今日は一人小町です。夫が激務であるのに不満があり、将来の子育てが不安というもの。あるあるですね。
Q. 公立教師の夫が運動部の顧問で休みが取れず、今後子どもが生まれた後に彼が子育てしてくれるのか不安です
斗比主閲子様
突然失礼します。定期的にブログを拝見しています。
今回モヤモヤをご相談したいのは、教職員をしている夫の労働環境についてです。ご回答いただきたいのは、
・斗比主さんならどのような考え方をするか
・斗比主さんならどのような行動をするか
・その他、私へのアドバイスが何かあれば
以上です。
夫婦ともに30代前半、私は会社員で、夫は公立の教職員をしております。結婚して1年ほど、コロナで結婚式を延期したのでそれが済んだら、来年くらいから妊活をしようかと2人ともぼんやり考えています。主なモヤモヤ・不満は彼が部活動顧問をしていること、その労働環境についてです。
彼は学校で運動部の顧問をしております。教職員の常識では、ハードな運動部は若手が任されがちです。普段の教師としての実務に加えて部活があるので、労働時間がかなり長くなります。
具体的には、完全な休みは月に一度あるかないかです。土日は基本的に練習。午前中の練習だったら8時ごろ家を出て14時ごろ帰ってきます。午後だと13時〜18時くらいでしょうか。練習試合も多く、その場合は一日留守です。
夫が部活の顧問なのだから練習や練習試合の決定権があるかと思うかもしれませんが、
一緒に顧問をしているベテラン顧問ーー部活一筋ウン十年の教員が主な決定権を握っているようで、部活を強くしてきた実績のあるベテランは学校内でも権力があります。このコロナ禍でも毎週のように練習試合をしており、県をまたいだりしています。それってどうなの?と神経を疑っています。
夫は転勤したばかりなこともあり、部活に対する決定権はそこまでありません。また、生徒の保護者たちも積極的に練習試合などに集まる風潮らしく、つまり夫が部活を減らそうとか休みを増やそうとしたとしても、外圧でなかなか自由にそれが出来ない環境にあります。
今も不便を感じてはいます。(コロナ前に)旅行に自由に行けなかったり、事前にかなり調整をしないと土日の予定が入れづらかったりします。
ですがそれよりもさらにモヤモヤするのが、これから先に妊活をして、子供ができたときのことです。上記のスケジュールで、子育てにコミットできるのか?というのが不安で、不満です。
子供と土日にでかけたり、旅行にいったりできなかったりするのでは?と思うと、子供が可哀想とは言いません、「私が不満」です。
私は仕事が好きですし、育休後に復帰するつもりもあります。子育てに関しては半々をできるだけ目指したいです。土日にそんな働いていて、それが出来るのか?とモヤモヤします。
彼にはこのモヤモヤを話していますし、彼も部活が多すぎることは不満に思っています。彼が「休みがほしいなあ」と言うと、私も悲しくなりますし、じゃあどうにかするように動けば!?ともやっとします。
それが難しいのも分かっています。学校や都道府県を動かして部活動の負担を減らす活動に参加したりするのはよっぽど主体性がないと難しいと思います。
子供ができるころには定年でベテラン顧問がいなくなっていることもあり、「そのときになったら自分が決定権があるから融通がきく」からどうにかする、「子供を部活に連れてきている先生もいる」などといったことを言っています。
彼の言う通りどうにかしてくれる部分もあるだろうし、どうにもならないこともあるだろうなと思っています。
結局「自分が変えられるのは自分だけ」とよく言います。変えるなら自分の考え方なのか?と思ったりもしますが、いかんせんうまくモヤモヤを消化できません。
彼の人生、彼の仕事なので、それを私が変えるのは難しいとも思います。何回か教育業界の他の会社や先進的な私立学校などへ転職を進めたりしていますが、彼は仕事自体は好きなので、特に私の勧めは響いていません。
激務の夫を持つ女性たちはどうしているのかなと調べたほうがいいのでしょうか…。
斗比主さんのご本を拝読しており、そのなかで「相談している時点でほぼ解決している」とおっしゃっていましたが、私もそうなのかなあと思いつつ…
長文になりましたが、ご相談させてください。こちらの文章はそのまま掲載していただいて問題ありません。
それでは、よろしくお願いいたします。
一読者より
A. 私なら配偶者に仕事と子育てのどちらを選ぶか予め聞きます
配偶者が学校の先生で、部活が忙しすぎて家族のための時間が取れないというのは非常にあるあるな悩みですよね。私も7年前に部活の顧問がいかに劣悪な環境で行われているのかを記事にして以来、ずっとこの問題には注目してきました。
平日残業代なし、土日出勤4時間以上で時給600円の部活動顧問という仕事 - 斗比主閲子の姑日記
先生の働き方改革の一環で部活動も徐々にアウトソーシングの波が広がっているものの、まだまだ負担が大きい状況は続いていると私は理解しています。世の中が一気に変わってくれればいいわけですが、そうにもいかないので、各家庭でどう対処するかを考えざるをえない。
それで、今回のモヤモヤへの回答としては、
・斗比主さんならどのような考え方をするか
・斗比主さんならどのような行動をするか
・その他、私へのアドバイスが何かあれば
が求められているので、それを書くようにします。
私ならどのような考え方をするのか、どう行動するか
まず、私だったら、
彼は学校で運動部の顧問をしております。教職員の常識では、ハードな運動部は若手が任されがちです。
また、生徒の保護者たちも積極的に練習試合などに集まる風潮らしく、つまり夫が部活を減らそうとか休みを増やそうとしたとしても、外圧でなかなか自由にそれが出来ない環境にあります。
これらの事実から、ベテラン顧問がいなくなったとしても同じ学校で同じ部活の顧問を続けることや、土日を部活に費やすことは今後も配偶者には期待されるだろうと考えるはずです。
なので、この配偶者と一緒に生きていくという前提に立てば、子育ては限りなくワンオペになるだろうと想像し、親を頼れるか、近隣の保育園はどう点数を取れば入園できるかをシミュレーションすると思います。その前に、子どもが生まれなければ何とも言えないので、不妊治療が必要になるかの確認もするでしょうけどね。
加えて、配偶者に対して、子育て関わってほしいことを伝え、本人がどれだけ子育てをリアルにするつもりがあるか(部活の手を抜くか)を確認することでしょう。
何しろ、
私は仕事が好きですし、育休後に復帰するつもりもあります。子育てに関しては半々をできるだけ目指したいです。土日にそんな働いていて、それが出来るのか?とモヤモヤします。
将来に不安がある状態ですから、不安があるということは相手に言わなければ伝わらないので、確実に自分の不安を言葉にして相手に伝えます。
本人への意思確認は、
彼にはこのモヤモヤを話していますし、彼も部活が多すぎることは不満に思っています。彼が「休みがほしいなあ」と言うと、私も悲しくなりますし、じゃあどうにかするように動けば!?ともやっとします。
子供ができるころには定年でベテラン顧問がいなくなっていることもあり、「そのときになったら自分が決定権があるから融通がきく」からどうにかする、「子供を部活に連れてきている先生もいる」などといったことを言っています。
これらの情報から子育てに関わる気があるのは伺えるので、学校の偉い人や保護者に流されずに子育てをやる気があるのか、はたまたワンオペさせる気なのかは、子どもが生まれる前に予め確認をしておきます。
私の不安・不満も考慮の上、本人も子育てに関わるということであれば、どうやって部活の顧問の仕事を減らすかを夫婦で考え、子育てに関わる気が見えなければその前提に立ちます。
正直、学校の偉い人や保護者からの覚えが悪くなってもいいという覚悟を持てば、部活を真面目にやらなくても公立教員は教職から追われることはないので、後は本人の中で、仕事と家庭のどちらを選ぶかの踏ん切りの問題だと思うでしょうけどね。
こんな感じでしょうか。
その他のアドバイス
私は誰かにアドバイスをするのが苦手なので、積極的にアドバイスをしているわけではないという前提でアドバイスをします。
まず、上の方に書きましたが、必ず妊娠するということは言えないし、30代前半ということであれば時間が経てば経つほど妊娠しにくくなるわけですから、例えば、パートナーさんの精子検査ぐらいはやっておいてもいいと思います。自然妊娠での確率はそんなに高くないので、半年ぐらい頑張ってみて妊娠しなければ、さくっと不妊治療を検討するのもありですかね。
あとは、子どもが生まれたとして、相手の事情をわざわざ考えてやって、育児を全部ワンオペでやりきっちゃうと、「子どもを部活に連れていける」などと甘いこと(一体いくつの子どもを想定しているのか)を言っているパートナーさんが育児スキルを獲得するチャンスを失い、「子育てしてるより、学校の生徒育ててるほうが楽しい」と思わせることにも繋がる可能性があります。部活だろうが何だろうが、新生児期から丸一日一人で育児をやらせるようにして、育児は自分でやるものと自覚を持ってもらう。
最後に、今回のようなモヤモヤの語は定期的に行いつつ、不安や不満も整理した形でパートナーさんに話す習慣作りをするのは、これは結構積極的にお勧めできます。私がモヤモヤは言語化しただけでほぼ解決だみたいなことを常々言っているのは、問題をまったく認識していないのと認識しているのとでは格段に対処の幅が広がるというのと、言語化のプロセスで自分がどうしたいかの意思がはっきりしてくるからです。で、思っていることは伝えないと伝わらないので、口に出すのも大事。
こんなところでしょうか。今回は以上です。
これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。
なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。