斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

『豊田真由子さんと私の関わり』を読んだ個人の感想

先日の記事で触れた豊田真由子さんの、中高大の同級生が書いたというFacebookの記事が話題になっていました。

豊田真由子さんと私の関わり

一瞬心惹かれたものの、プライベートで予定が詰まっていたので、読まずにいたら、 

豊田真由子さんと私の関わり

スクロールがぜんぜん減らない、胸やけがする、書いた人が頭良すぎて意図がわからない。id:toiannnaさん、id:papurikoさん,id:topisyuさんあたりに、これどういう意図で書かれたものか(なるべくライトに)解説してもらいたい

2017/06/23 12:26 
豊田真由子さんと私の関わり

被害者への同情や配慮絶無に対する嫌悪感は覚えたものの、親友への思い遣りに溢れた見事な擁護論だと私には感じられたため、ブクマ全体の反感が想定外だった。id:nyaaatさんとid:topisyuさんの感想を聞いてみたい。

2017/06/23 22:11

というお願いがあったので、読んでみました。

以下、個人の感想を書きます。お好きな人だけどうぞ。

 

最初に、

これどういう意図で書かれたものか(なるべくライトに)解説してもらいたい。

について。

これは、ご本人が最初に書いている通り、

この騒ぎ自体は「人の噂も75日」のことわざの通り、やがて収束していくでしょう。しかし、彼女自身も私の大切な友達であるとともに、お子さんもいらっしゃる。私も子供をもつ母親として、心を痛めております。

同じ境遇の者として心を痛めたので、フォローをするために書いたというものだと思います。

途中途中で「みんなは極悪人だと思うかもだけど、本人だって一人の人間として葛藤とかプレッシャーがあったんだよ」みたいな感じでエピソードを交えて書いてますよね。裁判で情状酌量の余地があるのを見せたり、少年漫画で悪いキャラにもトラウマがあるのを見せたりするのと同じような感じで、本人への印象を良い方向に変える効果があります。

実際、

親友への思い遣りに溢れた見事な擁護論だと私には感じられた

と思っている人は結構いるみたいだし、ある程度フォローが成功している部分はあります。

 

でも、それが、

胸やけがする、書いた人が頭良すぎて意図がわからない

反感が想定外だった

となっちゃうのは、書かなきゃいけないこと(豊田さんへのフォロー)だけじゃなくて、このお友達が書きたいことを書きすぎちゃったところがあって。

本人が良く覚えていることは本人にとって大切だったところなので、たぶん、この人は恋愛や性が人生の中での優先順位が高かったんだろうなと思います。ただ、その切り口で豊田真由子さんを語ろうとしすぎていて、フォローしているはずが、「何か赤裸々すぎて気持ち悪い」「何が言いたいか分からない」になっちゃった。

 

私は子どもを持つ前に「漫画で事前に子育ての予習をしよう!」と内田春菊さんの『私たちは繁殖している』を読んでいたのですが、この人の文章を読んでいて、近いものを感じました。性的に赤裸々。

私たちは繁殖している (1) (ぶんか社コミックス)

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  • 作者: 内田春菊
  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2012/10/01
  • メディア: Kindle版
 

※この表紙、本当に格好いい。

 

もちろん、ご本人が性にオープンであることは誰かが何かとやかく言うもんじゃないし、いい大人なんだし何を書こうが本人の自由です。

『エリート女性×性の悩み』というのはテーマとして凄く重要なのも確か。日本では女性が優秀なことに適切な評価がされず、また性的にも抑圧されることがありがちだから、本当に大切。

あとは虐待の負の連鎖の概念も大切。苦しんだことでその苦しみを他人に味あわせてしまうことはある。

また、自己肯定感の議論も大切。 日本人の子どもは総じて自己肯定感が低い。

 

ただ、そういうことに触れつつも、この記事のメインコンテンツは、豊田真由子さんの葛藤というより、自分語りになっちゃってて。しかも、書き方がちょっと鼻持ちならないところがある。 

例えば、私たち二人は可愛くてとか、修学旅行で京都に行ってナンパした男の人に殺されてたかもしれないとか、東大受かった直後にジュリアナ行った私達ヤバイわーみたいなところ。こういうところから、地獄のミサワ風なものを感じる人はいるとは思います。 徹夜自慢。

いいよね!米澤先生 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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  • 作者: 地獄のミサワ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/04/03
  • メディア: Kindle版
 

久保帯人さんとのコラボをきっかけに読みました。酷かった。

 

だから、私は、

書いた人が頭良すぎ

とは思いませんでした。話が整理されていない。フォローするなら、親御さんのDV?の話や豊田真由子さんがどう優れていたかをもっと織り込むところでしょう。その場合は、衝撃が少ないから、こんなに話題にならなかったかもしれませんが。

 

以上、私の感想です。

 

最後に、他人の自分語りに乗じて私も自分語りをしますと、同じ1969年生まれの吉田栄作さんと東幹久さんのどちらが好きかと問われれば、私は的場浩司さんが好きでした。