斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

横浜市教育委員会は、教員のわいせつ事件裁判で職員動員するぐらい忙しければ、生徒のいじめ自殺認定が4年遅れるのも理解できる

横浜市の教育委員会が、市の教員のわいせつ事件の裁判で、教育委員会の職員を50人、延べ525人業務として傍聴させていたことが報道されていました。

横浜市教委 教員のわいせつ事件裁判で職員動員し傍聴席埋める | NHK | 事件

2019年から2024年の今年までの、教員が児童や生徒にわいせつ行為をした事件4件の、横浜地裁の11回の公判で、傍聴席を埋めるために職員を動員していたそうです。

動機は被害者児童・生徒のプライバシーを守るためということですが、プライバシーを守るのは教育委ではなく、裁判所の仕事です。また、毎日新聞の報道では、教職員が加害者でない事件では、職員の動員はしていなかったそうです。児童・生徒のプライバシーを守るという点では同じはずなのに、不思議!

横浜市教委 教員による児童への性犯罪公判で職員動員、一般傍聴妨害 | 毎日新聞

ただし児童生徒が被害者であっても、教職員が加害者になっていない、わいせつ事件では動員をかけてはいなかった。

ここまでの情報から、記者が裁判を傍聴し記事にすることで、市教員の不祥事が報道されることを恐れたのが真の動機ではないかと考えてしまうのは私だけでしょうか。(小町話法)

実際、横浜市の教員の不祥事は非常に多くあり、しかも、増加傾向にあります。2018年度から2022年で、多くの懲戒事案が発生しており、わいせつで18件、セクハラで9件です。

横浜市教員 処分件数高止まり 最多要因はわいせつ事案 | 瀬谷区 | タウンニュース

この中には2年半で151人の児童を盗撮していたものも含まれています。

女子児童のべ151人盗撮 小学校元教諭に有罪判決 横浜地裁|NHK 首都圏のニュース

横浜市の教育委は隠蔽体質なのではないかと思い、こんなことをしているようなら、他にも問題が起きているのではないかと調べてみたら、

今年3月に、4年前の2020年3月の横浜市立中学の生徒の自殺がいじめが原因だったと認定した第三者報告書で、市教育委員会の隠蔽体質が批判されていました。

「自殺の原因はいじめ」第三者委員会が認定 横浜市の女子中学生へのからかいやLINEブロック:東京新聞 TOKYO Web

からかいをしていた男子生徒から事実関係を詳しく確認しなかったことや、継続的な支援をしなかったことなど学校側の対応の問題も指摘した。市教委が、学校による調査報告から「いじめ」の文言を削除するよう指導したことには「誤っているというほかない」と断じた。

学校がいじめと記述したものを教育委員会が削除するように指導していたって、ちょっと信じられません。隠蔽体質の極みです。

ちなみに、第三者報告書の原文はこちらです。中学校と教育委員会の不作為を丁寧に批判しています。5人しか聞き取らず、さらには自殺した生徒が名指しした生徒の聞き取りを行っていないとか、調査をやる気がないのがよく伝わってきます。

いじめ重大事態に関する調査結果等について 横浜市

この件について、横浜市議会で、無所属の横浜市議会議員の井上さくらさんが教育長を糾弾しています。2020年の事案を早期に調査すべきものを調査していなかったこと、また、他の横浜市の児童・生徒の自殺事案について調査が後手後手になっていることが主なポイントです。

2024.3.22 予算特別委員会 いじめ重大事態 教育長の法違反 - YouTube

※画像はYoutubeから。井上さくらさんのWebサイトで元ファイルを探すも見つけられず、低解像度になっています。

で、この糾弾された教育長は、2018年4月に就任し、今年3月末に任期満了で退任しているのですが、冒頭の職員動員の報道では、

こうした動員については、当時の横浜市の教育長に判断を仰いだ上で始めたとしています。

同じこの教育長が、教員のわいせつ事件の裁判で職員動員の判断をしたということです。

こう言ってはなんですが、教員のわいせつ事件の裁判に教育委員会の職員を動員しているような無駄な働き方をしていたら、児童・生徒のいじめ調査に手が回らないのは理解できるところです。私の中での優先順位では、明らかにいじめの調査の方が重要ですが、教育長の中ではそうではなかったのでしょう。

ちなみに、教育長の名前で検索したら、就任当時の2018年の記事では、

横浜の新教育長に就任する鯉渕氏 福祉や医療分野と連携進める考え | 政治・行政 | カナロコ by 神奈川新聞

いじめ対策については、原発いじめ問題を契機とした重大事態の調査結果報告書の公表が、当該校以外も含めた課題の共有につながると強調。教員の働き方改革に向けては「今は先生が問題を抱え込み、一人で頑張り過ぎている印象。市全体の力を生かしたい」と述べた。中学生向け配達弁当「ハマ弁」の喫食率向上にも意欲を示した。

私も以前に取り上げた横浜市の原発いじめ問題の件に触れていたり、教員の働き方改革には熱心なようで、

原発事故で横浜市に自主避難していた男子生徒への「いじめ」に関する第三者委員会の報告書を読んで思ったこと - 斗比主閲子の姑日記

2023年の中教審では、働き方改革の先行事例として報告をしていたりしています。

横浜市の先行事例から長時間労働の解消を検討 中教審特別部会

教員の働き方改革に取り組み、それが評価されていたとしたら、教員の不祥事の増加やいじめ事案の発生は不都合な情報です。働き方改革が間違っていたとも指摘されかねないですから。

私の見方が間違っていて、本当に児童・生徒のことを考えて職員に裁判を傍聴させていたのかもしれません。だとしたら、いじめの調査も児童・生徒のためになりますから、同様にリソースを費やすべきです。2022年に横浜市の同じ中学で生徒2人が自殺した件の調査が1年以上経過して終わっていないなんて、ありえません。

横浜の同じ学校で生徒2人自殺 文科省が市教委に調査開始指導|NHK 首都圏のニュース

今日はこんなところです。ではでは!

高齢になると新しいことを学ぶのが億劫になる。その前に自動車教習所に通うことにした

前々から書いている通り、ここ10数年での私の最大の暇潰しだった子育てが終盤を迎えつつあります。

乳幼児期の、あの「自分がいないとこの子は死ぬかもしれない」というヒリヒリした感覚は今はなく、子どもが自立をする上での学習習慣や精神的な心の持ち様等も親ができることはほぼほぼ伝え終わっています。今は、親以外の周囲の影響の方が大きいはず。

子どもが親から徐々に離れて行けば、子どもの世話をすることで埋めていた暇な時間が空いてくることになります。以前から準備をしていましたが、周囲の高齢者から、「年を取ると新しいことに手を出すのが億劫になる」という話を聞き、まだまだ若い今のうちに、新しい技能をできるだけ習得することにしてみました。

その一つが自動車技能となります。

我が家では、自動車の運転はもっぱら私のパートナーが務めてきました。私が自動車の運転ができないからです。

旅行先でレンタカーを借りるようなことがあればパートナーに頼っており、また、近辺の移動ではタクシーも多用しており、これまでは特段の不便を感じていませんでした。

ただ、これから年を取って、子どもがいない時間に何か新しいことに手を出すときに、自動車の運転ができないと、パートナーや誰かに頼らないといけないことがあるように思いました。

例えば、公共交通機関が不便な場所でのイベントの参加や開催。

例えば、友人知人との地方での旅行。

特に、私が今後の暇潰しの中心にしようとしているボランティア活動では、自分の足があった方が良い場面は、これまでも何度も遭遇してきました。

何でも自分でやる必要はなく、私ができることをやればいいものの、誰かに頼らないとできないことがあるというのは、自分が何かやりたいと思ったときにハードルが一段上がってしまうことになります。

年を取って自動車の運転免許を取りに行くこと自体が世の中的には微妙に見られるだろうし、そもそも自動車の運転技能が身に付くかも怪しいので、まだ車の運転をしていておかしくない今のうちに自動車免許を取ってみることにしてみたのでした。

実際に免許を取ってみたとして、自動車の運転をする機会はそれほど多くはないでしょう。ただ、まったくできないのと、できる可能性があるのとでは大きな隔たりがありますから、無駄にはならないと考えています。

自動車は日本の基幹産業であり、世の中には自動車好きがひしめいていて、学ぶことはいくらでもありそうです。電気自動車や自動運転がどう展開していくかも興味があるところなので、自分が実際に運転手の立場として、自動車の新技術を試すことができるのも楽しみにしています。

Nissan SAKURA

※走行距離が短いけど、日産サクラは最初のEV車として手がしやすそう

今日のところは「新しいことを始めてみた!」という宣言ですが、今後、ちらほらと自動車教習所のエピソードや、車を保有してやってみたいことを書いていくつもりです。

自動車好きの人からのアドバイスもぜひ聞かせて頂ければと思いますので、気軽にマウンティングしてもらえると嬉しいです。

ではでは!

子どもが大きくなって、自分がいかに自立した子どもだったのかに気付いた

大学入試の合格発表がされる時期になると、何十年か前の自分の大学受験を思い出します。何時間も電車に揺られ、合格発表がされた掲示板をリアルに見に行きました。親は付いてこず、一人で往復しましたが、その頃には長距離移動は慣れたものでした。

私が初めて一人で旅行をしたのは中学校三年生の卒業前の春休みです。学校見学し、自分で選んだ高校への進学が決まっていたので、青春十八切符を使って好きなところに出掛けたのでした。

青春18切符

※この券面は今でも変わらないはず

中学時代の趣味は質屋巡りです。安くて良いものが売っていないか、自宅周辺の質屋を巡っていました。当時ラジオにハマっていたので、ラジオの録音用にmaxellやTDKのラジカセテープを質屋で買い溜めしていたのを覚えています。青春十八切符の一日分だけとかも、よく購入していました。

新しく出版された参考書を買うのが趣味の一つで、同じく中学生の頃に、近所の文房具屋兼書店で、カタログ片手に参考書の取り寄せをしていたのを覚えています。

中学生から料理は作り始めていました。両親が仕事に出掛けている日に、家にある食材を使って料理をして勝手に食べたのでした。

美容室に通い始めたのは小学校5年生ぐらいでしょうか。親に切ってもらうのはどうかと思い、小学校の同級生の親の美容室に通うようになりました。

服を買い始めたのも同じく小学校の高学年です。今みたいに、しまむらやユニクロが発達はしてはいませんでしたから、GMS(総合スーパー)の2Fの衣料品売り場に、親からもらったお金で服を買っていました。

ここまでは自分の話です。

ここからは私の子どもの話です。

私の子どもは、服を買うのも美容室に通うのも料理を作るのも参考書を買うのも旅行に行くのも、すべて、私に頼っています。何でこの年になって親に頼るのか意味が分からず、「そろそろ自分でやりなさいよ」と時々小言を言っています。

私は子どもが親に頼りすぎであると考えて、そんな小言を言っているわけですが、子どもの同級生と比較すると、同じように親に頼っている子どもはたくさんいます。我が子が親に依存し過ぎているわけではない。

私は子どもの頃に親から、「あなたは何を言ったって自分でやろうとするでしょ」「本当に昔から手が掛からなかった」と言われていました。「そんなことはないだろう」と思っていましたが、子ども時代の私と、今の私の子どもを比較すると、明らかに当時の私は親から自立していました。自分で好き勝手にやっていました。

そう、私は過度に自立した子どもだったのです……!

子どもの頃に先生から、「君たち一人一人個性が違う」と言われ、「個性って何? しょせんはドングリの背比べでは??」と思っていたものですが、自分が複数人の子どもを育てていると、子ども一人一人がまったく別の生き物であることに日々気付かされます。

子どもの頃の私は、自分ができないことばかりに目が行き、できることを増やすことに血眼でした。私の子どもたちが自分でできないことを親に頼ろうとするのに、「親に頼りすぎ」と思ってしまうのは、無意識に当時の私と比較してしまっているのでしょう。

成長の仕方は人それぞれです。昔の私をベンチマークとしないで、子どもがしたいと思う時に支えて、少しずつ子どもの自立を支援していこうと思ったのでした。

斗比主閲子がお勧めする「読むと頭が良くなる漫画20作」

『東大生300人が選んだ「読むと頭が良くなる漫画ランキングベスト30」』という、頭の悪そうなテレビの特集があったそうです。

東大生300人が選んだ「読むと頭が良くなる漫画ランキングベスト30」にランクインしなかった『ハイパーインフレーション』がなぜかトレンド入り - Togetter

まずは、頭が良いことの定義と、頭が良くなるプロセスの説明が必要だと思いますが、恐らくは「読むことを通じて勉強に通じる、頭を使う漫画」というのを狙っているんでしょうね。ただ、ラインナップを見る限りは、現役大学生ぐらいの子どもたちが、自分が中高大で読んで面白かった漫画をお勧めしているという印象です。だって、名探偵コナンが一位だし。

私もたしなむ程度ですが、子どもの頃から長くは漫画を読み続けていますので、私の独断と偏見で、「読むと頭が良くなる漫画」 というものを紹介してみます。こういうのはたくさんあったほうが楽しいから、皆さんもぜひ紹介してみてください!

なお、並び順は、ランキングにするのは難しく、日本学術会議の部会「第一部 人文・社会科学」「第二部 生命科学」「第三部 理学・工学」の三つに分類しつつ、なんとなく作中の時代順に並べていきます。まずは一覧。

次に、一作ずつ紹介していきます。

第一部 人文・社会科学系

『ヒストリエ』(既刊11巻)

紀元前4世紀のギリシャを舞台に、アレキサンダー大王の書記官だったエウメネスを主人公にしたもの。当時の地理、歴史、風土はもちろん、アリストテレスの登場で自然科学の始まりを楽しむことができます。

岩明均さんらしい残酷描写が問題なければ。

『テルマエ・ロマエ』(全6巻)

西暦130年代のローマと現代を風呂を介して往復する漫画。阿部寛さんが主演の映画が話題になったので知っている人も多いはず。当時隆盛を誇った古代ローマを理解するだけではなく、現代日本文化(平たい顔族)との比較文化の観点でも面白いです。

『あさきゆめみし』(全13巻)

源氏物語を漫画化したもの。当時の風俗含めて忠実に再現されているようです。高校で古文を勉強し始めた時に、学校の先生からお勧めされた人も多いはず。皆さん、知ってますよね。

『石の花』(全6巻)

第二次世界大戦下のユーゴスラビアのパルチザン闘争を描いた漫画。同じ坂口尚さんの一休宗純を扱った『あっかんべェ一休』も歴史物としてお勧め。

『新九郎、奔る!』(既刊13巻)

足利義政時代から始まる、後の北条早雲を主人公にしたもの。応仁の乱のグダグダっぷりをここまで描いた漫画はなかったと思う。凄く勉強になるんだけど、登場人物が多すぎる……!

『大奥』(全19巻)

「実は徳川三代目以降の将軍は女だった」という歴史IF物。ジェンダー観が揺さぶられる点で社会科学的フィクションとして秀逸だし、歴史物としても徳川将軍の名前とやったことがストーリーで頭に入ってくる。

『MASTERキートン』(全18巻)

この漫画を読んで、考古学に興味を持った人も多いはず。保険の調査員と言いつつ、戦闘と謎解きがある。国際情勢に興味を持ったら、『勇午』『紛争でしたら八田まで』を読みましょう。

『加治隆介の議』(全20巻)

1990年代の日本の政治がカオスで色々と面白かった頃の漫画。政治経済を勉強できる漫画って実は多くないですよね。私は、高校生の頃に選挙の仕組みをこれで勉強しました。

『サトコとナダ』(全4巻)

アメリカを舞台に日本人女性とサウジアラビア人女性の大学生としての交流を描いた漫画。イスラム文化を理解するきっかけになる。

『テロール教授の怪しい授業』(全4巻)

テロリズムを教えてくれる大学の先生の漫画。テロだけじゃなくて、新興宗教も扱うし、大学に受かった子どもにとにもかくにも最初に渡しておくのがお勧めです。

第二部 生命科学

『もやしもん』(全13巻)

農大を舞台にした、菌(というか、お酒)の漫画。菌が可愛くて、頭に入る。同じ、石川雅之さんの『惑わない星』はまだ続いていて、こっちは宇宙科学をテーマにしていて、ちょっと難しい。

『はたらく細胞』(全6巻)

体内の細胞がどのような機能をしているか、擬人化した漫画。小学校低学年の子どもで生物好きなら大抵読んでる。

『銀の匙』(全15巻)

農業高校を舞台にした、農業・畜産漫画。高校受験の失敗や、大学受験の過程を描いたりしているので、勉強自体を扱った漫画としてもいいかも。農業高校に行きたくなる。

『百姓貴族』(既刊7巻)

『銀の匙』と同じ荒川弘さんの作品。こちらはフィクションではなく、リアルな農家の"生態系"を面白おかしく紹介したもの。北海道の食べ物が美味しいのがよく分かる。

『天地創造デザイン部』(既刊8巻)

神の依頼を受けて、新たな生物をデザインするという漫画。色々無茶な機能を付けると生物として成り立たないというのが、そういうもんかと思いつつ、実在する有り得ない生物が同時に紹介されていて、とても楽しい。

第三部 理学・工学

『決してマネしないでください。』(全3巻)

『天地創造デザイン部』の蛇蔵さんの前作。こっちは理系の研究室の科学実験を扱ったもの。過去の偉人の名前を楽しく覚えられるよ!

『宇宙兄弟』(既刊42巻)

みんな知っているだろうから紹介するか悩んだけど、うちの子どもたちは大好きだし、宇宙好きな周りのお子さんも大抵読んでいるので、一応紹介しておきます。宇宙飛行士の選抜試験が特に私は好き。

『プラネテス』(全4巻)

宇宙兄弟の前に話題になった宇宙漫画と言えば、『プラネテス』だと思う。JAXAの元職員の人が批判していたりしましたが、デブリの概念を一般人に浸透させた、ちょっと近未来のお話。同じ幸村誠さんの『ヴィンランド・サガ』もお勧め。

『Dr.STONE』(全26巻)

石化光線で石になり、3700年後の石器時代の文明からスタートして、最後は宇宙までいってしまう、科学漫画。……なんて説明しなくても多くの人が知っているでしょうが、この作品が人気になって科学漫画はかなり裾野を広げたと思う。科学監修は、あの、くられさんです。

『宝石の国』(既刊12巻)

こちらもアニメ化して話題になったから知っている人も多いはず。鉱物が主役の漫画。鉱物と強度を理解するという意味では科学漫画のジャンルだけど、後半になってくると、仏教の世界観が前面に出てくるので、人文・社会科学系でもおかしくないかも。

その他

以上、20作品の紹介でした。

今回紹介した以外でも、読んでいると頭を使う漫画としては『HUNTER×HUNTER』や『DEATH NOTE』が思い浮かんだり、私はまだ読んでいないのだけれど『せいすうたん』はAmazonで試し読みをした限りでは数学を扱っている漫画だったりするし、

あさりよしとおさんの『まんがサイエンス』シリーズ、鈴木みそさんのブルーバックスのシリーズは、ド直球で、勉強になります。

歴史物はもう際限なくありますよね。日本だったらすべての時代がすでに漫画化されています。

色々紹介してきましたが、読んで頭が良くなるかは機序がまったく説明できないけど、どの作品もとても楽しいので、子どもの手の届くか届かないところに置いておくのはお勧めです。ハマるよ!

子育てでエビデンスを重視するのは、手を抜きたいから

私は基本的にエビデンスベースで子育てをしています。「エビデンスベースの子育てってなに?」と思うかもですが、要は、研究で成果が確認されている方法を参考にして子育てをするというものです。

子どもの近視を予防するために、2時間外にいてもらうのも、2017年の慶応大学医学部の研究を知ってから始めたことですし(現在は、日本眼科医会でも推奨)、

Violet Light Exposure Can Be a Preventive Strategy Against Myopia Progression

子どもの虫歯予防のために、食後にキシリトールガムを噛んでもらうのも、研究成果があるからです。

キシリトールについて - 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020

学業については、因果関係、再現性の検証が難しいところではありますが、中室牧子さんや新井紀子さんの次の本を参考にしつつ、

「学力」の経済学

「学力」の経済学

  • 作者:中室牧子
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
Amazon

お茶の水女子大学による学力調査を使った研究や、ベネッセと東大の2015年から続く共同調査なんかを参考にしています。

子育てでエビデンスを重視しているのは、子育てにかけるリソース(時間、お金、気持ち)を制限したいからです。放っておくと、子育てには無限にリソースを割いてしまうので、それを避けるためです。

もう少し詳しく書きます。

「子どもの成長は遺伝によるところが大きいのだから、環境を整える必要はない」という意見をたまに見かけます。

もちろん、子どもの成長は遺伝の影響が大きいのも確認されているっぽい。しかし、残念ながら環境によっても差は出ます。親の所得格差が子どもの格差に繋がっていることはある程度確認されていることです。

大学進学率なんかは地域で明確な差がある。東京の女子の大学進学率は7割に対し、鹿児島は3割です。

格差の固定化は社会にとって好ましいことではないので、特に経済格差を覆すためにどうすればよいかというのは、様々な分析が行われています。先ほど紹介したお茶の水女子大学の研究でも研究成果として真っ先に書かれていることです。

平成 29 年度「学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」 

子どもの教育環境を整えることが重要だと分かっているので、環境を整えるために、親はリソースを割くことになります。しかし、どの程度までリソースをかければいいかは答えがないので、周囲の影響を受けて、情報過多な現代では、かけるリソースはインフレしがちです。

私の知り合いの、都市部に住む中国人、韓国人の家庭では、凄まじいリソースを子どもの教育に充てています。そりゃ、この二か国で、日本以上に少子化が進むのは当然だなと思います。同じリソースを二人、三人の子どもにかけていては、家計が成り立つはずがない。直接の知り合いはいないけど、台湾の都市部、香港、シンガポールでも同様っぽい。

私は暇潰しで子育てしていますが、暇だからといって、無限のリソースを子育てに費やしたいかというと、そんなことは考えていません。

できるだけリソースは割かずに、効率的に子育てをしたいと考えています。コスパの良い子育てを目指しています。抜ける手は抜きたい。猫の手は借りたくない。子育てだけじゃなく、ゲームもしたい。ゼルダの新作楽しみ。

だから、エビデンスベースで子育てをしています。コスパが悪い子育てを避けるには、効果が良いとされている教育方法を実践するのがいいという発想です。

もちろん、研究がされているからといって、それが我が子らにも当てはまるかは分からないし、また、本当に成果が出ているかも検証のしようがありません。同じ子どもを同一の期間で同じリソースで教育した成果の比較なんてできないですから。

ただ、それでも、何の指針もないよりは断然マシです。

繰り返しですが、子育てはリソースをかけがちなので。「研究でこういうことが確認されているから、この辺までは子育てにリソースをかけるか」と、自分の中で区切りをつけられる。ある種の安全弁みたいな感じで、研究成果を確認しています。安心材料。

私は他の家庭でも我が家みたいに子育てをしたほうがいいなんて考えていませんが、子育てにどこまでリソースを割けばいいか分からず苦しい、しかし、子育て以外にも自分のためにリソースを費やしたいと悩んでいる人には、こういう方法もあるということを参考までに紹介しておきます。

今日はこんなところです。ではでは!

子どもが小さい頃は察し良く相手してたけど、成長に合わせ察し度を下げていってる話

子どもが小さい頃は、それはそれは察し良く相手をしていました。

特に言語を解さない時期は、こっちが察しないと延々と泣き続けたり、ぐずりますからね。自分の意思を上手く表現できず、かつ、身体も上手く動かせない状態ですから、本人がしんどくならないように、そして、しんどい子どもの横にいるのが苦痛にならないように、気を付けていました。

具体的には、体調が悪いんじゃないかとかってレベルではなく、お腹が空いているんじゃないかとか、喉が渇いているんじゃないかとか、気温が合わないんじゃないかとか、それはもう子どもの表情・立ち居振る舞いから得られる情報を可能な限り収集し、過去の事例との比較対照でもって、子どもが不快になる要素を排除しまくっていたものでした。

Not happy

「なんやこのおもちゃ、おちてるがなー!」「おお、それは直します直します」

が、子どもが言語を解するようになり、そして、子どもの身体と精神が徐々に徐々に成長するに従い、こちらも徐々に徐々に意図的に察しを悪くさせるようにしていきました。

分かりやすい例だと、お願いの仕方です。

それこそ人語を解さない時期には、「んー!」と叫んでいたら、口を拭けってことだなと察し、すかさず口元を拭っていたもの。

言語を解すようになったら、「んー!」には反応せず、「くちー!」という単語が出ると口を拭うか、お手拭きを手に渡してあげる。

さらに、もう少し成長したら、「くちー!」には反応せず、「口を拭きたい」という主語の省略は目をつぶりつつ目的語と動詞を使ったら、お手拭きの場所を教えてあげる。

もう少し成長したら、「口を拭きたい」には「へー、口を拭きたいんだ?」としか反応せず(というかまったく反応しないこともある)、「口を拭きたいんだけどお手拭きの場所を教えてくれる?」とお願いして来たら、お手拭きを大体いつもどこに収納しているかを伝える。そして、「私があなたに場所を教えたことに対して、何て言うといいかな?」という質問を「ありがとう」という言葉が出てくるまで、何度も何度も言い続ける。

cry baby cry

「Switch、みんな持ってるのにー!」「つまり…どういうことだってばよ?」

こういう感じの察し度合いの調整を、子どものありとあらゆる言動に対し意識的に行うようにしています。ポイントは、子どもの成長段階に応じてスモールステップで調整することですね。本人がどうしてもできないときに、無理にステップを上げても、子どもはどうにも対応できないので。口で言うのは簡単だけど、親業的には非常に難しいなと思いつつ、日々やっています。

で、この想像するだけで七面倒くさいことを、日々の子どもとの生活においてやり続けている目的は、子どもがスムーズに親から独り立ちしてもらうためです。

例えば、客としてレストランに行って「水!」と大声を出すとか、結婚相手や恋人に対して「ん!」と茶碗を出しておかわりを促すとか、「今日のデート場所は特に希望はないよ」と言っておきながら自分の趣向に合わないところに連れて行かれたら不機嫌を前面に出しちゃう or 友達に後で「デート場所、まじ最悪だったんだけど!」と愚痴るとか、そういう、自立心をどこかに置いてきたような、察してちゃんの大人(おこちゃま)に、私の子どもがなってもらうのはよろしくないと考えています。

生きているとどこかで、人同士での助け合いというのは発生するものです。察しの良い親に甘やかされて、自立の芽を潰され続けて年を取ると、ただ年を取っているだけで、他人を尊重することができない、助け合うどころか他人に寄っかかりっぱなしの人間になるのは割とよくある。

私にとって、親業というのは子どもが自立するところまで支えていくもの(≒ 自立するために支えは少しずつ弱くしていくもの)だと定義しているので、こういう状態は避けたいんですよね。

本音を言うと、子どもに対し察し良く相手をするほうが短期的には楽です。だってそれまでの延長線上に過ぎないから。親の対応をじわじわ変えるというのは、相手の成長度合いを観察するだけではなく、親自身が自身の対応方法を変える必要があるわけですから。

いつもお手拭きを口元に拭っていたとか、お手拭きを子どもの目の前の分かりやすいところに置いておくとか、決まりきったルーチンというのは、続けるのは楽なものです。そのルーチンを続ける楽さはあっても、子どもがいつまでも”おこちゃま”でいることがないよう、子どもの状態に合わせて自立できるようにルーチンを修正する苦労をわざわざしている。

以上、ちょっと話が長くなりましたが、子どもに対し、親の支えを徐々に外すために、昔はめちゃちゃ察し良かったのを、じわじわと察し悪くするようにして、子ども自身でどう動けばいいか、必要に応じて他人に頼り感謝を表明することが当たり前かを学んでもらっているという話でした。

今日はこんなところです。ではでは!

GIGAスクール構想に感謝。配布端末の規制突破で、子どものITリテラシーが大幅に向上

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新型コロナウイルスの蔓延に伴い、GIGAスクール構想が一気に推進され、小中学生へのPCやタブレット配布と授業への利用がかなり進展しました。

私は2年半前に次のような記事を書いたように、

教科書や宿題を配って満足している学校・教育委員会は、今すぐに文科省設置のICT活用教育アドバイザーに助言を受けるべき - 斗比主閲子の姑日記

かつては私が住んでいる自治体の遅れっぷりに苛立ちを覚えていました。

現在では、我が家の子どもにも学校からPCやタブレットを配布されており、授業での活用も徐々にではありますが、進んでいます。

※文科省のリーフレット『GIGAスクール構想の実現へ』から。この実現はかなり難易度高い……!

当初想定の授業での活用はまだやれる余地はあると思いつつ、私が個人的にGIGAスクール構想でのPC・タブレット配布に感謝している理由として、「子どもが規制突破を経験してくれた」というのがあります。

ご存じのように、学校から配布されるPC・タブレットには何らかの規制があります。規制の種類はそれぞれ。

GIGAスクール構想の現在地、自治体の8割がクラウド機能を制限 | TECH+(テックプラス)

我が家の子どもたちに配布されたPC・タブレットにも規制があり、その内容は刻々と厳しめに変化しているように見受けられます。そんな中で、我が家の子どもは、どうにか規制突破方法を実行している模様。

この手の規制突破については、苦々しく思う先生や保護者が多いんじゃないかと思いますが、我が家としては願ったりかなったりで、大変ありがたいと考えています。

第一に、誰かが設定した規制を突破するプロセスで、PC・タブレットのハード上の制限やネットワークの抜け穴の存在を自然と学ぶことになるからです。

実際に、我が家の子どもを見ていると、一番下の子どものITリテラシーがここ1~2年で大幅に向上しました。他の子どもにはPCを自由に使えるように渡していたものの、一番下の子どもはまだ早いかなと思っていたのを、GIGAスクール構想で配布されたPC・タブレットの規制突破をガシガシやっていて、気付いたら、ハードとネットワークの知識がかなり身に付いているのを確認しています。

第二に、規制突破の経験が、誰かが情報規制してきたときにそれを回避してバレずに情報収集することの疑似体験になっているというのがあります。

一番下の子は、学校の友達と規制突破方法を情報交換していることを嬉々として教えてくれるんですが、この1~2年で、規制の穴が埋められているのも経験しています。私からは「先生にバレたら規制を埋められるから、情報交換のやり方は上手くやるといいよ」とアドバイスしたら、大層納得していました。

ちょっとここからレベル感が変わるので、言うまでもなく、お好きな人だけどうぞなんですが、皆さんご存じの通り、世界では権威主義国家が増加しています。

そして、その手の国では国家による情報統制が引かれていて、インターネットでさえ、国外の情報を十分に入手できなかったりします。日本の周辺国だと、北朝鮮、中国、ロシア、ミャンマーがその代表ですね。

※Economistの2022年2月公表時点の民主主義指数。青いほど民主主義的、赤いほど権威主義的。A new low for global democracy | The Economistから

そのような国で政府による偏向報道以外で、自分から情報を入手しようとすれば、規制突破をせざるを得ません。時には、自身や家族の生命が脅かされるリスクを覚えつつ。

ロシアでは若い人はYoutubeで情報収集しているし、

YouTube ロシアで今も視聴できる訳 - WSJ

ウクライナに対する戦争を始めてから数カ月がたった今も、ロシア政府は市民にユーチューブ(YouTube)の視聴を許している。ウクライナでの戦闘に関してロシア人が見聞きするものをコントロールしようとする中で、明らかな抜け穴となっている。

中国ではVPNを使って欧米メディアやアプリが利用されています。

「もう中国に帰るつもりはありません」警察に1ヶ月拘禁されたことも…《21歳・青年活動家》が語った「思想弾圧のリアル」 | 文春オンライン

中国では天安門事件に関する情報のほか、TwitterやYouTubeなど西側メディアは検閲によって遮断されている。それでもVPNと呼ばれる迂回回線(有料のものが多い)を使い、アクセスすることは可能だ。盧さんはVPNを使い、中国国内では閲覧が禁じられている欧米メディアの情報を読み漁った。仲の良い友人たちと、熱っぽい政治談義を語り合うこともした。

一方、現在の日本は、記者会見や日本記者クラブの仕組みがイケてないという問題はあるにせよ、これらの国とは大きく異なる状況です。自由に国内外の情報にアクセスできる。

ただ、私としては世界的に権威主義国家が増加する中で、将来的に日本が同じような状況に陥ることがまったくないとは考えていません。国民による情報アクセスを制限しようとする政治勢力は、日本では右派でも左派でも一定数いますしね。

だから、情報収集を規制するのを突破して情報を得るという経験を、GIGAスクール構想で配布されたPC・タブレットで子どもが経験してくれているのが大変ありがたいと思っています。疑似体験。

もちろん、ネットde真実的に、インターネット経由で得られる情報がすべて正しいなんてことはありません。並行して、ネットリテラシーがいかに重要かは折に触れて話しています。今、子どもたちに大人気の、西村博之さんの「嘘を嘘と見抜けない人はインターネットを使うのは難しい」という言葉は効きますね。

大物ツイッタラー達が次々騙されてんの草

ひろゆき…嘘を嘘と見抜けない人にry pic.twitter.com/jzfC40L9FY

— なす (@ruraru44) 2023年1月8日

※そんなこと言っている人も嘘を嘘と見抜けないという点含めて

自分が選んで辿り着いた情報だからこそ間違いがないと考えてしまうこともあります。この辺はITリテラシーというより、情報収集リテラシーに近い感じ。ファクトフルネスの10のルールを参照。

Factfulness | Gapminderから

話があっちゃこっちゃ行きましたが、結論は繰り返しで、我が家的にはGIGAスクール構想に感謝ということです。

ちなみに、学校から配布されたPC・タブレットと同機種を我が家では実験用に購入済みです。規制がされている機種と、そうでない市販の普通の機種とで、できることにどのような違いがあるかを、親も子どももリアルに確認できるんですよね。もともと配布用のPCは5万円程度という制限があるので、中古でヤフオクとかでかなり安価に購入できます。お勧めです。

以上、今日はこんなところです。ではでは!

ジュニアNISAで18歳まで非課税投資できるよう『ロールオーバー』手続きは忘れずに!

スプラ3のウデマエがようやく30を超えたので、ぼちぼちブログの更新を再開します。

以前から私のブログではジュニアNISAを紹介してきました。子どもの証券口座で最大80万円×5年分=400万円を投資できて、18歳になるまでの間にどれだけ利益が出ても課税されないというお得な制度です。

過去記事に触れると、我が家では、このジュニアNISAの投資枠を金融教育の材料として使っていて、

topisyu.hatenablog.com

世の中的にジュニアNISA自体は使い勝手の悪さから利用割合が低かったんだけど、

topisyu.hatenablog.com

制度終了間際で制度の利便性が改善して利用者が増えている状況です。

topisyu.hatenablog.com

で、このジュニアNISAですが、普通に考えれば何もしなくても子どもが18歳になるまでずっと運用され続けると思うでしょうが、そうではないんですね。

ロールオーバー(非課税期間延長)手続きが投資してから5年ごとに必要になります。

詳しくは次の楽天証券の記事を読んでください。今だと2018年の投資枠を来年以降も5年間投資をし続けるかどうかのタイミングになっています。

ジュニアNISA(ジュニアニーサ):未成年者少額投資非課税制度 | 楽天証券

手続きはそれほど複雑ではなく、ジュニアNISAをしている子ども宛てに証券口座のある証券会社から書類が送付されるので、それに、ジュニアNISAの投資を継続するかチェックして返送するというだけです。

書類は10月中旬に住所に届いて、返送期限は12月中旬ぐらいですかね。詳しくは届いているはずの書類をチェックしてみてください。

去年も経験している人は忘れてないと思いますが、今年初めての人は対応していない人もいるかと思い、注意喚起で紹介してみました。

なお、ジュニアNISAの枠を18歳になったタイミングで成人の一般NISA口座に移行できることになっているので、その後も一般NISA口座でロールオーバーを継続すると、非課税メリットをずっと享受することができます。

そういう意味でも選択肢を残せるようにジュニアNISAのロールオーバー手続きは忘れずに!

今日はこんなところです。ではでは。

スプラ3のやりすぎで岸田首相の「re-skilling(学び直し)の支援に1兆円」がres-killing(復活直後のキル)に聞こえてしまうのは私だけでしょうか

ご無沙汰してます。スプラ3でS+上位を目指すために日夜ゲームのやりすぎで、ブログ投稿が滞っています。今日は自分がゲームのやりすぎだなと思ったという、どうでもいい話です。

みなさん、リスキリングという言葉はご存じでしょうか。英語で書くとre-skillingで、スキルの学び直しを意味します。先日、岸田首相が所信表明演説で使ったことで、ニュースにも取り上げられました。次の箇所です。

令和4年10月3日 第二百十回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説 | 総理の演説・記者会見など | 首相官邸ホームページ

また、リスキリング、すなわち、成長分野に移動するための学び直しへの支援策の整備や、年功制の職能給から、日本に合った職務給への移行など、企業間、産業間での労働移動円滑化に向けた指針を、来年六月までに取りまとめます。

特に、個人のリスキリングに対する公的支援については、人への投資策を、「五年間で一兆円」のパッケージに拡充します。

※もうちょっと下のカンペ見ないで話した方がいい

私も『LIFE SHIFT』を読んで、大人の学び直しは避けられないなと考えているので、

岸田首相の所信表明演説は、今更感はあるものの、やらないより今すぐに手を付けた方がいいと思って受け止めてます。

ただ、一つ問題があって。

それが、reskillingと聞いていると、respawn killingに聞こえちゃうんですよね。無理やり区切るなら、res-killing。respawn killというのはゲーム用語で、リスポーン(復活)直後に相手をキルするという意味です。

リスキルされるとむちゃくちゃ腹が立ちます。スプラトゥーンなら早く塗りに行って戦況を打開したいのに、復活ポイントで何度も倒されて、そのまま何もできずに終わってしまうという状況です。

スプラ3は、スプラ1やスプラ2に比べて公式がリスキル対策をしてくれていて、リスポーンポイントを空中から自分である程度選べるようになっています。これで、敵がいなさそうなところに、復活できるわけです。

ただ、そうはいっても、わかばシューターにグレートバリア張られてリスポーン地点周辺に陣取られたり、イカニンジャで隠れたローラーに一撃死させられたりすることはあるわけで、スプラ3でもリスキルに苦汁を飲まされることはしばしばあります。

ということで、皆さんお察しの通り、スプラ3をやりすぎてる私が岸田首相の所信表明演説を聞くと、あたかも、岸田首相がリスキルを推奨しているように聞こえてしまうわけです。

どうでもいい話ということでスタートしたので、怒る人はいないと思いますが、相当重症なのは確かなので、そろそろゲーム時間を減らして、まともな日常生活を取り戻そうと思います。

re-skilling(学び直し)についても、何をどうしたらいいかというのを色々考えてはいますので、この辺は今後ブログで紹介していく予定です。

以上、今日はこんなところです。ではでは!

「あなたたちは友達に親の学歴、仕事、年収、資産、そして、ふるさと納税の有無を話してはならぬ」

私は子どもの頃から、他人の家庭を観察するのが好きでしたから、大人になって視野と知識を広げた結果、わずかな会話から他人の家庭の状態を推察できるようになってしまいました。

そんな小町脳の私からすると、何を話していいか話してはいけないかを判断できない、子どもというものは格好の餌食というか、私は別に聞き出しておらずとも、勝手に家庭の情報を流してくる存在です。私の子ども経由で他人の家庭の事情を知っちゃうことも結構ある。

私の目には世の子どもがそう映っていることから、うちの子どもたちが外で誰かに下手に我が家の情報を流しているのではないかと疑うのは当然のことであり、タイトルの子どもへの指示に繋がるわけです。

「あなたたちは友達に親の学歴、仕事、年収、資産、そしてふるさと納税の有無を話してはならぬ」って指示ですね。タイトルが長くなるから省きましたけど、児童手当を受け取っているかどうか、どのくらいの期間どこに旅行しているか、きょうだいの通っている学校なんかも、他人に話さない方がいいと伝えています。

Okinawa

※夏によく行ってる

他人に話してはいけない理由も説明しています。ざっとこんなところです。

  1. 誘拐やたかりなどの犯罪に巻き込まれるかもしれない
  2. 自慢話と受け止めて、嫌な気持ちになる友達(とその親)がいるかもしれない
  3. 害はないかもしれないが、子ども経由で我が家の事情が流されるかもしれない

特に2は強調してますね。

そもそも聞いた相手がどう受け止めるか分からない、または、他人に聞かれたら思わず話してしまうような成長度合いにある子どもには、我が家では、親の懐具合は一切教えないようにしています。

ただ、まったく知らずに生きていくのはつまらないと思っていて、本人が不用意に漏らさない分別を身に付けていると分かれば、積極的に親の情報は伝えるようにしています。

やはり、親がどんなところで学び、過ごしたかという学生時代の話は、子どもが学びを深めようとするのにめちゃくちゃ効きますしね。子どもからは私に対して「旧帝大ってどんなことを勉強するの?」と聞かれるので、数学がヤバいとか、臨床心理学が楽しかったとか、原体験をそのまま伝えています。

懐具合にしたって、金銭感覚を身に付ける上では、かなり重要です。下手をすると、自分でアルバイトをしないと、労働でお金がどれくらいもらえるかを知らないで過ごす子どもってかなりいますし。

まあ、私がこういうことを教えなくても、最近は、Youtuber(ヒカキン)が個人情報をしっかり管理したり、オンラインゲームで自分の住所を晒しちゃっている子どもを見かけたりして、子どもたちは、自分たちで個人情報の管理の仕方を学んでいるようですけどね。

以上、短いですが、今日はこんなところです。ではでは!

2ヶ月で28万円の子どもの電話代(100時間超のゲーム対戦時の通話)が請求される前に親がやっておくこと

こんなTweetが話題になっていました。

我が家では子どもたちはネット通話メインで、通話=料金がかかるという概念を持っていなさそうだったので、子どもたちにこのTweetを見せたら大変驚いていました。ご自身は大変辛いと思いますが、申し訳なくも、他山の石として大変参考になりました。ありがとうございます。

それで、いくつかTweetを見ていたら、こういったことが自分たち家族にも起きるんじゃないかと危惧されている方がちらほらいらっしゃいました。この記事では、こういう事態を未然に防ぐ方法を考えてみたいと思います。

高額音声通話を防ぐ方法→キッズ携帯・データSIM・かけ放題で契約

まず、今回のケースのような音声通話料金が膨大にかかるという事態を防ぐとしたら、音声通話をできない仕様の契約方法を選ぶというのがあります。

今回のケースでのお相手の電話である、キッズ携帯もその一つです。キッズ携帯は通常は登録した電話番号しか発着信できないようになっています。

【小学生保護者向け】子どもにはスマホよりキッズ携帯がオススメ! | 【しむぐらし】BIGLOBEモバイル

電話番号の登録は管理者での設定が必要であるため、子どもだけでは通常は登録できません。登録する際に、親の目が通るので、よく知らない誰かと長時間話すということはなかなか起きません。(今回のケースでも相手の親御さんが気付いた理由の一つ)

もう一つの方法は、携帯電話をデータSIMで契約する方法です。データSIMであれば音声通話はデフォルトではできませんから、音声通話で高額負担なんてことはまず起きません。仮にIP電話を使っていても、30秒20円ほど高くはありません。ただ、緊急通報はできないので、そこは割り切りですね。

我が家の子どもたちの端末は、データSIM(SMS付き)の契約で、家族・友人とLINEでコミュニケーションをしています。GPSは機能するので、現在地は把握できます。

あとは、そもそも電話をかけ放題で契約しておくというのはあります。ただ、子どもが毎日長時間電話をするというのを前提に契約する親は少ないでしょう。子どもが高校生になって自分のバイト代で加入するものでしょうね。

(追記)大手通信会社は利用金額の天井を決められるサービスがあるみたい。離婚届不受理申出みたいなものですね。便利な時代になりました。

高額ゲーム課金を防ぐ方法→アカウント管理・課金方法を限定

今回のケースは通話ですが、もっと頻繁に当たり前に起きているのが、スマホゲームの高額課金です。次のネットトラブル相談を読むと、似たようなトラブルがずらっと並んでいます。(解決策も似たようなものです。)

相談事例「料金関係」 | こどものネット・スマホのトラブル相談!こたエール | 東京都都民安全推進部

実際に、相談件数はうなぎのぼりです。

※グラフは「スマホを渡しただけなのに…」「家庭用ゲーム機でいつの間に…」子どものオンラインゲーム課金のトラブルを防ぐには?(発表情報)_国民生活センターから

問題の原因は、親の端末を子どもにそのまま使わせている、決済時に決済パスワードを入力できるようにしていないということになりますので、

対処としては、子ども用のペアレントコントロール下であったり、フィルタリングを入れたアカウントで利用させる、決済時には必ずパスワードを入力するようにしておくというのが考えられます。

一応、未成年者契約の取り消しってこともできないことはないけど、最後の手段と考えた方がいいですね。

その他→相手の親と連絡先交換、ゲームルール作り、親も同じゲームをプレイ等

以上はもっぱら契約形態の話です。その他の対策として、我が家もやっていることを列挙すると、

  1. 相手の親と連絡先交換
  2. ゲームルール作り
  3. 親も同じゲームをプレイ

なんていうのも私は有効だと考えています。

特に一つ目ですね。今回のTweetのケースだと、28万円の電話料金がかかる≒単純計算で100時間超の電話をしている=一日平均一時間半以上同じ友達とオンラインでゲームをしているということになります。

相手がキッズ携帯を利用しているとなると、通常は12歳以下ですから(継続利用すれば13歳以上でも利用は可能)、小学生以下の子どもと毎日平均一時間半ゲームをしているというのは、かなり仲が良い関係です。

外でこれぐらいの時間遊ぶ間柄だったら、親はその子の親と連絡先交換をしますよね? それと同じノリで、リアル友人とのオンラインゲームだったら、予めその友人の親との連絡先を交換しておくといい。親同士が連携して子どもを監視できますし、遊ぶ時間もしっかり取り決めできます。

今回のケースでは、実は前の月までは相手のほうの電話料金で話していたなんてこともありえます。トラブル防止、トラブル後の解決をスムーズにするためにも、子どもの友達の親とはできるだけ関係性を持っておくのはとても大切です。

それに関連して、二つ目も重要です。ゲームルール作り。

我が家の場合は、毎日のタスクをこなしてからゲームをプレイすることになっていて、ゲームのプレイ時間は通常は1回15分か30分です(1日2時間ぐらい?)。ゲームをプレイした後は、ゲーム休憩の時間を設けていて、遠くを一定時間眺めるようにしています。関連して、視力低下を防ぐため屋外で2時間以上滞在してもらうようにしてもらっています。夏場はなかなか難しいですが。

このルールは、子どもと話し合って決めたものです。定期的に見直してはいるものの、家族で話し合って、どういう風にゲームと付き合うかを決めています。私が長時間ゲームをしていると子どもから怒られます。押し付けではなく、一応、自主的に設定したルールということもあってか、我が家ではここ4年で、ゲームルールを子どもが破ることはほぼありません。

最後の三つ目は、直接的な対策じゃないんだけど、親も子どもがやっていることに興味を持つってことですね。「なんかやってるなー」ではなく、「今は、Youtubeで〇〇のチャンネルをよく見ていて、〇〇のゲームを毎日〇分ぐらいやってる」っていうぐらいを把握しておこうってことです。

Youtubeは履歴を見れるので、それでざっと補足ができます。ゲームはプレイしている端末に履歴が残りますね。もちろん、プレイしているのを横で見てもいい。

ゲームに限らず、子どもが長時間何に時間を使っているか親が把握していたら、「こんなことが起きるかも?」というのはある程度予想を付けられます。外遊びでも、部活の遠征でも同じです。子どものやっていることを把握していれば、ヒヤリハットに早めに気付けます。

締め

予防策としてはこんなところでしょうか。

私の感覚だと、高額請求は問題なのだけれど、スマホやネット利用だと、①自分の子どもが誰かに加害行為をしている、②自分の子どもがネット・リアルで被害を受けているというのが、もっと深刻だと考えています。

で、その対処として、端末をペアレントコントロールである程度縛っていても、コミュニケーションすべてをコントロールできるわけではないんですよね。抜け道もあったりするし。抜け道を探すことこそ、醍醐味というか、子どもの成長の証というのもありますし。

そういう意味では、契約形態・ペアレントコントロールという形式的な対処は必要だとしても、最後に書いたような、子どもが何をしているのか?、子どもがコミュニケーションをしている先に誰がいるのか?というのを親が把握しておくのは、重要だと考えています。

対処を考えるのも大変だから、「未成年にはネット・スマホ禁止!」っていう方針は否定しませんが、ネット・スマホがあるからこそできることってたくさんあるんですよね。それこそ、Googleレンズでの昆虫、鳥、動物、植物、野菜、花の観察はめちゃくちゃ楽しいですし。分かりやすく理科の成績が上がりますよ。

我が家の場合、最近、子どもがDiscordを使いたいと言ってまして。システムの理屈は分かるんですが、触った感覚と落とし穴を親が把握していないのも良くないので、子どもにはちょっと待ってもらっています。eスポーツ界隈なら使って当然っぽいから、その世界から一切排除というのにはしたくない。

Discord(ディスコード)とは?使い方やゲーマー御用達の理由を説明!|BCN eスポーツ部 - 高校eスポーツを応援するニュースサイト

最後は各家庭の判断としても、今回のTweetのようなケースを家族でありがたく共有させてもらって、どういう風にネット・スマホと付き合っていくかというのを家族で話しておくというのは、長期的にとても価値があると思います。

重ね重ね、今回のTweet主さんはご愁傷さまです。お疲れさまでした。

小学生の子どもの語彙力をお手軽に2300語増やすためのお勧めのドリル

言語の習得においては、発音、文法、そして語彙力が重要になってきます。英語学習では単語帳を使って語彙力を増強するのは当たり前ですが、日本語の語彙力を身に付ける点については学習の場面であまり注目されないように思います。

この記事では、我が家の子どもたちが同学年の子どもと比べて突出した語彙力を獲得するに至った、一つの手段としてのドリルを紹介します。

当然ながら、語彙力は読書や日常会話でも獲得しますから、ドリルだけが獲得方法ということではありません。ただ、読書や日常会話は環境ややり方に大きく依存してしまうため、再現性の観点から、今回は語彙力アップのドリルをお勧めします。

小学校6年生で2万~2.5万語の語彙数が目安

前提として、どの程度の語彙力があるといいかをいくつかの論文から引っ張ってきます。

児童を対象とした単語親密度実験』によれば、小学生の語彙体形として学習語彙(小学生用の国語辞典に収録されている語彙)は2.5万程度として紹介しています。

また、『小・中・高校生の語彙数調査および単語親密度との関係分析』では、推定語彙数として小6で中央値で1.9万語程度を知っているとしています。

これらのデータからすると、小6段階で2~2.5万程度の語彙を身に付けるのが一つの目安っぽい感じですね。

『【中学入試】言葉力』シリーズのすすめ

この2~2.5万語の語彙を獲得する上で、お勧めのドリルが『【中学入試】言葉力』シリーズとなります。小学生の語彙力学習本は20冊ぐらい購入し、色々試してみましたが、このシリーズが最も使い勝手が良かったです。

※高学年用

ページの構成は次のようになっています。片面で6つの単語が学習可能で、ページの上には言葉の説明が並び、下部ではそれを文章でどう当てはめるかを書くようになっています。

※画像は『【中学入試】言葉力1200』p.4から

このシンプルな組み合わせが語彙力学習でとても便利なのですが、なかなかこのような作りになっているものがないんですよね。

どうしてこれが便利かというと、子どもが未知の単語をいきなり空欄に書くのであったり、単語を単に選択するものと比べて、最初に知らない語彙の意味を学ぶ機会があるという点です。

その上で、空欄も文章中に埋めるようになっています。言葉を理解したらすぐに、その語彙を活用する機会が得られるわけですね。

低学年用『言葉力1100』+高学年用『言葉力1200』=2300語

いつからこのドリルで学習し始めるかは子どもの状況次第だと思いますが、シリーズとしては低学年用と高学年用とで2冊あります。計2300語を習得することができます。2300語という数字は、小6段階で習得する語彙の10%程度になりますね。結構大きい。

※こちらは低学年用

別に難しい単語から入る必要はないので、高学年であっても、低学年用の『言葉力1100』を最初にやり始めるのがお勧めです。

一日4ページで二冊完了に4か月弱。解答確認は音読がおすすめ

我が家では一日4ページ(2見開き)を毎日2~3セットで二冊完了までに2か月弱かけていました。毎日4ページでも二冊完了に4か月ぐらいしかかかりませんから、それほど大変ではありません。4ページでの所要時間は10分程度です。

学習の仕方は特に説明不要でしょうが、我が家では解答確認をちょっと工夫していました。子ども自身に答え合わせはさせずに、親に対し口で解答を音読してもらうようにしていました。

解答の音読をする目的は、言葉にすることでイントネーションのチェックができ、本人も口に出して答えてみると間違いを自分で気付けたりします。親も聞いていて違和感を覚えるかどうかで合っているかどうかを伝えるだけなので、家事をしながらでも答え合わせができます。お勧めです。

締め

以上、『言葉力1100』『言葉力1200』の紹介でした。

語彙力が多ければ多いほど、読解力向上にも寄与してくれるものですが、それ以外にも、自分の感情を言語化するときや、他人に上手く物事を伝えたりするときにも、語彙力は重要です。

読書や会話でも通常は培われるものの、促成栽培的にお手軽に増強するとなれば、この手のドリルは非常に便利です。ぜひ、使ってみてください。

子どもに教えること「保証人にはならない」「避妊をする」「カルト宗教には近付かない」

特に理由はないんですが、学校では細かく教えてくれない、親が子どもに教えておくといいことは何かなーと考えてみました。

保証人にはならないこと

まずは、「保証人にはならないこと」ですよね。

具体的には、知人友人が契約をするときの保証人の欄に名前を書かないということ。家族の間で賃貸借契約の保証人になるぐらいならまだしも、他人の、保証の範囲がよく分からない契約で保証人になるのは非常に危険です。

友達とお金の貸し借りをしないこと

関連して、「友達とお金の貸し借りをしないこと」も重要ですよね。

色んな貸し借りはあるものだけれど、お金を介入しちゃった時点で友人関係に容易にヒビが入ります。貸した方としては「いつになったらお金を返してくれるのかな」とヤキモキするし、借りた方としては「返せていないから会いにくい……」みたいに疎遠になるインセンティブが働く。

返してもらえない前提で友人だからとお金を貸すという人もいますが、金蔓扱いされるので、私はお勧めしないことを子どもには伝えています。

避妊をすること

他に重要なのは、そうですね、「避妊をすること」かな。

相手と合意して子どもを持つということなら止めませんけどね。ただ、子どものうちは、相手と合意することや妊娠・出産がどういうことかはよく分かっていないことがあります。

分別がつかない状況では、避妊をすることは大事だと思っていて、子どもに伝えています。

カルト宗教には近付かないこと

この辺は、学校教育でも教えてもらえる機会はあるっちゃあるんですが、なぜか、文部科学省のサイトにも一切触れられていない、子どもが知っておいた方がいいと私が考えることに「カルト宗教には近付かないこと」というのがあります。

大学は教えてくれるんだけど、文科省はなぜか義務教育で教えてくれないんですよね、なぜかはよく分かりません。

宗教法人法 | e-Gov法令検索

(所轄庁)
第五条 宗教法人の所轄庁は、その主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事とする。
2 次に掲げる宗教法人にあつては、その所轄庁は、前項の規定にかかわらず、文部科学大臣とする。
一 他の都道府県内に境内建物を備える宗教法人
二 前号に掲げる宗教法人以外の宗教法人であつて同号に掲げる宗教法人を包括するもの
三 前二号に掲げるもののほか、他の都道府県内にある宗教法人を包括する宗教法人

大学では入学時のオリエンテーションで教えてもらえるはずです。ざっと検索しても以下の通りです。

カルト的宗教団体の勧誘に注意 | 学生生活・就職 - 新潟大学

カルト的宗教団体による勧誘に注意 | 佐賀大学学生センター

カルトの勧誘に注意してください - 東海学院大学

危険な団体による勧誘について :: 法政大学

学生支援センター 学生へのメッセージ

SNS上でも「怪しい声がけ」に注意! - 学生生活支援- 東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部

ただ、大学に入る前に、親が危険性を教えられるかというと、私はなぜか様々な新興宗教に勧誘される機会に恵まれていたのですが、宗教の勧誘を受けたことがない人もいると思うので、そういう人は子どもにどう危ないかを伝えるのが難しいですよね。

そんな人には大阪大学が作成した次の動画を子どもと一緒に見るのがお勧めです。

youtu.be

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

非常に巧みにカルト宗教に勧誘しているのが分かるはずです。自分でも引っかかっちゃいそうですよね?

私は大学時代の新歓の頃になると、校舎の高いところからキャンパスを眺めて、カルト宗教の勧誘が行われていないかの観察を暇潰しにしていました。当時の感覚では、喫茶店でマルチ商法の勧誘が行われるぐらいの頻度で、大学のキャンパスではカルトへの勧誘が行われていたように思います。

特に、サークルを偽装してくるやつは気を付けていても引っかかっちゃうんですよね。やっぱり、一度人間関係ができちゃうと、抜けにくくなるものです。

これだけでもいいですけど、漫画が好きなら『テロール教授の怪しい授業』でも学べます。ちょっと情報量多くて合わない人もいるかもですが。

後は、新卒採用は採用担当者側に立つと攻略が分かりやすいのと同様に、宗教団体側の視点を理解する意味では次の本も有用です。文体が合わない人もいるかもですが。

締め

特に理由はないんですが、さくっと考えてみました。

宗教は伝統宗教も色々理解しておく必要があるものはありますし(他の国の人との付き合い方)、機会があれば我が家では話をしています。

「なんで私をもっと評価してくれないの!?」という人向けに、私がやってる評価ハッキング手法を伝授します

皆さん、自分が他人から評価されていないことに苦しんでいますか?

私はまったく苦しんでおらず、それどころかありとあらゆる場面で高く評価されすぎて困ってしまっているわけですが、そんな私がどうして評価されるか、評価ハッキングと題して言語化してみたのが今回の記事です。

評価に悩む人の参考になれば幸いです。

value

なんていう、出来の悪いYoutube動画の煽りタイトルと、冒頭の鼻持ちならない文章で、多くの人を脱落させられたと思うので、ここからは上の文章を読んだ上で続きを読む気になった限定的な人向けに、真面目に書いていきます。

評価のされ方を知ろう!

他者を評価する方法というのは大きく次の3つに分類されます。あ、人事評価ではなく、普段の日常生活も含めた、全般的な評価の仕方ですからね、誤解なく。

  1. 数字による評価
  2. 定性的な評価基準に則った評価
  3. 主観的な評価

一つ目は、分かりやすいですね。営業成績みたいに、「今月〇〇件達成できたから最高評価」みたいな感じの数字での評価です。

二つ目は、数字で評価できない職種でのコンピテンシー評価みたいなやつです。「普段、こういう振る舞いができているかどうか」みたいに、行動特性とかに注目します。

三つ目は、数字でも定性でもなく、特に基準なく評価をするものです。世の中、数字で全部判断できるわけじゃないし、評価基準もまともに定まっておらず、「私がどう思っているかどうか」で判断されることは日常茶飯事です。

感覚的には、それぞれ2対3対5ぐらいで、評価されている気がします。主観評価がマジョリティなはず。

なんにせよ、評価に悩む人は、自分がこの1~3のどの評価方法で思ったような評価が得られていないかを確認しましょう。傾向と対策の、傾向確認です。

評価のされ方に応じて評価しやすいように振る舞おう!

誰かの評価方法が分かれば、その評価方法で良い評価を得られるように振る舞うだけです。

1. 数字による評価であれば、その数値を実際に達成することですね。分かりやすい。

2. 定性的な評価基準に則った評価であれば、自分が実際にその評価基準に従って振る舞っていることを評価者に分かるように言語化して伝えます。

例えば、『積極性』が評価基準にあるなら、「私は積極的な人間です」というのを、できるだけ具体的に伝えます。「会議でまず第一番に質問している」「新しいプロジェクトを率先してリードした」とかですね。

評価する人間は、定性的な評価基準で評価しないといけないと分かっていても、他人をまともに観察なんてしていませんから(できませんから)、結局、3の主観と同じような判断をしてしまいがちです。信じられないかもしれませんが、自分が他人を何かの物差しで評価できるか想像してみたら分かるでしょう。

なので、評価者が分かりやすいように評価基準を満たしていることを具体的に言語化して伝えるわけです。ポイントは言語化して伝えることなので、「誰かが私のことをちゃんとみて評価してくれている!」と期待するだけなのはお勧めしません。

最後に、3.主観的な評価での評価のされ方です。

これは、ちょっとコツが要ります。なぜなら何をもって評価しているか分からないからです。「義理のお義母さん、寡黙な人で何考えているかよく分からない……」なんてときに、気に入られるのは難しいですよね。

そういうときは、その人が他人をどう評価しているか本人にさりげなく聞きましょう。「お義母さんは、このお店のサービスどう思いましたー?」「リフォーム業者、どっちの営業マンが良かったですかね?」みたいな場面なら分かりやすいですし、テレビとか見ながら「お義母さん、この役者好きなんですね。もしかしてマッチョ好き?」とか、メディアを見ながらのさりげない雑談で聞くこともできます。

そうして得られた評価ポイントを意識しながら、振る舞うわけですね。

評価がされる決定的なタイミングで"覚え"を良くしよう!

こうして、評価方法に合わせた行動をとっていれば評価されやすくなります。

ただ、愚直に努力するっていうだけじゃつまらないですよね。ハッキングとは呼べません。私が意識しているのは、評価されやすいタイミングを見計らってポイントを稼ぐことです。

例えば、一年に一回、評価者が自分を評価する機会があるとします。評価者が評価をする期間が来月中旬ということが分かっていれば、評価される直前から評価時点で成果を出すようにします。

数字での評価だと誤魔化しが効かないですが、定性だったり、主観だったりで評価されるときは、これがかなり効きます。

日常生活なら、相手の誕生日や記念日を理解しておいて、その日にちゃんと連絡することなんかは、自分がやられたら少し相手の印象が良くなりますよね。

ずっと頑張り続けるのは大変ですから、私はここぞというときには評価されやすい行動をするようにしています。会議でもっとも緊張感のある場面で、それらしい発言をするとかですね。

これで評価される経験を得ていくと、他人は他人に興味がないこと、まともに観察できる力がないことに気付くようになります。ちょっとした絶望ですね。でも、そんなものです。

ただ"実態"以上に評価されると辛いのでほどほどに

自分が適切に評価されていないと思っている人が、評価の傾向と対策を理解して振る舞って適切に評価されるようになると、それはいいことですよね。

ただ、評価ハッキングを続けていると自分の"実態"以上に他者から過剰評価をされてしまうことがしばしば起きます。

過剰な評価は、続いて過剰な期待に繋がりますから、次の評価タイミングでしっかりアピールできなければ「なんだ、こんなこともできないの?」と評価を思いっきり落としてしまうこともありえます。

「ママ友トラブルはあの人に相談したらいつもきれいに解決してくれる!」というのが、「あの人のせいで嫌われることになった。酷い」と、愛情が憎悪に切り替わることは容易にあります。

なので、私は必要以上に評価されないように、適度に評価を調整するようにしています。あえて、悪人のフリをするわけですね。不良が捨て猫を拾えば評価爆上がりだけど、優等生がやってもたかがしれているという、あれを逆手に取るわけです。

評価ハッキングでお茶を濁して評価は気にしないのが気楽

否が応でも評価されてしまうタイミングがあるので、評価されやすいように省エネで振る舞う評価ハッキングをするわけですが、他者からどう評価されるかは、あまり真剣に受け止めすぎない方が気が楽です。

究極的には自己肯定感があればいいんですよね。他人からどう思われるかで自分がどうあるべきかを考えているのは辛いですから。他人のために生きているわけじゃないですから。

だから、私は評価ハッキングでそれなりの評価を得つつも、評価結果は愚か者による判定結果程度に捉えています。私が本当にやりたいことを苦労なく続けられるように、手段として評価ハッキングをしています。

評価をする立場では評価ハッキング者の存在を頭に入れておく

そこから派生して、私は自分が評価ハッキングをするので、自分が他人を評価をする場面では、評価ハッキングを仕掛けられていないかを意識して観察するようにしています。私の感覚だと、世の中にはそんなに多くはいませんが、偉くなっている人間には無意識に評価ハッキングをしている人が、なぜかたくさんいます。何ででしょうね?(すっとぼけ)

私は、多くの人の目が節穴だったとしても、せめて自分は頑張っている人を適切に掬い上げたいと思っているので、一時的に頑張っている連中は認識しつつ、脳のリソースを最大限使って、評価期間全般でのパフォーマンスを確認するようにしています。

また、誰からも気付かれていないで頑張っていることを、誰かに気付いてもらえるだけでも人は嬉しいものなので、私は隠れた努力をできるだけ観察し、相手に「頑張ってるね!」とフィードバックするようにしています。

実は、無意識ではなく、意識的に評価ハッキングをしていると、誰かを適切に評価する仕方も習得できるようになるんですよね。評価のポイントを言語化するってことですから。

私は自分がまっとうな人間ではないと理解しているので、自分がまっとうな人のまっとうな隠れた努力を褒めることができているのは、凄い奇跡だなと思っています。

締め

以上、評価ハッキングの手法を言語化してみました。評価で悩む人の参考になれば幸いです。

※貴社がエンジニアを上手に採用・起用できないのは、エンジニアの評価基準を知らないからです。この本は良著。私はエンジニア採用に関わっていないけど、とても面白い。

いじめ事案の第三者報告書は再発防止のため各自治体の教育委員会は原則公開して欲しい(報告書のリンク集付き)

千葉県柏市、市立柏高のいじめ自殺についての今年3月の第三者委員会の調査報告書を共同通信が再度取り上げて話題になっていました。

吹奏楽部の部員が自殺、長時間練習「過労死ライン超え」が背景に? 第三者委員会が明らかにした千葉の強豪校の実態 | 47NEWS

結果として平日で約5時間半、休日で約11時間の練習が行われていたと認定。「平日で2時間程度」などとした国の文化部ガイドラインを大きく超過していた。1カ月で計192・5時間となり、生徒が受ける授業時間(平日7時間と仮定)も含めると計346・5時間に。これは、労働者の「過労死ライン」とされる1カ月当たりの総労働時間(240時間)を大幅に上回っていた。

この件を我が家では家庭内で話をして、文化部の中で吹奏楽部は練習時間が長くなりがちであること、被害者は逃げる発想が思い浮かばないぐらい追い詰められうること、日本国内でこの手の事案は珍しくないことなどを子どもと共有しました。

せっかくなので第三者委員会の調査報告書を見に行こうとしたら、私の探し方の問題か、見つけることができませんでした。せいぜい会議が行われたという事実だけです。

柏市いじめ重大事態調査検証委員会会議録 | 柏市役所

文科省は第三者委員会の調査報告書に関するガイドラインで基本的には報告書を公開することを推奨しているんですけど、公開されていないか、または、公開されていても情報がざっくり黒塗りされているなんてことはしばしばあります。

せっかくなので、直近1年間での第三者委員会の調査報告書の公開状況を軽く調べてみたら次のような感じでした。

17事例で全面的に公表しているのは7事例、黒塗り多めが2事例、期間限定公開が2事例、概要版のみ公開が6事例です。ちなみに、公開・非公開は教育委員会が判断しています。

全面的に公開

黒塗り多めで公開

期間限定で公開

概要のみ公開

少し前の調査では"2015~2017年度に重大事態の発生を認めた 47 の自治体のうち、26 自治体は調査結果を非公表"で、私が調べた限りで全面非公開の事例は柏市の件ぐらいかもなので、公開自体はされるようになってきており、前進はあるかもしれません。(もしくはたまたまGoogleの検索結果で偏りがあったか)

ただ、まったく公開しないよりかは良いものの、概要版では何が起きていたのかを把握するのが難しいし、期間限定公開も後から読めないし、黒塗り多めで公開するのも再発防止の観点では問題があります。

ちなみに、マスコミに批判されていましたが、大阪堺市の調査報告書は本当に真っ黒で何が起きたかまったく分かりませんでした。

www.fnn.jp

特にいじめの認定事実の部分が5ページぐらいに渡って真っ黒です。報告書の20%ぐらいが黒塗りされています。

堺市調査報告書p.10より。真っ黒すぎて引用とさえ言えないかも

被害者および家族(遺族)による要望で公開しないという判断に至ることはあるにせよ、調査結果の検証可能性および他地域での発生防止のためにも、必要な部分に限定して黒塗りして、各自治体の教育委員会は調査報告書を公開をしてもらいたいところです。

ちなみに、非公開の事例では、各自治体に対して公文書開示請求をすれば公開されることもあります。どうしても読みたい人は手続きを踏んでみてください。

総務省|情報公開制度|開示請求できる文書・できない文書