Twitterを見ていたらたまたまこんな相談を見かけ、
カレー沢薫先生の回答から目に見えるネタ要素を減らして表現をマイルドにするとトピシュさん @topisyu の回答に近くなるんじゃないかと思った今日この頃
— ラグ_無煮男 (@Lagty_in_2D) December 24, 2015
ということだったので、人の所に来たお悩みですけど勝手に回答してみました。悩みを見つけるとすぐにそれらしい回答が思い浮かんでしまうというのはちょっとした病気みたいですね。
Q.「ハゲを気にしている男性と恋仲になったときにどんな態度を取るのがベストでしょうか?」 → A.「何もしないでいいです」
関係性と相手の状況もあるでしょうけど、まだ付き合って間もないなら自分は特に何もしないことをお勧めしますね。
大体、人間誰でも多かれ少なかれ何か悩みやコンプレックスを抱えて生きています。身長が低いことだったり、仕事で評価されなかったり、角栓が詰まりやすかったり、家族と折り合いがつかなかったり、頭毛が薄いというのはそういう様々な悩みの一つです。自分のことを考えてみたら、何か一つぐらい悩みがあるはずです。そしてその悩みは、他人から見てどんな些末でも、本人が気にしていればそれは瑣末ではありません。
それで、そういう悩みというのは本人が自分の人生の中で色々あってそれなりに深く付き合ってきたものですよね。ちょっと付き合ったばかりの人に、これまでそれなりに長く付き合ってきた問題について口出しされても、どうしてそんなことを言われるのか違和感を覚えるものです。例えば、そのハゲている彼氏から「君は親御さんと仲が悪いようだけれど、僕に何かできることはないか?」「そんな君でも好きだよ」と言われたらどう感じるか。何とも言えないものがありますよね。
相手のコンプレックスや悩みには、相手からその悩みを打ち明けられて初めて対応すればいい。対応するにしても基本は寄り添うだけでOKです。「今まで辛かったんだね」と言って頷くでもいいし、背中を撫で抱きしめてもいい。
フィクションだとこういう悩みをとっかかりにして、他人の悩みを解決してそれで仲良くなるという展開がありますが、現実には人の悩みをポンポン解決できるなんてことはないんですよね。解決するのが困難ということもありますけど、そもそも悩みがあっても本人がはっきり認識できていないこともあるし、人に話すというのもハードルがあるし、解決まで希望しているというケースも希です。仕事でもなしに人の悩みを解決して人気者になっている人なんて現実には早々お目にかかりません。
※最近はフィクションでもそれなりに必然性がありますが。
ですから、悩みにつけこんでその人と深い関係になろうなんて発想をする必要はなく、普通に何事も無く付き合っていて、悩みを打ち明けられたら関係性が一つ進んだと考えるぐらいでいいと思います。人に悩みを打ち明けるのは簡単な決断じゃないんですよね。相手を信頼していないとできない。長く連れ添ってきた悩みだからこそ、それを相手に打ち明けるのは勇気がいることなんですよ。否定されると怖いから。
そういうこともあり、まずは相手を受け入れるような言動をすればいいと上の方に書きました。悩みそのものを解決する必要は必ずしもなく、誰かが寄り添ってくれるだけで随分楽になる部分はあるからです。
以上が回答になります。
なお、あまりに本人が悩みで苦しんでいることをアピールしていて、こちらが受け入れても引きずっていて、多少厄介だと感じているならば、相手が持っている他の魅力との兼ね合いですけれど、多少は距離を取ったほうがいいと思います。逆に、悩みをすぐに打ち明けてきて「あなたにしか言わない」という人はかなり危険です。そういう関係の作り方に溺れている人。捕まると引きずり込まれます。
※大学生は特に色々ある。
彼氏彼女程度ができることはたかが知れていて、そういうものは本人が自ら突破する部分が多くありますから。そして自分自身がが突破したという事実が本人に自信を与えることにもなります。
何でもかんでも他人が解決したらいいもんじゃないんですよね。
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と、こんな回答を30も集めたのが先日発売した『ぼーっと(略)』になります。興味を持たれた方はどうぞ買って読んでみてください。今なら限定特価で99円で買えます。
【12/31まで特価99円】本日12/23より、電子書籍『ぼーっとしている人が「自分の人生と向き合う」ためのQ&A30』(https://t.co/FRWmN38p86)の発売開始です!クリスマスプレゼントにどうぞ。【ツッコミ特典あり】
— 斗比主閲子@12/23~電子書籍発売中! (@topisyu) December 22, 2015
本の中ではぼーっとしている人向けに多少説教臭いことを書いている部分がありますが、たとえばメールでお悩み相談を頂いた場合は、送られてきた方のご意向に合うように応えるようにしています。聞いて欲しいだけということであれば傾聴メインで対応しますし、背中を押して欲しければグイグイ押します。
何かお悩みがある人はどうぞ気軽に、etsuko.topisyu@gmail.comまでメールください。