私は基本的にエビデンスベースで子育てをしています。「エビデンスベースの子育てってなに?」と思うかもですが、要は、研究で成果が確認されている方法を参考にして子育てをするというものです。
子どもの近視を予防するために、2時間外にいてもらうのも、2017年の慶応大学医学部の研究を知ってから始めたことですし(現在は、日本眼科医会でも推奨)、
Violet Light Exposure Can Be a Preventive Strategy Against Myopia Progression
子どもの虫歯予防のために、食後にキシリトールガムを噛んでもらうのも、研究成果があるからです。
キシリトールについて - 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020
学業については、因果関係、再現性の検証が難しいところではありますが、中室牧子さんや新井紀子さんの次の本を参考にしつつ、
お茶の水女子大学による学力調査を使った研究や、ベネッセと東大の2015年から続く共同調査なんかを参考にしています。
子育てでエビデンスを重視しているのは、子育てにかけるリソース(時間、お金、気持ち)を制限したいからです。放っておくと、子育てには無限にリソースを割いてしまうので、それを避けるためです。
もう少し詳しく書きます。
「子どもの成長は遺伝によるところが大きいのだから、環境を整える必要はない」という意見をたまに見かけます。
もちろん、子どもの成長は遺伝の影響が大きいのも確認されているっぽい。しかし、残念ながら環境によっても差は出ます。親の所得格差が子どもの格差に繋がっていることはある程度確認されていることです。
大学進学率なんかは地域で明確な差がある。東京の女子の大学進学率は7割に対し、鹿児島は3割です。
格差の固定化は社会にとって好ましいことではないので、特に経済格差を覆すためにどうすればよいかというのは、様々な分析が行われています。先ほど紹介したお茶の水女子大学の研究でも研究成果として真っ先に書かれていることです。
子どもの教育環境を整えることが重要だと分かっているので、環境を整えるために、親はリソースを割くことになります。しかし、どの程度までリソースをかければいいかは答えがないので、周囲の影響を受けて、情報過多な現代では、かけるリソースはインフレしがちです。
私の知り合いの、都市部に住む中国人、韓国人の家庭では、凄まじいリソースを子どもの教育に充てています。そりゃ、この二か国で、日本以上に少子化が進むのは当然だなと思います。同じリソースを二人、三人の子どもにかけていては、家計が成り立つはずがない。直接の知り合いはいないけど、台湾の都市部、香港、シンガポールでも同様っぽい。
私は暇潰しで子育てしていますが、暇だからといって、無限のリソースを子育てに費やしたいかというと、そんなことは考えていません。
できるだけリソースは割かずに、効率的に子育てをしたいと考えています。コスパの良い子育てを目指しています。抜ける手は抜きたい。猫の手は借りたくない。子育てだけじゃなく、ゲームもしたい。ゼルダの新作楽しみ。
だから、エビデンスベースで子育てをしています。コスパが悪い子育てを避けるには、効果が良いとされている教育方法を実践するのがいいという発想です。
もちろん、研究がされているからといって、それが我が子らにも当てはまるかは分からないし、また、本当に成果が出ているかも検証のしようがありません。同じ子どもを同一の期間で同じリソースで教育した成果の比較なんてできないですから。
ただ、それでも、何の指針もないよりは断然マシです。
繰り返しですが、子育てはリソースをかけがちなので。「研究でこういうことが確認されているから、この辺までは子育てにリソースをかけるか」と、自分の中で区切りをつけられる。ある種の安全弁みたいな感じで、研究成果を確認しています。安心材料。
私は他の家庭でも我が家みたいに子育てをしたほうがいいなんて考えていませんが、子育てにどこまでリソースを割けばいいか分からず苦しい、しかし、子育て以外にも自分のためにリソースを費やしたいと悩んでいる人には、こういう方法もあるということを参考までに紹介しておきます。
今日はこんなところです。ではでは!