斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

子どもが大きくなって、自分がいかに自立した子どもだったのかに気付いた

大学入試の合格発表がされる時期になると、何十年か前の自分の大学受験を思い出します。何時間も電車に揺られ、合格発表がされた掲示板をリアルに見に行きました。親は付いてこず、一人で往復しましたが、その頃には長距離移動は慣れたものでした。

私が初めて一人で旅行をしたのは中学校三年生の卒業前の春休みです。学校見学し、自分で選んだ高校への進学が決まっていたので、青春十八切符を使って好きなところに出掛けたのでした。

青春18切符

※この券面は今でも変わらないはず

中学時代の趣味は質屋巡りです。安くて良いものが売っていないか、自宅周辺の質屋を巡っていました。当時ラジオにハマっていたので、ラジオの録音用にmaxellやTDKのラジカセテープを質屋で買い溜めしていたのを覚えています。青春十八切符の一日分だけとかも、よく購入していました。

新しく出版された参考書を買うのが趣味の一つで、同じく中学生の頃に、近所の文房具屋兼書店で、カタログ片手に参考書の取り寄せをしていたのを覚えています。

中学生から料理は作り始めていました。両親が仕事に出掛けている日に、家にある食材を使って料理をして勝手に食べたのでした。

美容室に通い始めたのは小学校5年生ぐらいでしょうか。親に切ってもらうのはどうかと思い、小学校の同級生の親の美容室に通うようになりました。

服を買い始めたのも同じく小学校の高学年です。今みたいに、しまむらやユニクロが発達はしてはいませんでしたから、GMS(総合スーパー)の2Fの衣料品売り場に、親からもらったお金で服を買っていました。

ここまでは自分の話です。

ここからは私の子どもの話です。

私の子どもは、服を買うのも美容室に通うのも料理を作るのも参考書を買うのも旅行に行くのも、すべて、私に頼っています。何でこの年になって親に頼るのか意味が分からず、「そろそろ自分でやりなさいよ」と時々小言を言っています。

私は子どもが親に頼りすぎであると考えて、そんな小言を言っているわけですが、子どもの同級生と比較すると、同じように親に頼っている子どもはたくさんいます。我が子が親に依存し過ぎているわけではない。

私は子どもの頃に親から、「あなたは何を言ったって自分でやろうとするでしょ」「本当に昔から手が掛からなかった」と言われていました。「そんなことはないだろう」と思っていましたが、子ども時代の私と、今の私の子どもを比較すると、明らかに当時の私は親から自立していました。自分で好き勝手にやっていました。

そう、私は過度に自立した子どもだったのです……!

子どもの頃に先生から、「君たち一人一人個性が違う」と言われ、「個性って何? しょせんはドングリの背比べでは??」と思っていたものですが、自分が複数人の子どもを育てていると、子ども一人一人がまったく別の生き物であることに日々気付かされます。

子どもの頃の私は、自分ができないことばかりに目が行き、できることを増やすことに血眼でした。私の子どもたちが自分でできないことを親に頼ろうとするのに、「親に頼りすぎ」と思ってしまうのは、無意識に当時の私と比較してしまっているのでしょう。

成長の仕方は人それぞれです。昔の私をベンチマークとしないで、子どもがしたいと思う時に支えて、少しずつ子どもの自立を支援していこうと思ったのでした。