斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

親は「完全な存在」でないと子どもから信頼を得られないか

n=1です。

先日の記事にこんなコメントをもらいました。

親自身も辛いときがあることを子どもに伝えておく - 斗比主閲子の姑日記

うちも最近やるようになりました。しんどい時はしんどいと言い、感情的状態のせいで叱り方を間違えたらすぐ謝る。「親は完全な存在ではない」と理解した上でなお信頼を得られれば有難いのだけど、どうなるだろうな

2021/01/12 10:56

b.hatena.ne.jp

子どもが「親は完全な存在ではない」と理解した上で、親を信頼してくれるかどうかという話です。

Trust.

※ICO

私も親は子どもの手前、しっかりしていないといけないと思っていたことがあったんですが、最近はあまりしっかりしなくてもそこそこ信頼を得られるなと思ってます。

これは別に理論的な背景があるというわけではなく、自分が仕事をしていて部下を育てたり、また、誰か上役と仕事をするときに感じていることで。部下育てと子育ては類似性がかなりある。

仕事で芯から信頼を勝ち得ようとするときに何が大切かと言えば、状況の変化がない中では考え方がブレないとか、部下の声に耳を傾けること(≒寄り添うこと)ですよね。

で、上司が部下に対して弱みを見せる(「今週は疲れたー」「面倒な仕事があって大変なんだよ」)と、その信頼が失われるかというと、少なくとも私の経験ではそんなことはなく。

逆に、普段はしっかり芯がブレない上司がときに弱っているところを見せると、「自分のことを信頼してくれているから弱いところも見せてくれるのかな」と勘違いしてくれる部下もしばしばいます。メチャメチャきびしい人達がふいに見せたやさしさというのは、魅力に映る。

親が子育てにおいても、「あれをやろう」「あ、やっぱりこれを」「ああ、違う違う、これのほうがいいかも」みたいに方向性がブレまくると、「この人、大丈夫?」と子どもも思うわけですが、大まかな方向性がブレない中で、たまに弱音を吐くぐらいでは信頼が大きく低下することはないかなと、私は感じています。

あとは子どもがどんな状況であろうとも受け入れてれば、もうほぼ信頼が失われることはなくて。無償の愛というと難しく感じるけれど、子どもが何かやらかしても親が自分の感情に任せて怒らないのは大事。感情的に怒っちゃったら素直に謝る。

どうあっても自分を守ってくれる上司というのは、多少上司のマネジメント力が低くても部下はついてきてくれるものです。逆だと簡単に人心を失う。

完璧な親であろうとするのは完璧の定義が定められないためなかなかハードルが高いですが、子どもの立場に立って寄り添うことだけは最低限押さえるというのは比較的やりやすいです。

前から書いていますけど、寝る前に子どもを抱きしめながら今日あったことをただ聞くってだけでもかなり子どもには効くので。あまり難しいことを考えすぎて子どもを怒っちゃうぐらいなら、ハグしているぐらいで十分親の仕事をしているのではないかと私は考えています。