以前からこのブログでは中学受験(と中高一貫校)を扱っていることから推察できるとおり、私は子どもに(できることなら中学受験はなしにして)中高一貫校に通ってもらいたいと考えている親です。
現代の中学受験の功罪というのは色々あって、私が何か書くよりも、次の本を読んでもらえれば大体状況が分かりますが、
※中学受験絡みで大量に本を出してきた、おおたとしまささんのまとめ本。この人の本を大抵読んでいる人には不要だけど、日本の中学受験事情を何も知らないのであればこれ一冊でおおよそ理解できる
この本にも書かれていて、私も良いなと思った中高一貫校のメリットとして、中学生の何かと大変な時期に高校受験の勉強をしなくて良く、かつ、年上の高校生との接点があるというのがあります。
子どもは個々人での違いはあるものの、発達段階ごとで大まかな特徴がありますよね。
○ 中学生になるこの時期は、思春期に入り、 親や友達と異なる自分独自の内面の世界があることに気づきはじめるとともに、自意識 と客観的事実との違いに悩み、様々な葛藤の中で、自らの生き方を模索しはじめる時期 である。また、大人との関係よりも、友人関係に自らへの強い意味を見いだす。さらに 、親に対する反抗期を迎えたり、親子のコミュニケーションが不足しがちな時期でもあ り、思春期特有の課題が現れる。また、仲間同士の評価を強く意識する反面、他者との 交流に消極的な傾向も見られる。性意識が高まり、異性への興味関心も高まる時期でもある。
中学生の特徴として、親との対立や友人関係に意味を見出すというのは、私が自分自身や中学生時代の友人を思い返しても納得できます。そういう中学時代に、中高一貫校だと、年間行事やクラブ活動や委員会活動で、高校生との接点がある。これが強い。
私は、子どもが成長するプロセスというのは、親からの子どもの手離れが徐々に進んでいくプロセスであって、そのうち中高時代というのは親(や教師)よりも年代が多少は近い子どもたちでわちゃわちゃやることに意義があると考えています。
中高一貫校ではない、中学生だけの学校でも年上との接点がないわけではないけれど、中学3年生になってしまうと機会は著しく減ってしまう。それではもったいない。眼の前に親以外の具体的な目標になりうる人間が数多くいて、その目標と一緒に行動する機会があるというのは、子どもが親から自立するために重要なステップになります。
そんなわけで、私は、自立のプロセスとして、学校ごとの入学難易度は置いておいて、自分の子どもに中高一貫校に通ってもらいたいと考えている次第です。