英語版人生案内であるTroubleshooterで、いい話があったので紹介します。
Troubleの紹介
70代男性が鬱になった30代の息子との関係で相談しています。
TROUBLESHOOTER / I have no idea why my son’s depression is my fault - The Japan News
Dear Troubleshooter:
I’m a man in my 70s, and my son in his 30s has been diagnosed with depression. I was shocked to be told that his depression was caused by my verbal violence.
(中略)
The other day, my son said to me: “It’s very hard for me to go to work. I want to take leave from work.” So I said to him: “You’re telling me you have depression? That’s just because you’re a slacker.” Then he said to me: “Don’t persecute me any more. Don’t do it to Mom any more, either.”
I was just trying to give him advice, but I was told it’s verbal violence. It doesn’t make any sense to me.
I don’t think I was wrong in the way I approached my family. So I want to get a specialist’s advice.
この何から何までズレている感じがいいですね。省略したところには、いい大学、いい会社に入るために、時には暴力も振るったという話や、子供や妻は夫に絶対に服従するべきという話が書いてあります。こういう価値観は減ったといっても今でも残っている部分がありますよね。
コメント
鬱になった息子にアドバイスをしたつもりだということですが、それが、
“You’re telling me you have depression? That’s just because you’re a slacker.”
というのが凄いですね。「鬱になったんだって?それはお前が怠惰だからだ」というのは、鬱は怠け者がなるという価値観がある。
こんなことを言っておきながら、息子に反論されると、
It doesn’t make any sense to me.
意味が分からないと思っている。
自分の暴言は許されても他人の暴言は許さない。自分の価値観に合わないものは受け入れない。自分が正しい。そういうスタンス。
ここまでガチガチに凝り固まった人をどうやってほぐすかと言えば、そんな奇跡は中々起きないので、周りにいる人は逃げるぐらいしか選択肢はありません。まだ、Troubleshooterで相談してくるだけ変化の兆しはあるかも。
締め
さすがにここまでは行かずとも、親に対してネガティブなイメージを抱いている人は結構いらっしゃると思います。自分が親の立場にになって、家庭内教育というのはつくづくバランスが難しい。
子供は小さい頃は無知だし、自分は子供が大きくなる頃には社会的にポジションを構築している頃だから、ついつい子供に対して管理監督者の立場であーだこーだ言いたくなる。ただ、それが過ぎれば過干渉であり、子供自身の選択の芽を潰すことになる。親だって子育ては初めてなんですよね。みんなそれなりに模索している。
できる範囲でお互いにほどよく親しく、ほどよく緊張感がある関係性を築いていけるといいんですけどね。
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