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斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

貴志祐介『ダークゾーン』と米澤穂信『満願』(の中の柘榴)を読みながら結婚を考える

色んなことが一段落ついて、気持ちの余裕ができたら猛烈に小説を読みたくなりました。

 

別に失敗してもいいのだけれど、せっかくだし面白い小説がいいと、(これまでほとんどの作品を読んできた)貴志祐介さんの『ダークゾーン』と(数年前にこのミステリーがすごい!で1位に選ばれていた)米澤穂信さんの『満願』を読んでみることに。

ダークゾーン(上) (祥伝社文庫) 満願

米澤穂信さんはこれも数年前に京都アニメーションによってアニメ化された『氷菓』で知っていたものの、『満願』を読んで驚きました。高校生が主役の『氷菓』と違って、比較的高齢な男女が小説の中で描かれていたからです。重たいテーマが多いけれど、どこか軽いところがある。米澤穂信さんのwikipediaを読むと、北村薫さんの『空飛ぶ馬』を読んでミステリーを志向するようになったとあり、ちょっとそんな感じはする。

空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

私は小説はたしなむ程度ではありますが、ライトノベル出身で、大人向けの小説を書いている人だと小野不由美さんが思い浮かびます。『残穢』はとても面白かった。

残穢 (新潮文庫)

ここ最近は小説家で食べていくのは大変になっているし、作品が売れないと次の作品に繋がらないということからすれば、(私から見れば)まだ本が買われているライトノベルからキャリアをスタートするというのも、作戦としてアリなのかなと考えたりしました。

 

それはそれとして、以前、ONE PIECEで喫煙シーンが目に入ると書いたり、漫画を読んでいると大人がちゃんと大人をやっているかが気になると書いたりしているように、

小説を読んでいても、自分も経験したことに照らし合わせて、ディテールが気になることはあります。

『ダークゾーン』では若い男女の進路と結婚と妊娠が、『満願』では短編集の作品の一つである『柘榴』の中でのどうしようもない男と結婚した女性の家庭裁判所を舞台にした親権争いが、読みながら気になりました。

途中で、小説のことはどうでもよくなり、頭の中で自分の体験と照らし合わせたり、「発言小町だったらどんなトピになるだろうな」と考えたりしました。今回は小町シミュレーションはしませんけど、やれと言われたら両作品とも簡単にできるぐらい、それはそれは良い小町要素を含んでいます。

例:『ダークゾーン』を読んだ苛烈なコマッチャ

え、まだ大学生なのにコンドームもつけないでセックスするんですか。しかもあなたもそれを受け入れているなんて。将来も不安定なんですよね? そんな無責任な彼とはすぐ別れたほうがいいですよ!

『ダークゾーン』は半分ゲームの話で、小町要素としても炎上要素を多分に含んだダメなトピ主が登場するというものなので、小町好きなら『満願』のほうをオススメしますけどね。

 

更に話は変わって、『ダークゾーン』は舞台が軍艦島なんですが、物語に結婚が絡んできたときに、「あ、これ、自分がこれまでに見たものと何か繋がるかも」と脳内をサーチしてみたら、雨宮まみさんが昨年軍艦島に行っていたことを思い出しました。

雨宮さんの軍艦島上陸はこんな記事になっています。

絵を描いて生きていく方法? 寺田克也四龍プロジェクト 1/2

小説を読みながら、雨宮まみさんが軍艦島を楽しそうにレポートをしていたことも思い出し、自分の中で軍艦島がグッと身近な感じになりました。長崎まで行く機会は少ないし、渡航するタイミングもなかなか難しいところはあるものの、軍艦島にいつか行ってもいいなと思いました。

 

10年ごとぐらいに『エヴァンゲリオン』を見直してみると思わぬ発見があって楽しめます。世代が最初は碇シンジだったのが、葛城ミサトになり、碇ゲンドウになる。たぶん、もうしばらくすると冬月コウゾウに親近感を覚えるんだと思います。

同じように、年を取ってからエンタメ作品を作品自体ではなく、自分の人生と照らし合わせて楽しむようになりました。まあ、これが楽しい。今なら森鴎外の『舞姫』も許せるかもしれない。いや、たぶん許せないな!

 

米澤穂信さんは他の作品もどれも話題になっているようなので、『満願』と同じくこのミステリーがすごい!で1位になっていた『王とサーカス』を今度は読んでみるつもりです。