斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

競馬歴30年の一ファンが三冠馬三頭対決の第40回ジャパンカップを見た感想

※とはいっても間で20年ぐらいかなり空いているので、その点ご理解の上、お読みください。

私が若い頃に、夢がMORI MORIで活躍していた森且行さんがSMAPを脱退しました。SMAP脱退後の森且行さんのオートレースでの活躍は、せいぜい2-3年に一度ぐらい調べるぐらいだったのですが、脱退時に「日本一になるまで共演しない」みたいな約束をしたのを覚えていたので、日本一になる日がいつか来るのかなと何となく考えていました。

その日本一になったのが、今年の11月3日で、森且行さんはオートレースのSGを初優勝したのでした。

「24年もかかってごめんね」元SMAP森且行が3つに分かれた5人を再び“1つ”にした日 - モータースポーツ - Number Web - ナンバー

私はSMAPファンでもなんでもありませんが、脱退から24年後に、そしてSMAPが解散されてメンバーが色々な活動をしている現在に約束が本当に果たされたのには物語性を感じていました。

話は変わりますが、私は30年ぐらい前までは熱心な競馬ファンでした。オグリキャップで地方競馬に興味を持ち、トウカイテイオーがシンボリルドルフの子だということで、シンボリルドルフに興味を持って、岡部幸雄が走り方は馬が知っていると評したのを知り、前年のミスターシービーに遡り、更に遡ってTTGのテンポイントの斤量66kgを知り、シンザンやクリフジに至るという、よくいる普通のハマり方をしていました。競馬雑誌も読んでいたので、ミホノブルボンは戸山調教師が坂路で鍛えたから天才ではないとか、今となっては何の意味があるか分からない情報を蓄えていました。情報源は基本すべて雑誌やムックです。

私にとってのリアルタイムにすべての試合を視聴していた初めての三冠馬は1994年のナリタブライアンです。朝日杯三歳ステークスから皐月賞、ダービー、菊花賞、そして有馬記念まですべて圧勝する姿を見て、シンボリルドルフとどちらが強いのだろうと、これもまた無意味なシミュレーションを頭の中で繰り広げていました。

グリーンチャンネルで1994年から始まった『栄光の名馬たち』が好きでビデオに録画して、何度も繰り返し繰り返し過去のレースを見て楽しんでいました。当時はYoutubeもないし、テレビの毎週の競馬中継では過去のレースをすべては放映してくれてないので、VHSが擦り切れるほど何度も過去のレースを見ていたものです。

当然ながら杉本清さんの実況にもハマったので、杉本清のG1という97年に発売されたCDも買いました。「菊の季節に桜が満開」「やっぱり強いのは、強い」の杉本清さん。夜寝る前に聞きながら寝落ちしていました。

杉本清のG1(グレード・ワン)完全実況’97前期

※これはどれだけ売れたのだろう?

逃げ馬といえば、カブラヤオー、テスコカビー、ツインターボときて、サイレンススズカが圧勝する姿を見て、「逃げ馬でも適正なペースで逃げれば勝てるんだ」と思ったものです。

私の部屋の天井には幽遊白書と競馬馬のポスターが交互に貼ってありました。今となって考えるとなかなか興味深い組み合わせですね。

正味10年弱競馬にハマったのですが、競馬から気持ちが遠のいていったのが、1998年のナリタブライアンの死と、サイレンススズカの死です。

ウマ娘を見ていて自分が競馬好きだったことを思い出した - 斗比主閲子の姑日記

気持ちが遠のいていたのは、2001年にテイエムオペラオーが7冠を取ったときに同じく7冠だったシンボリルドルフとのシミュレーションを当時した記憶がないことからも分かります。

結局以降は競馬場にも足を運ばなくなり、馬券も買わず、テレビでの中継もほとんど見ていませんでした。ということで、冒頭に書いたように競馬歴30年といっても、実質は1990年代だけの競馬歴と言っていいんですが。

そんな私が、たまたまはてな匿名ダイアリーで人気になった次の記事を見かけ、

今週末、日本競馬史上最大の戦いが行われる。

2020年11月29日。日曜日。15時40分。

ジャパンカップ。

一着賞金3億円の同レースは日本競馬の年間最強馬決定戦である。

しかし今年のレースは日本競馬150年の歴史においてすら空前絶後の一大決戦とみなされるだろう。

なぜなら天地開闢以来はじめて「三頭の三冠馬」がひとところに集うからである。

三冠馬が三頭登場するレースなんて、これまで日本の競馬史上一度もなかったし、そもそも三冠馬二頭のミスターシービーとシンボリルドルフの対決もそんなに数がなかったわけで、恐らく私の人生の中でこれが最後になるんじゃないかと思い、姑にお願いして、ジャパンカップの録画をお願いしておきました。

録画された番組を見ていて、そもそもジャパンカップには海外勢が最近はほとんど来ていないことを知り、ホーリックスやランドの頃とは違うんだなと思いつつ、ゲート入りを嫌がったウェイトゥパリスは無理だろうと眺めていました。

三冠馬三頭のうちアーモンドアイはかろうじて歴代最高馬という評価を確か初の8冠となった天皇賞秋のタイミングで知っていたものの馬自体を見るのは初めてで、牝馬というとシンコウラブリイやヒシアマゾンやホクトベガやエアグルーブのように圧倒的な名馬はいても、歴代最高となると最初で最後だろうなと思いました。

今年の牡馬三冠のコントレイルと、牝馬三冠のデアリングタクトはどちらも無敗の三冠ということを知り、それだけで驚きました。無敗の三冠馬がこんなに当たり前のように産まれる時代になったのかと。ラムタラみたいだなと。

レースが始まるとキセキという馬が大逃げをし、最終コーナーを回って残り400mでも先頭だったので、もしやこのまま残って後ろの三冠馬三頭を置いていくような、第49回毎日王冠のサイレンススズカみたいな勝ち方をするなんてことがありえるかもと見ていたら、

Final Stretch, Kiseki and almond eye / Japan cup 2018

前の方の良い位置につけていたアーモンドアイが綺麗に伸びていき、最後はコントレイルとデアリングタクトもついてきて、結果は、三冠馬が1、2、3着と、大舞台でありそうで実はほとんどない、人気馬が人気通りの着順となったのでした。普通は毎日王冠の私のグラスワンダーみたいに負ける馬が必ずいるんですよね。オッズだけ見れば順当でも、この結果はなかなか見られないから、競馬ファンの多くは嬉しく見ていたんじゃないかと思いました。

まともに競馬のレースを見たのが20年ぶりぐらいですが、ホーリックスの東京芝2400mのレコードタイムが塗り替えられていたこと(2018年にまさにアーモンドアイがレコードを出している)、ジャパンカップなのに海外招待馬がほとんどいないこと、新型コロナで客数が4500人?に制限されていること、外国人騎手が日本に移籍するなんてことがあること(昔は地方競馬から中央競馬に移籍するのも話題になった)などなど、浦島太郎状態を体験することができました。しかし、武豊さんはまだ現役!

ちなみに、一緒に見ていた子どもは「インを走ったほうが早いよね」「こんなに近くで走って密にならないの」などと言っていました。いまいち面白みは伝えきれず、フィギュアのNHK杯のほうに興味を持っていた。

城伊さんのウォッカのような特別なシチュエーションではありませんでしたが、

むしろウツなので結婚かと - 菊池直恵/城伊景季 / 第20話 天皇賞(秋) | コミックDAYS

自分の競馬知識が久々に芋づる式で思い出せて、しかも、完璧な結果も見られて、とても良い週末の時間を過ごせました。関係者の皆様、ありがとうございました。