斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「最近トマト高いんだよね」「なんでトマトが高いの?」「何でだと思う?」「旬じゃないから!」「それも一つ。他には?」

さっき子どもと話した会話です。

私がお弁当の用意をしながら、「最近、トマトの値段が高いんだよね」と言ったら、子どもから「なんでトマトが高いの?」と質問されました。

Tomato

私は日々の買い物の参考のために日経の商品ニュースは毎日チェックしているので、トマトの卸値が上がっている理由は何となく分かっていたのですが、それを素直に答えるのもつまらないので、子どもがどう考えているかを逆に質問してみることにしました。お弁当を用意しながら。

「どうしてトマトが高いと思う?」という私の逆質問に対し、最初に子どもが答えたのが「旬じゃないから!」。旬だと野菜や果物が美味しく安くなるというのは、姑が私の子どもたちに教え込んでいることなので、これは予想できる範囲の回答です。

「そうだね。トマトの旬は夏だもんね。でも、たぶん、他にも理由はありそう。何かあるかな?」という私の再度の逆質問に対し、次の子どもの答えが「消費税が増税したから!」。消費税が増税になると、食品は軽減税率の対象であるものの、農家が野菜を作るために何かを購入するときは必ずしも消費税を負担しなくていいということではないので、農家なりJAが商品に価格転嫁している可能性は否定できません。消費税増税の話も最近家庭ではよく話題にしていたので、これも予想できる範囲の回答。

「それはあるかもしれないね。他にはあるかな?」で、詰まっていたので、「トマトの産地は、熊本、北海道、茨城、愛知、千葉が上位なんだけど、それで気になることは?」とヒントを出したら、「千葉県は台風があった!」との返事。

特産品に大打撃「全滅」も 千葉の農作物、台風被害 (写真=共同) :日本経済新聞

「どこから手を付けたらいいのか分からない」。骨組みがひしゃげ、ビニールが吹き飛んだハウスの中には、まだ青いトマトが散乱していた。八街市の農家、岩井貴生さん(59)は、所有する13棟全てが破壊された。

 「そうそう、台風で千葉県産の野菜は生産量が減ってるらしい」「でも、千葉県以外でも北海道でも採れるんだからそのトマトを買ったら安いんじゃないの?」「日本全体の生産量が減れば、食べたいと思う人の数が減らない限り、値段は上がるんだよね」「なるほど」というリアクションでした。

ちなみに、トマトの値段が上がっているのは北海道、東北の夏場の暑さも影響していたようなので、それも補足しておきました。

トマトやレタスが値上がり、農水省の小売価格調査 :日本経済新聞

トマトは前週比14%高の1キロ819円。北海道産や東北産が例年より減った。「夏場の暑さで結実が少なかった」(東京・大田の青果卸) 

地域によって、店舗によって、タイミングによって野菜の値段は変化するわけで、日経の商品欄で書かれていることがすべて・いつも正しいわけじゃないんですけど、子どもたちが興味を持ったタイミングで、生物や地理や経済の基本知識や複眼的思考は植え付けていきたいと考えています。野菜だけに。

お後がよろしいようで。