人財という言葉が使われ始めてもう何年も経ちました。人・物・金のうち、人が一番重要な資産であり、どのように人を育てるかというのは、特に採用活動が売り手市場である現在、多くの企業において喫緊の課題となっていることでしょう。
この記事では、日々、部下育てに奔走されている方向けに、部下を育てるための叱り方を紹介します。
部下が何かしでかした時にすぐ、理由を添えて叱る
部下が何かしでかしてからしばらく経って叱るようだと、叱る効果は薄いです。何かをしでかしたら、すぐに、そしてどうしてそれが叱られるべき、やってはいけないことなのかを説明します。
理由を説明しないで、「なんで怒られるか分かっているでしょ?」と言うのはドラマやマンガなら使ってもいいセリフですが、現実では言われた方が叱られている理由を察し良く気付くことはほとんどありません。また、分かっていて同じ失敗を繰り返しているのであれば、単純に叱って済むものではありません。
叱る原因となった行為のみを指摘し、人格は否定しない
部下が問題を起こした時、「だからお前はダメなんだ。グズ」などと言うと、部下は自分をダメであり、グズだと思い始めます。これをラべリング効果といいます。
部下を自分のいいなりの、壊れやすいロボットにしたければこの方法は有効ですが、暇を持て余しているわけでもなく、部下に成長して欲しいというこことであればこの方法は最悪です。
過去の失敗には触れない、一度叱ったらすぐに切り上げる
だらだらと叱り続けていると、叱ることの効果が薄れていきます。あなたがせっかくいいことを言っていても、「またいつもの長い説教が始まったな」と思われてしまったら、叱る効果はほとんどありません。
また、「前も同じこと繰り返したよね?」「この前のあれもそうだったけど」と言うのも、同じく部下の聞く気を失わせます。叱るのであればできるだけ短時間で済ますこと。
これらを守って効果的に叱ることができるといいですね。
以上、本題です。以下、余談です。
余談
などとここまで書きましたけど、自分自身は部下を叱ることはまずありません。お互いいい大人であり叱るということをする必要はなく事実の指摘だけでよく、加えて、ミスはマニュアルが機能していないか業務上のフローに瑕疵があって発生するものの方が多いと考えているからです。
ここで書いたことは、以下の子育て本に載っていたものをニュアンスだけ拾って自分の言葉で書き直したものです。
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年端のいかない子どもについては、基本的な生活習慣、マナー、リスク回避策を身に付けてもらうために、ある種のしつけとして叱るという行為は必要になってきます。ただ、どの程度やるかは親の教育方針と子どもの個性にもよりますから、人それぞれだと思いますけどね。
親でも上司でもそうですけど、誰かを育てることについて、その方法論を誰からも学ばずにやっていれば苦労します。適宜専門家にアドバイスを受けたり、座学をするというのは、本人にとっても育てられる方にとっても望ましいのではないかと思う次第です。
最後に、叱るばっかりではバランスが悪いですから、上手く褒めたいですね。褒める方法も色々コツがあると言われています。