子育ては、子どもが自立するためにするものです。
子どもが自立するためには、親は多くのことを子どもに教えることになります。子どもが物を覚えてくれるためのインセンティブとしては、『叱る』と『褒める』とに大別されます。
この二つのうち、私はあまり叱らないようにしています。理由は、叱るのが非効率だからです。疲れるからです。面倒だからです。時間がかかるからです。
子どもの好ましくない行動は注意を向けず、自立に向けた好ましい行動に注意を向け、認めて、褒めるようにしています。
私にとっての子育ては、ゲームのようなエンタメです。ゴールは子どもが自立すること(自立できるレベルに達すること)で、その自立までのプロセスを楽しむRPGゲームのようなものです。
一般的にRPGゲームでのレベルアップは、最初の拠点の近くに登場する雑魚モンスターで時間をかけるのが好きな人もいれば、アイテム課金をして早くレベルアップさせたい人など、色んな人がいます。私はレベルアップのプロセスは大好きだけど単位時間あたりの経験値が多い敵を倒すやり方が好きです(そのプロセスを比較して確立するのが好き)。
子育てというゲームでも、自分でプレイするのは好きであるものの効率を重視します。子どもを怒ったり叱ったりして育てるのは自立のために時間がかかりすぎるので(下手をすると永遠に自立しなくなることもあるので)、あまりやりません。
と、これで終わってしまうと単なる私のゲームポリシーの説明で終わってしまうので、関連書籍として白尾直子さんの『児童精神科医ママの子どもの心を育てるコツBOOK』の内容を紹介します。(この前の記事(「嫁は気に入らないが、孫は可愛いので嫁がいなくなってしまえばいい」)で紹介した『各分野の専門家が伝える子どもを守るために知っておきたいこと』で参考文献に上がっていたので読みました。)
児童精神科医ママの子どもの心を育てるコツBOOK -子どもも親も笑顔が増える! -
- 作者: 白尾直子,モリナオミ
- 出版社/メーカー: メタモル出版
- 発売日: 2014/07/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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第2章がしつけをテーマにしています。ざっくりと内容を紹介するとこんなところです。
- しつけとは、子どもに生活習慣や社会のルール、マナーを教えること。1歳以下の赤ちゃんにはルールが理解できないのでしつけは不要
- しつけを始める前に基本的信頼感と自己肯定感という土台を育てることが大切
- 子どもへの罰の効果は一時的であり、効果を考えると少しずつ厳しい罰をする必要がある。一方で、褒めると記憶しやすく定着もしやすい
- 社会の厳しさに直面したときこそ、親に認められた自己肯定感が役立つ。親が子どもに忍耐を強いる存在になると、子どもは困難に立ち向かう基盤を失い、ストレス耐性も低くなる
- 危険な行動をした場合に叱ることがあても、その行動を子どもがやめられたら、褒めて締めくくるのが大切。長々と説教をしたり、叩いたりするより、よい習慣が身につきやすい
- 効果的にしつけたければ、してほしくない行動を無視し、してほしい行動を指示する。子どもが指示に従わなければ、何が起きるか予告や警告をし、責任を取らせる
- 親による言葉での攻撃は、子どもが青年期・成人期になっても脳への悪影響として残る。強く叱ることは親子の基本的信頼関係を壊し、子どもの自己肯定感を下げる恐れもある
- 体罰はダメ。エスカレートする傾向があり、子どもの生きる力を奪い、子どもが暴力をふるってもいいと学ぶため
以上です。全部が全部というわけではありせんが、基本的にエビデンスがセットとなっています。
私のように自分の力で効率的に子育てというゲームをプレイしたい人にはオススメの本です。