私は以前に、忙しい個人投資家は、一年に一度1月の中旬に実施される『投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year』で選ばれた商品をチェックしていればいいと書きました。
「元本割れを恐れる人向けの投資方法は? 子育て中にどうやって投資情報を入手する??」 - 斗比主閲子の姑日記
他には、年に一回の、『投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year』も2007年にスタートした頃から毎年欠かさずチェックしていますね。
ブログはチェックしなくても、ここを年一回、1月中旬にチェックすれば、前年に登場した、低コストの良い商品はだいたい把握できます。忙しい個人投資家は、それぐらいの情報収集でいいと思います。
気がつけば1月も中旬、ちょうど去年2020年の結果が出ていましたので紹介します。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2020
結果は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の圧勝でした。去年と同じ結果です。
※画像は同サイトから
私も今から投資をするなら少し悩んでオール・カントリー一本にすると思います。理由は、
- 手数料(コスト)が安い。信託報酬は0.1%程度で、実質コストで見ても0.2%弱
- これに投資するだけで世界中の株式分散投資ができること
- 純資産総額が順調に増加しているので繰上償還のリスクが低い
上記3点です。当然、NISAで購入できる対象商品に含まれています。
コストの安さは次の記事で綺麗に網羅的に整理されています。
【まとめ記事】低コストインデックスファンド徹底比較(20年12月末)高評価インデックスファンド集【全部入り】 - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
実質コスト0.2%弱ですから、一年間100万円投資をしていても手数料は2000円弱しかかからないということです。投資信託ですから保有し続ける限り配当の課税、再投資も勝手にやってくれます。しかも、最安値宣言をしているので、他の似たようなライバル商品が信託報酬を値下げしたら、さらに信託報酬を下げてくれる。
投資先はアメリカやヨーロッパや日本などの先進国株式だけではなく、新興国も幅広くカバーしています。これを買うだけで世界に投資できる。勝手にリバランスしてくれる。
ちなみに、最小は100円から買えます。子どものお小遣い感覚で世界に投資できる。
※画像はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | マネックス証券から
純資産総額(現在のその資産がいくらになっているか。投資家からの資金流入の多さのバロメーター)も順調に増えていて、2018年10月に設定されたという歴史が浅い商品ながらすでに800億円を超えています。
これだけ純資産が増えれば、投資信託が繰上償還(運用会社が途中で運用を止めちゃって、投資家は清算することになっちゃうこと)の憂き目に遭うことはまずないでしょう。10年以上保有し続ける長期投資家にとってはありがたい。今後、純資産総額が1000億円を超えるのも確実なので、そうするとさらに手数料を下げてくれることになっています。
日本企業の個別株は自分で投資したいという人もいるでしょうから、そういう人はオール・カントリー除く日本という商品があるので、そっちでもいいと思います。この辺は好みの世界ですね。日本株を買いたくない私も少し悩むポイント。
オール・カントリーが売られるようになるまでは長い時間がかかりました。私が投資をし始めた10数年前にこんな商品があればと夢想していたものです。
もはやこのコンセプト・コストを上回る商品はそうそう出てこないので、たぶん2021年も同様に『投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year』を受賞して三冠になるんじゃないでしょうか。
投資をする人にとってはいい時代になったものです。