくそういう話してるんですよ。ほんとうにね、レイカちゃんパパは、子煩悩でいらっしゃって。

私が大好きな類の会話で、思わず自分が言われたらどうやって返事をするかシミュレーションをしてしまったので、今、この記事を書いている次第です。

瞬時に頭に思い浮かんだ選択肢としては、

  1. 適当に受け流す → 「はー、そうなんですかー」
  2. 生真面目 → 「お宅では主にお母さんが本を読み聞かせされているんですね。参考までに、最近どんな本を読み聞かせされましたか教えてもらえると嬉しいです」
  3. マウンティング返し → 「お宅ではお母さんだけが本を読み聞かせされているんですね。一人でやっていると大変じゃないですか。頑張ってらっしゃるんですね。すごーい!」
  4. 察することを促す → 「うちは両親もこんな感じでした。各家庭で方針が違いますよね」

こんな感じだと思います。

私だったら2を選びがちだけど、私のパートナーは人の悪意に無自覚なので1で返すはず。私が疲れていて誰かをはけ口にしたいと思っていたら、3をやります。めちゃくちゃべた褒めして、「うちは毎日30分しか読み聞かせしてないんですよ。図書館も週一で20~30冊ぐらいしか借りてなくて。それでも子どもは全部読み切っちゃってて困ってます。お宅はどれくらいやられているんですか? やっぱり一時間ぐらいはされてますよね!?」とかやります。4は、話が通じそうな目をしていたら、やるかも。

色々選択肢をシミュレートしてみましたけど、同じ状況に自分がいたわけじゃないし、そもそも他人のことですから、この発言をした母親の真意は分かりませんが、私がその場にいたとしたら、侮蔑というより、本人は攻撃されたと思って私に反撃しているんだろうなと受け取ります。

多くの人はわざわざ言わないですからね、他人の教育方針を否定するようなこと。リアクションが大きいのは本人の中でのダメージの大きさと比例していると考えるわけです。男性が読み聞かせをしてそれが子どもに評価されているのを見て、自分たちの子育てスタイルを否定されたと受け取った=攻撃されたと思ったという仮設。

最近は、専業主婦世帯より共働き世帯が多く、男性の育児時間も増えてきていますから、そうではない、女性が孤軍奮闘している家庭で、他人の家庭が羨ましいと思う人がいるのは理解できる。

そういう意味では、その母親の心境を思えば、自分は攻撃をする意図はないことを態度で示しつつ、相手に対して適度に寄り添うような言葉を投げかけるのがいいかもしれない。4から派生する感じで。色々探りつつ。

実際、悪意の言葉を吐く人は寄り添ったほうがいい人であることは多いんですよね。客観的には。ただ、私はその人の親友でもなく、わざわざ時間をかける義理もない。だから、1にしちゃうかな。面倒だもの。全員に寄り添うなんてできないから。

以上、私が考えたことです。

たった数行の、背景も何も正確には分からないブログ記事に、ここまでリアクションできるんだから、私はつくづくこういう会話が好きなんだなと改めて思いました。 

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※"読み聞かせ 父親"でAmazonの検索結果に出てきたから、Kindle Unlimitedで読んでみたら、「父親が子育てをすると部下を育てるように管理教育バリバリになりがちで子どもの自主性は損なわれる。東大行く子どもは母親が主体的に子育てをしている。子どもの教育はカカア天下が正解」と書いてあった。ほっこりしますね!