斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「夫の悪意なき一言に私がぷつっと何かが切れたようにキレてしまうことが多く、有効なアンガーマネジメント方法を知りたい」

今日は久しぶりに一人小町です。複数回メールのやり取りを行ったものを紹介します。

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Q1. 育児をしない夫への怒りをコントロールしたい

斗比主閲子様

こんばんは。初めてご相談いたしますYuriと申します。以前よりブログや他媒体の斗比主様の記事を興味深く拝見いたしておりましたが、私自身の悩みについてご相談申し上げたくご連絡いたしました。 

我が家は共働きの夫婦と姑、未就学児2人の5人家族で暮らしております。今年に入り夫婦共に転職をし、今のところは新しい環境に順応し日々過ごしています。恥ずかしながら毎日の食事はパート勤務の姑が作ってくれ、他にも様々な家事、育児に協力してくれるため少なくとも私は同居について何ら不満はありません。

しかしながら、夫の育児参加、とりわけ毎日行う子供のお世話周りの負担があまりにも少なく、鬱々と思う日が少なくありません。夫は残業以上に飲み会が週の半分を占める会社に勤めているため、事情はわかるもののもう少し手伝って欲しいと言っても梨の礫です。

いつも喧嘩のパターンとして夫の悪意なき一言に私がぷつっと何かが切れたようにキレてしまうことが多く、有効なアンガーマネジメント方法を知りたいと思っています。

夫は今後いつ単身で転勤するかわからないということもあり、もはや協力は望めない前提で毎日やり過ごしている状態です。下手な期待をするよりも上記スキルを身につける方がメンタル的にも安定しそうと自己判断した結果なのですがご意見頂けると嬉しいです。

ご多忙かと存じますので気長にお待ちしています。何卒よろしくお願い致します。

Yuri

A1. 怒りは期待から生まれるので期待しないようにしましょう

Yuriさん

メールありがとうございます!

いつも喧嘩のパターンとして夫の悪意なき一言に私がぷつっと何かが切れたようにキレてしまうことが多く、有効なアンガーマネジメント方法を知りたいと思っています。  

お題はこちらですね。

私は臨床心理士でも心理カウンセラーでもないので、素人の見解と思ってもらえればいいですが、

事情はわかるもののもう少し手伝って欲しいと言っても梨の礫です。 

とあるように、パートナーさんに期待する気持ちが1mmでもあることが、怒りに繋がる原因でしょうか。怒りは相手への期待と自分がされたことのGAPで発生するものですから。期待がほぼゼロかマイナスであれば、誰に対しても何に対しても理屈上は怒りを覚えません。

すでに、

夫は今後いつ単身で転勤するかわからないということもありもはや協力は望めない前提で毎日やり過ごしている状態です。下手な期待をするよりも上記スキルを身につける方が、メンタル的にも安定しそうと自己判断した結果なのですが 

と捉えているように、もっともっと、パートナーさんへの期待値を下げてみると、「この人からどれだけ言われても気にならない」みたいに、ジャガイモを扱っている気になれますね!

これは自分でできることですが、後は、パートナーさんへの協力方法として、「私はあなたに子育てを期待しないで、私が頑張るから、あなたは基本的に口出ししないで。口を出すぐらいなら自分でやって」と、落ち着いたところで言っておくといいですね。

たぶん、パートナーさんとしてはまともに子育てに関与していない現状で、ほとんど有効な子育てノウハウは保有しておらず、一方で、Yuriさんの苦労は認識していないでしょうから、どれだけ大変で、どれだけストレスを抱えているかを一度折り入って説明しておくと、不用意な発言が減るかと思います。

こんなところでしょうか。

topisyu

Q2. 不用意な期待は捨てるようにします

斗比主閲子 様

お世話になっております。Yuriです。お忙しい中お返事いただきありがとうございます。

主人への期待値を極限まで下げることに対し、斗比主様の返信を見て気づいたことですが主人が飲み会や残業で帰宅が非常に遅い時は不思議と怒りが湧かないのです。

それはそもそもの期待値が極限まで低いからなのですね。

イライラするのはいつもたまたま帰宅が早く、さぞ何か手伝ってくれるだろうと無意識に期待してしまっている自分がいるからだと気付かされました。

自身がどれだけ大変でストレスを抱えているかを伝えたことは何度かあるのですが、頑張っているのはお前だけじゃない、俺も姑も頑張っていると言われ、もちろんそれをわかった上で発言しているのだと言ってもあまりこちらの意図がうまく伝わりません。

私の伝え方の問題もあるのでしょうが、こちらも前述通り説明すればわかってもらえるという期待値が高すぎるが故でしょうか。

不用意な発言が減る手立てがあるなら正直何でも実践したいですが、自己のコントロールもままならない人間が、人の発言や気持ちのコントロールは中々難しい気がします。

とはいえ主人への感謝の気持ち、尊敬の気持ちが皆無かと言われれば、休日に車を出してくれたり、私の苦手な整理整頓や掃除などをやってくれることもあり、ないわけではありません。

こうやって書くと大分上から目線かもしれませんが‥

取り急ぎアンガーマネジメントに関して、不必要な期待は捨て置き、自己の育児スキル向上に努めたいと思います。

また進捗がございましたらご連絡差し上げることになるかもしれません。その際はお手数ですがよろしくお願い致します。

ありがとうございました。

Yuri

A2. どうやって期待していないことを伝えるか

Yuriさん

返信ありがとうございます!

頑張っているのはお前だけじゃない、俺も姑も頑張っていると言われ  

こういうリアクションがあるということは、パートナーさん本人は限界が来ているということでしょうね。

どんな風に伝えているか確認ですが、手伝ってくれとお願いしているのか、手伝わなくていいから口を出さないでくれと伝えているのか、どちらでしょうか。

目的は後者なので、パートナーさんの普段の苦労を褒めつつ、「私がテンパっているときは子育て見守っていてね」と手伝わなくていいことを伝えられるといいかと思います。

パートナーさんのリアクションをみる限り、

Yuriさんが自分をいたわってほしいことを伝えている→手伝ってないと思われて攻撃されている

ということをパートナーさんは抱いていることが推測できます。

だとすると伝え方の問題になります。

topisyu

Q3. 置物と捉えます

斗比主閲子様

お世話になっております。Yuriです。

限界がきているというのは、育児に自身の時間や手間をかける余裕がなくなっている、という事でしょうか。

今までは手伝ってくれとお願いすることの方が多かったので、主人の普段の苦労を労いながら、手伝い不要の旨を伝えられればと思います。

兎角目の前にぼーっといられると、こんなにテンパってるのに何も感じないのかと、イライラしてしまうため、斗比主様の仰るとおり置物か何かだと思って期待しないでおくのがメンタル的には安定するかもしれません。

自身の行動の舵取りをする上でどういう発言をすべきか、なるべく冷静に考えられると良いのですが‥

Yuri

A3. 彼が攻撃的なのは余裕がないということ

Yuriさん

返信しますね。

限界がきているというのは、育児に自身の時間や手間をかける余裕がなくなっている、という事でしょうか。 

私は言いたいのは、ご理解の通りです。

パートナーさんが攻撃的な態度に出てくる=パートナーさんの心の余裕がない
ということです。

人間、余裕がなければ攻撃的になります。

Yuriさんが辛そうなのにパートナーさんが気付かないように、パートナーさんが実は辛いことをYuriさんが気付いていない可能性は否定できません。

パートナーさんに期待するかどうかは置いておいて、彼が疲れている、大変だということはありえるため、子育てしながらはシンドいでしょうが、彼の話を聞く機会が増えると、多少はお互いの状況が把握しあえる可能性があります。

自身の行動の舵取りをする上でどういう発言をすべきか、なるべく冷静に考えられると良いのですが‥ 

上記の通りで、冷静になれなそうな状況を排除することです。今は難しいでしょうが。
子どもを姑に任せて二人でデートでもして話す機会が定期的にあるのがおすすめです。

topisyu

Q4. お互いに余裕がないことを理解しました

斗比主閲子様

お世話になっております。

ご返信を拝見し、夫婦共に余裕がない状況の可能性について理解しました。夫婦2人だけの時間は明らかに少ないので、今後は折を見て増やしていきたいと思います。

そこで喧嘩にならないように願うばかりです。

Yuri

締め

読んでると、「育児をしない夫に問題があるように見えるのに、なぜ夫の問題を指摘しないのか」と思われる人がいるかもしれません。

指摘しないのはYuriさんご自身が分かっていることだし、Yuriさんが私に求めているのが夫の改善ではなく、Yuriさん自身のアンガーマネジメントだからです。コミュニケーションのあり方に何か支障がありそうだったので、それはついでにコメントしておきましたが。

Yuriさんからはその後のご報告もいただいていて、今は、Yuriさんの努力によるものか、上手く回っているそうです。夫婦で転職したばかりで、未就学児の育児というのは外形的には相当ストレスフルですから、新しい生活習慣に慣れて、ルーチンが構築できているのもあるかもしれません。

今回は以上です。

これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。アドバイス希望でも大丈夫です。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。

なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。