斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

朝日新聞出版が辛酸なめ子さん、倉田真由美さんを"国民の代表"として皇室の結婚を批判させる"虚しさ"

前回書いた記事の続きみたいなものです。

皇室結婚絡みでの4年間のマスコミ報道・SNSを見る限り、皇室に婚姻の自由は不要と考える日本人は多いのだろう - 斗比主閲子の姑日記

これ以上書くつもりはなかったけれど、相変わらずマスコミ報道が酷かったので、ちょっとだけ書きます。

Twitterでもちょっと書いた朝日新聞出版による今回の結婚報道についてです。

相変わらず、朝日新聞出版は被害者が被害を訴えて以降も、表面的な両論併記の体裁を見せつつ、大量の記事を量産しています。

「小室圭さん」に関する記事一覧 | AERA dot. (アエラドット)

両論併記していればトンデモでも載せていいというのはマスコミがいつもやりがちなふざけた方法で止めたほうがいいと思いますが、それは今回は置いておきます。

私が特に気になったのは以下の二つの記事。辛酸なめ子さんと倉田真由美さんが書いたもの。

眞子さんと小室圭さんの「謂れのない物語」に国民は胸に手を当て…「虚しさを感じた」 辛酸なめ子(1/3)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット)

小室さん眞子さん結婚会見「30歳のお2人は幼過ぎた! 小室圭さんいいとこナシ」倉田真由美(1/2)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット)

どちらもご丁寧に結婚後の姓の変わった女性の名前でタグ付けするなどちょっとした執念を感じさせるのですが、中身も相当に頭が痛くなる内容です。

f:id:topisyu:20211027082405p:plain

※姓が変わった後の女性の名前でタグ付けされているのは現時点でこの二つの記事だけ。サムネイル画像は黒塗りしました。わざわざ顔を載せるのは好きじゃないので。

詳しく触れるのも憂鬱なので一部分だけ引用します。まずは辛酸舐め子さんの記事。

「感謝を表す言葉も多かった一方で、『謂れのない物語』といった強い表現も目立ちました。厳しい印象を受けたので、もう少し場の空気をやわらげるような言葉があっても良かったと思います。会見での強い言葉からは、信用できる人とできない人を分けている印象を受けました。私を含む国民一人ひとりが果たしてそのどちらだったのか、胸に手を当てて考えてみないといけないなと感じました」

(中略)

「『心の傷』という言葉からは、『これ以上、何も言わないで』という感じを受けました。眞子さんにとって、今まで目にしてきた意見はすべて誹謗中傷だったのかな……。我々国民は、『謂れのない物語』の中にいたんじゃないかという虚しさは感じましたね」

※太字は筆者

次に、倉田真由美さんの記事。

「眞子さまは、しんどかった話をたくさん盛り込んでいましたが、しんどかった話をされると、逆に私たち国民が責められているみたい。婚約会見から今まで、眞子さんがしんどかっただろうなというのは、傍から見ていて十分わかっていますよ。これをもって、眞子さんの会見は最後になるんだから、マイナスな言葉はあまり使わない方が良かったのでは? 恨み言を言いたい気持ちも分かりますよ。でも、婚姻届けを出し終えた結婚報告会見でしょ?」

(中略)

「恨み、辛みの言葉が印象に残って、国民にはなんだかドス黒いものが溜まってしまった感じですね」

※太字は筆者

どちらも加害者が被害者のつもりで書いているのは個人の問題ですから私が何かできることはないのですが、気になったのはお二方ともに自らを国民と称して、国民の代表のつもりでコメントをしているところです。

皆さんご存じの通り朝日新聞出版は朝日新聞の100%子会社です。私は比較的リベラルな人間なので、朝日新聞の報道は基本的に好意的に見ています。

朝日新聞出版は子会社だから、親会社と同じ方針で運営されるべきとは思いませんが、AERAの報道姿勢は基本的には朝日新聞準拠かなと思ってみています。同じキャンペーンを貼ることがあるのと、鼻持ちならないエリート臭は共通している。

子宮頸がんワクチンの報道でやらかしたのに、新型コロナワクチンで「医師1726人の本音「いますぐ接種」3割」って朝日新聞出版に反省はないの? - 斗比主閲子の姑日記

それで、その朝日新聞グループの朝日新聞出版がわざわざ辛酸舐め子さんと倉田真由美さんに「国民の代表」としての記事を書かせたわけです。

これに"虚しさ"を感じました。正直言って不快です。

私はこの件にまったく興味がなかったし、自由に結婚してもらえばいいと思っていました。

なのに、「私を含む国民一人ひとりが果たしてそのどちらだったのか、胸に手を当てて考えてみないといけない」「逆に私たち国民が責められているみたい」「国民にはなんだかドス黒いものが溜まってしまった」などと、勝手にこの件の当事者にさせられて、胸に手を当てて考えてみないといけないとか、責められているとか、ドス黒いものが溜まったと言われないといけないんでしょうか。

これらは、辛酸なめ子さん、倉田真由美さん筆者個人の感想です。ご自身の心の問題ですから、ご自由にご自分の心に向き合ってほしい。日本に住む人全員が同じようなことを考えているなんて代弁しないでほしい。

まあ、上の記事のコメント欄を見ると、この筆者たちに同調する意見が多いようですから、朝日新聞出版の媒体自体が結局のところnot for meってことなんですけどね。

今日はこんなところです。