斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

子どもの「その罰は悪いこととどう関係あるの?」に感心した

正確な文脈は忘れちゃったんですけど、確か、私が用意した夕ご飯を食べずに、子どもが本を読み耽っていたので、私が子どもに「そんなことなら一緒にゲームをする時間を減らすよ」みたいなことを思いつきで言ったんですね。

私は大抵のゲームが得意で、子どもがクリアーできないところをサポート要員的に手伝っているところがあるので、それを減らす宣言をしたわけです。

そうしたら、子どもは食卓に座りはしたけれど、一言目に「ゲームとご飯を食べないことにどういう関係があるの? 関係ないよね!」と言ってきました。楽しそうに言っていたので、理屈に合うか合わないかを言いたいだけのことであり、子ども本人として「関係がないから、仮にご飯を食べなくても、ゲームをサポートされないという罰を受けるつもりはない」ということではないというのは分かりました。

意図はどうであれ、確かに、食事とゲームとの関係性は乏しい。食事に関する罰であるならば、「○時までにご飯を食べないとデザートを供しない」「次は自分で用意するように」ぐらいが考えられます。(デザートの場合は、「○時までに食べ終えればデザートあるからね」とご褒美として言うこともできる)

そして、悪いこと(良いこと)と罰(ご褒美)が直接的に繋がっていなかったり、距離がありすぎたりするのは、インセンティブ設計として効果が乏しいのはそこそこエビデンスがあります。

そんなわけで、子どもが親に言われるがままではなく、因果というか、理路というか、話の筋が合っていないことを認識して、それを指摘しているのは良いことだなと思ったので、「確かに、あなたの言うとおりだね」と肯定しておきました。

こうやって子育てをしていると、もう9年前に読んだ『子育ての経済学』を思い出します。

子育ての経済学

子育ての経済学

 

※もう絶版になっている。中古か図書館か。Kindle化してくれたらいいのに

経済学的なインセンティブ設計を設けても、子どもは親が思ったとおりには動いてくれないというのを面白おかしく紹介した本です。当時、『ヤバい経済学』をきっかけにして、行動経済学的な話題がブームになっていました。

私も日々子育てをしていて、インセンティブ設計を間違えるのはやらかしがちなので、また読み直してみたいと思います。以前より楽しめる気がする。