昨日の夜、荻上チキさんが、山尾志桜里議員へのスキャンダル報道についてラジオでコメントしていました。
【音声配信】民進党・山尾氏の離党で考える著名人のスキャンダル報道荻上チキ▼2017年9月7日(木)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」)
これを聴いて、どう思うかは人それぞれでしょうが、私は(内容は置いておいて)「やっぱりラジオはいいな」と思いました。
荻上チキさんは昨年7月に自身のスキャンダル報道がされた経験をお持ちです。「個人のプライベートな問題には言及しない」とご本人は以前から明言されていましたから、自身の経験の有無には関わらず、今回の件にも言及しないかなと思いつつ、一方で、Session-22では民進党の今回の党首選をかなり丁寧に追っており、荻上チキさんは山尾志桜里さんの幹事長の内定取り消しの影響の大きさも語っていたので、もしかしたら、今回の件に触れてくれるんじゃないかと少し期待していました。
【音声配信】「民進党の新党内人事、“先ず隗より始めよ”」荻上チキ▼2017年9月5日(火)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」)
この期待にゲスな気持ちがまったくないと言えばウソになりますが、私はSession-22を聞きはじめて1年半ぐらいのにわかリスナーではあるものの、ラジオ自体は二十数年聴いているため、ラジオパーソナリティとリスナーの距離の近さが期待の裏側にある気がします。
私は伊集院光さんのラジオが好きです。1995年にニッポン放送からTBSラジオに移ってきたタイミングで深夜の馬鹿力を聴き始めたので、私のラジオ歴の大半は伊集院光歴と言ってもいいかもしれません。伊集院さんは自身がリスナーから何を期待されているかを強烈に意識していて、例えば、自分が過去ラジオで取り上げた、仲の良い人物のスキャンダル(含む犯罪)については、「これには触れないわけにはいかないから話すけど」と言及します。私が覚えている限りは、アンタッチャブルの柴田さんや、キングオブコメディの高橋さん、そして、元師匠である三遊亭圓楽さんには言及していたはず。
別に必ず言及しなければならないわけではなく、言いにくいことは言わなくていいのに、ラジオというメディアでは、伊集院さんに限らず、「これはリスナーに言わねばならない」という思いで語っているパーソナリティは多いという印象を抱いています。(テレビは見ないのですが、もしかしたら同じかもだけど)
そういう意味で、荻上チキさんが山尾志桜里さんの件に触れたのは、私の中のラジオパーソナリティ像そのものであり、何だか嬉しくなってしまったわけです。内容は置いておいて。
たぶん、インターネットでも同じことは言えて、私みたいな、発言小町に当たり前のように生息しているような人間に対しても、「トピシュさんはあの件に触れてくれないのかな?」と期待する人がいるのを、時々見かけます。インターネットはラジオ以上に距離感が近く感じられ、即時性もあるので、「あ、読者が期待してるかもな」と思うことには、染み付いたラジオ魂もあってか、極力言及するようにしています。
今回の荻上チキさんのラジオにしても、私は昨年7月の荻上チキさんへの報道について言及していますし、
お願いだから既婚者は離婚してから好きな人と付き合って! - 斗比主閲子の姑日記
"不倫"というテーマはこのブログの基本的な要素でもあるので、
まだ、夏休み明けの本調子ではないものの、今回記事を書いてみた次第です。基本的に、実名のスキャンダルは楽しめないので、スキャンダルそのものには極力言及しない方針なのは、ご了承ください。
なお、今回、自分のラジオ遍歴を思い返してみて、なぜ、ゲスな話題に自分が興味を持ち始めたのか、きっかけの一つに思い当たることができました。誠のサイキック青年団です。あのラジオ番組は自分のゲスな好奇心に少なからず影響を与えてます。純喫茶となると入りたくなるのも、たぶんそれ。五月祭で、竹内義和さんと北野誠さんを見た時は感動しました。(しかし、今の今まで忘れていた。)
林原めぐみさんのHeartful Stationもそうですけど、長寿ラジオ番組というのは、何か惹きつけるものがあるんでしょうね。私が姑と仲良くなれたのは、二人ともラジオ好きだったというのもあるので、ラジオに足を向けて寝ることができません。大抵、ラジオは頭の近くに置くものですけど。
そういえば、Session-22の夏休み最後の日特集はとても良かったので、せっかくなので紹介しておきます。
【音声配信】特集「8月31日、夏休み最後の夜、どんな気持ちで過ごしていましたか?」小泉悠×岡村詩野×武田砂鉄×浅羽祐樹×荻上チキ(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」22時~)
何というか、よくこれだけ集めたというか、ご本人たちが承諾したというか、皆さん、中高生時代に陰鬱としたものを抱えてらっしゃっていて、大変共感を覚えました。私も、幼少期に登校を拒否したことはありますから。生存者バイアスではなく、学ぶ道はたくさんあることは、大人になった今、周りをみていてよく分かっていることなので、これからも子どもの気持ちに寄り添っていきたいなと、この特集を聴いて改めて思った次第です。
夏休み明けの子どもの自殺が多いというけど休み明けがシンドいのは大人も一緒。休み明けは負荷を減らそう - 斗比主閲子の姑日記
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※荻上チキさんのスタンスは一貫してる。