2ヶ月前にジュニアNISAの記事を書きましたけど、
子どもの学費相当(400万円)をジュニアNISAで運用する - 斗比主閲子の姑日記
次回があれば、私が選んだ金融商品の紹介をします。
と言ってた続きの記事になります。株安になってきたのでいいタイミングかなって。
先に、ジュニアNISAって何?と思う人は上の記事を読んでください。ざっくり言うと、子どものために親や祖父母が代わりにお金を払って、子どもが18歳になるまで投資して、その時点で売却して売却益が出ても税金がかからない仕組みです。
当たり前ですが、投資は自己責任ですし、他の人の投資方針に特に文句があるわけでもなく、この記事は、あくまで我が家の話を書いているだけであることはご了承ください。また、投資の勧誘目的はなく、書いていることに間違いがあっても責任は負えません。
我が家のジュニアNISAは全額投資信託で、内訳は米国株45%、先進国株40%、新興国株5%、国内株5%、ひふみプラス5%
タイトルにある通り、ジュニアNISAは、米国株45%、先進国株40%、新興国株5%、国内株5%、ひふみプラス5%で運用しています。すべて株式の投資信託です。債権やETFや株そのものは買っていません。株式の投資信託だけです。
※購入する投資信託は基本eMAXIS Slimに統一する方針です(他のも一部混じってる)
リターンの最大化を考えて株式投資100%
どうしてこういう商品を買っているかを説明する前に、ジュニアNISAでの我が家の投資の目的を説明します。
まず、ジュニアNISAで投資をする目的は大きく2つで、1つ目はリターンの最大化となります。
ジュニアNISAは運用益に税金がかからないため、リターンを最大化するインセンティブが働きます。債権は株式と逆相関となる傾向があるため、ポートフォリオ全体のリスクを減らそうと思えば、債権を組み込むことでリスクを減らせますが、今後は金利が上昇局面となる可能性があり(金利が上がれば債券価格は下がる)、また、債権のリターンは株式に比べると低いので、債権は混ぜずに、純粋に株式だけにしています。REIT等のオルタナティブな金融商品は入れてもいいですけど、株だけでも投資先が5つもあって、ややこしいので今のところは止めています。
株式の投資信託にしている理由は手間の観点です。ETFや純粋な株式の場合は配当の再投資を手動でする必要があり、また、配当の再投資はジュニアNISAの80万円/年の枠を利用することになるため、ETFや株の現物の購入手数料が多少安くても、投資信託のほうが楽で、そんなに費用も変わらないと考えているからです。
最近の投資信託は信託報酬もずいぶん安くなってますしね。実質コストは別にして、この5つの投資信託への投資で信託報酬は加重平均で0.2%程度です。
投資信託 | 比率 | 年間 投資額 (万円) |
ファンドの管理費用 (含む信託報酬)※ |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 45% | 36 | 0.17% |
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 40% | 32 | 0.12% |
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス | 5% | 4 | 0.20% |
ひふみプラス | 5% | 4 | 1.06% |
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 5% | 4 |
0.17% |
合計(管理費用は加重平均) | 100% | 80 | 0.20% |
※楽天証券で2018年11月時点掲載のもの
投資先の分散(特に新興国・ひふみ・国内株式)は金融教育目的
株式の投資信託に投資をしている理由は説明したので、次に、なぜこの5つに分散して投資しているかを説明します。
ジュニアNISAでの投資の目的の2つ目として、金融教育があるからです。私の子どもが大きくなるまでにそれぞれの国・地域(の株式)がどれくらい成長するかを今後毎年リアルタイムで説明したいんですね。「新興国株式が健闘してるね」「日本株は苦戦してるね」というのを、子どもたちに説明しようかなと考えています。まだ、うちの子どもたちには早いので、数年後の話でしょうけど。
単に、全世界で分散投資をしたければ、今ならeMAXIS Slim 全世界株式を買っちゃえば済みます。信託報酬0.15%(実質コストはまだ不明)で、先進国、新興国、日本の株式に投資できちゃいます。凄い金融商品。
ただ、全世界株式への投資だと、ざっくりとした地域ごとでの投資結果がどれくらいになったのかが分かりにくいんですよね。トータルでどれくらいのリターンになったかは分かるけど、例えば、アメリカがどうなったとか、日本がどうなったかとか、個別の地域でのリターンを比較するのは簡単じゃない。
私は子どもに対して「最初はそれぞれ4万円~36万円だったけど、それぞれリターンが大きく違ってるね」「毎年乱高下してるね」と説明したいので、全世界の株式に一括で投資するような商品ではなく、地域ごとで別々の投資信託に投資しているという次第です。
ちなみに、細かな話をいえば、先進国株式インデックスの中には米国株式が含まれているから、このポートフォリオだと米国株式の割合がかなり高くなります。それなら、米国株式だけ買ってもリターンの観点ではちょっとしか変わらないんですけど、投資期間で、米国含む先進国株式全体(日本除く)と米国株式でどれくらいのリターンの差が出るかを子どもに明示的に示したいなと思って、わざわざ分けています。私の予想では、米国株式のほうがリターンが高いはずで、だから、米国株式を45%と、先進国株式の40%より、少し高めにしています。この辺は適当です。
あとの新興国、ひふみ、国内株式のそれぞれ5%の投資はリターンを出すためというより、投資教育が主目的です。新興国はボラティリティが大きくリターンが高い(ということになっている)ので、それを子どもに毎年見せたいなと思っています。
ひふみはこの中で唯一のアクティブファンドです。アクティブファンドがインデックスファンドに対して、長期間勝ち続けるのは困難だということを子どもに説明するためだけに入れています。勝ったら凄い。
国内株式は、子どもに日本が成長していないことを説明するために入れています。相対的に、他の国の株式に比べて日本株のリターンが小さいことを確認すれば、成長していない国で育っているというのが理解しやすいでしょうから。もし、日本株が成長したら、それはそれでいいことです。
締め
以上、我が家のジュニアNISAの投資先でした。
投資へのリターンがあればもちろん嬉しいですけど、加えて、今後10年ぐらいかけてジュニアNISAを利用して、子どもたちが投資リテラシーを身に付けていただけるといいなと思っています。子どもたち同士で、入手できる金額は運用期間が違うので多少違うはずですから、そこは平等になるように親が補てんするつもりです。
なお、上の方で小さな文字で書いている通り(まるで金融商品の説明資料ですね)、 同じ投資セグメントで、違う金融商品は少し混じっています。我が家がジュニアNISAを始めたときには売っていなかった投資信託もありますので。eMAXIS Slimシリーズはまだまだ若い金融商品です。
次回は、いただいた質問に答える形で記事を書きます。今回の記事含めて、よく分からないことがあった人は、どうぞ気軽にetsuko.topisyu@gmail.comまでメールいただければ、その記事に混ぜ込みます。