斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「余剰資金の使い道で変額保険をFPから勧められた。節税面でのメリットはありそうだが、検討したことありますか?」

今日も一人小町(一人で発言小町みたいな回答をするもの。基本要望に応じた反応をする)です。今日はみんな大好きお金関連です。少しマニアック。

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Q. 余剰資金の使い道で変額保険をFPから勧められた。節税面でのメリットはありそうだが、検討したことありますか?

トピシュさまこんにちは。

いつもお金関連の記事を楽しみにしています。

「NISA、確定拠出年金以外に、一般人が節税できる投資の仕組みは他にないか?」という記事、まさに私もNISAとイデコの次はどうしたらいいのか悩んでいたので興味深く読みました。

「NISA、確定拠出年金以外に、一般人が節税できる投資の仕組みは他にないか?」 - 斗比主閲子の姑日記

先日同じことを勤務先の福利厚生で使えるFPさんに尋ねたところ、一時払いの変額保険をすすめてこられました。余剰資金があることを伝えたので突然すぎることはないのですが、初回でまだ情報をあまり出していない状態で、いきなり特定商品のプッシュがはじまったのでちょっと警戒してしまいました。

ただ、話を聞くと妥当な提案かなとは思いました。節税面で複数のメリットはあります。まだ現役世代なので特定口座で同じようなこと(ストリップス債+何か、とか)をやってもいいのかなとも思いましたが…。

トピシュさんは変額保険を検討なさったことはありますか?なんでも結構ですので教えていただけるとありがたいです。

あと、FPさんの選び方?着目点?などについても、何かエピソードがあれば教えていただけますでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。

一読者より

A. 検討しましたが、利用するのは止めました

メールありがとうございます!

変額保険というのはなかなかマニアックというか、面白いトピックですね。知らない人はたくさんいると思うので紹介すると、

  • 保険会社が提供する金融商品みたいなもの
  • 普通の保険と違うのは支払ったお金を保険会社が運用するため、金額に変動がある(運用が上手く行けば増える可能性もある)。金融商品みたいなものなので、益が出たら20%課税される
  • 一応保険なので、死亡保障が付いてくる。そのため、生命保険料控除の枠を使って節税ができる。相続税の非課税枠も使える

というものです。

変額個人年金保険の課税上の取扱いについて|国税庁

で、私はこの変額保険は加入を一瞬検討しましたが、止めました。

というのも、この変額保険って、実は色んなところで保険会社に手数料を取られるから、純粋に自分でインデックスで資産運用するのに比べて、利回りがかなり下がりがちなんですよね。あと、解約しちゃうとさらに利回りが下がる。

たぶん、手数料を考えれば、純粋な掛け捨て型生命保険+投資信託を自分で買うほうが安く仕上がるはずです。保険は複雑にすればするほどよく分からないところで手数料を取られるんですよね。保険はシンプルなのが一番。

生命保険料控除と相続税の非課税枠次第で人によっては節税効果から美味しいかもしれませんけど、これこそまさにFPさんに相談して細かくシミュレーションしてもらうものです。

「S&P500を自分で投資信託買って運用するのと、変額保険経由で投資するのとで、相続があるかないか次第をスイッチにして、リターンは20年後にどれくらい違いますか?」と聞いて、Excelでシミュレーションしてもらいましょう。

FPさんの選び方としては、私自身はFPの資格を持っているので特に利用したことがないんですけど、上に書いたような実際のシミュレーションをExcelでどこまで動かせるかを着目するといいと思います。

結局、絵に描いた餅みたいに言葉で説明されても限界あるし、資産運用ってどこまでカスタマイズするかが肝ですから。

その上で、金融商品ごとの利回り・コスト・リスクをどれだけ把握しているか、pros and consの比較を利用者視点で理解しているかを説明できるかを確認するといいと思います。私の感覚だと、これを本当に網羅的に説明できるFPの人は凄く少ないですけどね。

以上、今日はこんな感じです。

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