自民党の豊田真由子衆議院議員が秘書への暴行を週刊誌にリークされ、自民党に離党届を出したそうです。
このことについて自民党の河村建夫元官房長官は、
豊田氏報道に「あんな男の代議士いっぱい」自民・河村氏:朝日新聞デジタル
離党届を提出したことについて「あれはたまたま彼女が女性だから、あんな男の代議士なんかいっぱいいる。あんなもんじゃすまない」と述べた。
ということを首相官邸で記者に対して話したそうです。口を滑らしたということかもしれませんが、元官房長官が語っていることなのだから、ある程度は真実なのでしょう。
今回の豊田真由子さんがしたとされることは以下のようなものです。
記事は、豊田議員はことし5月下旬、政策秘書を務めていた年上の55歳の男性が運転する車の中で、事務所でのミスを理由に後部座席から繰り返し殴るなどの暴行を加え、顔や背中などにけがをさせたとしています。
さらに、男性に対して「死ねば?生きている価値ないだろ」などと人格を否定するような暴言を浴びせたほか、男性の娘を通り魔事件の犠牲者に例えるような発言をしたとしています。
明らかな暴行のようですし、暴言もこれはパワーハラスメントでしょう。子どもが殺されることを示唆しているとしたら、脅迫ですね。(なお、NHKは"年上の"と書いていますが、年下でも問題は問題ですから、記載する必要はない修辞です。)
こういったことが河村元官房長官が言うように男性の代議士の中にはいっぱいいるのだとしたら、そういうひとは全員議員離職したほうがいいと私は思います。また、豊田真由子衆議院議員と同様にすぐに怒るようだとしたら、
【豊田氏「暴行」報道】事務所が大筋で報道認める 「本人が人間できていないから…」 議員辞職の可能性も(1/4ページ) - 産経ニュース
そういう人たちには専門家に相談することを周りは勧めたほうがいい。人間ができていないとかそういうことで諦めるのではなく、どうにかできることはあるから。
厚生労働省が作っているみんなのメンタルヘルス総合サイトでは、怒りっぽいときは何かメンタルに不調があることがあり、対処としては、まず怒りっぽいことを気付くこと、他者に相談することを推奨しています。また、怒りっぽい人の身近にいる人は絶対に我慢しないようにと紹介しています。
いらいらする・怒りっぽい|こんな症状ありませんか?|みんなのメンタルヘルス総合サイト
また、アンガーマネジメントも習得した方がいいでしょう。次の図は、内閣府のページで早稲田大学の本田恵子教授が紹介しているものです。
※画像は『感情のコントロールが苦手な子どもたちへのアンガーマネージメント』(早稲田大学 本田恵子)より
これは子ども向けですが、大人向けでも言えることが含まれています。他人の言動に対し、「自分が攻撃された!」と主観的に判断するのではなく、「相手にも事情がある」と客観的に判断するだけで、随分楽になります。
暴行・暴言とまではいかずとも、政治家の人たちが怒りっぽいということであれば、議員研修の一環にアンガーマネジメントを組み込んでほしいところです。元々ストレスが多い仕事だというのは分かりますが、怒りっぽい状態で国会運営や外交をしているとしたら、怖い。