斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

修学旅行に参加する必要はあるのか

タイトルの疑問への私見は、

・参加するかどうかは各家庭で判断すればいい。

・ただ、修学旅行自体は学習指導要領でもプログラミングされているので、日本の教育課程では標準的に体験することになっているっぽい。

平素と異なる生活環境にあって,見聞を広め,自然や文化などに親しむとともに,よりよい人間関係を築くなどの集団生活の在り方や公衆道徳などについての体験を積むことができるようにすること。

 ・特に深く考えていない家庭はある程度教育効果はありそうだから参加したらいいのでは?

という感じです。

以上が本題でした。以下は長い余談です。お好きな人だけどうぞ。

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文科省より

色んな考え方はあるでしょうけど、学習指導要領に記載のあるたくさんの項目の一つですので、他の項目と同様に参加するかは各家庭の判断がありつつ、実際は多くの人は参加したほうがいいんでしょう。公教育は格差を是正するための仕組みですから、特に教育に拘りがなく、子どもに何を学んでいいか考えがなければ、とりあえずお任せするのが楽だし、安全牌。

なんでいきなり修学旅行の話になったかというと、2週間ぐらい前にTwitterで「娘が修学旅行に行きたくないという希望に応えて、香港経由でイギリスに一人旅してもらった」というのが話題になっていて、 そのはてなブックマーク欄で私が呼ばれていたからです。

娘が中学の修学旅行を「どうして大勢で泊まる訓練をするのか理解できない」と拒否したのでその代金で一人旅させたときの話 - Togetter

Togetterだけど溢れんばかりの小町感が凄い。それこそ反応含めてトピシュさんに解題してもらいたい気持ちもあるが、そんなものなくても十分お腹いっぱいという気はする。

2020/08/05 16:13

もとのTweetをした親御さんがTwitterをプライベートモードにしているのであまり詳しく解説する気はないんですが、この親御さんが結構強い意志を持っていて、子どもに任せていると言いつつ実は親御さんがしたい方向に子どもを誘導させているっぽい感じがあるところに、表面的に賛成している人と、何か怪しいと懐疑的な人がいるという賛否両論で盛り上がった話題でした。

この話はこれぐらいにして、ここからはさらに余談で、私の修学旅行の思い出話です。この機会に新しくなった学習指導要領とかを読んでいたらフラッシュバックのように思い出したことがあったので、忘れないうちに書いておこうかと思いまして。

上で貼り付けたように修学旅行については学校に対し文科省から通達が出ています。その中の項目に、

(三) 集団の秩序を乱したり、他の人の迷惑になる行動をすることのないように指導すること。また、集団行動や共同生活の体験をとおして望ましい態度や習慣を身につけること。 

とあります。他人の迷惑になるようなことをしないように指導しろと。

漫画とか小説とかで修学旅行が題材になると、大抵は、問題行動を起こして指導される(されそうになる)生徒が取り上げられます。まあ、そのほうが面白いからですね。よくあるのは好き合った二人が宿泊施設の外でイチャコラするやつとか? 実際は、指導対象になるような子どもはそんなにいないでしょう。

ここまでの流れで予想できるように、私がフラッシュバックのように思い出したのは、私が修学旅行で教師から指導された経験です。 廊下みたいなところで引率の先生複数に囲まれて、正座させられ説教を聞かされ、他にも指導対象になった生徒が泣いていました。確か、こんなことで説教しないといけない先生は大変な仕事だなと思っていたことと、周りで泣いていた子を「この子はこういうことで泣く人なんだ」と意外に思った記憶があります。もう何十年も前のこと。

指導された内容はかなり些細なことです。確か、就寝時間が過ぎていたのに違う部屋に行ってお喋りしてたとか他愛もないやつ。

このフラッシュバックがあっても修学旅行そのもの記憶はほとんど呼び出されなかったんですが、説教されたことだけは鮮明に思い出しました。よほど思うところがあったんでしょうね。

これで集団旅行って大変だなと思ったっぽくて、その後に学校の長期休暇ごとに一人で旅行するようになりました。確か当時流行った『深夜特急』の影響もあったはず。親からの指導は特になく、危機一髪も何度か経験しました。今の自分に何か影響があったかは正直よく分からないんですが、楽しかったことは覚えています。

深夜特急1―香港・マカオ―(新潮文庫)【増補新版】
 

※これ読んで旅行に行きたいと思ったはず

以上、余談の余談でした。

ここまで色々と書いてきましたが、新型コロナウイルスと共存するニューノーマルではそもそも就学旅行はできないんですよね(文科省は現状お勧めしていないし、今現在ほとんどの学校が延期か中止を決定している)。修学旅行の必要性云々を議論できること自体が牧歌的というか、今は昔になるんじゃないかと思います。

文科省が学校での運動会・文化祭・調理実習に加えて、近距離での合唱、リコーダー・鍵盤ハーモニカでの演奏を行わないよう要請 - 斗比主閲子の姑日記