子どもの話です。お好きな人だけどうぞ。
我が家の子どももご多分に漏れず、親のマネをします。
- 子どもの耳掃除をしたら、子ども同士で耳掃除をし始めます。
- 「ダメって言ったらダメ!」と言うと、それをオウム返しします。
- 自転車に乗ろうとすると、一緒に自転車に乗ろうとします。
- 扇風機を付けたら、消してもすぐ付けようとします。
- 家の鍵を開けると、「開けさせて!」と鍵を欲しがります。
- 料理をしていると、踏み台を持ってきて、子供用の包丁をすちゃっと取り出して、今から切る予定の野菜を勝手に切り出します。
- 仕事をしたことを話すと、「自分も仕事をする!」と言い出します。
- 漫画(『聲の形』、『BIRDMEN』)を読んで食卓の上に置いておいたら、気付いたら読んでいます。
- スマホでhagexさんのブログを眺めていると、横から一緒に読もうとします。
言葉はやけに敬語が多いし、親同士が子どもの前でケンカをすると「そんなに、何とか言って、もう少しはちゃんと話せないの!?」と諌めてきたりするし、ホワイトボードには暗号を書こうとするし、もう、これは、自分たちの影響だ、間違いないと思える部分で溢れかえっています。
マネをしてくれるということは、それが分かっていれば、こちらの思う方向に誘導するのも容易いです。彼らがマネしやすいことをこちらが意図的に見せつければ、例えば、毎日英語を話すであっても、生活習慣として身に付けさせることができる。教えるのが簡単。とても有り難い。
一方で、これには辛いところもあって。子どもが変なことをしていると実はそれが自分たち親のマネだったりすることがあります。
- 子どもを叩いた後。繰り返してやると死ぬ可能性があるイタズラをした時で、それなりに理解できる形で、痛くない部位を叩くように心がけても、それが上手く伝わっていないと、子ども同士がお互いに説教しながら叩き合うことがある。地獄。
- 「あの人、早く引っ越さないかなぁ」みたいな近隣住民の下世話な井戸端会議をしていると、それを本人に伝えようとする。
- 親が約束を破ると、約束を破ってもいいと解釈し始める。
良いところにせよ、悪いところにせよ、凄く綺麗に自分たち親のことをトレースしているのを見ると、ちょっとしたプレッシャーになります。迂闊なことができない。常に監視されている気分。子どものしたことは全部親の自分の教育によるものだという気が多少芽生える。
もちろん、ある程度大きくなったら、子どもは子どもで独り立ちしていくわけですし、親の影響以外に、きょうだいや同級生や先生から受ける影響もあります。何でもかんでも子どもがやっていることは親の影響によるものではありません。
そういことは、頭では分かっているけれど、この自分の顔に少し似た生き物が、自分をよくマネしているのが、有り難いけれど、辛くなる時がある。
そんなにいつも悩むわけじゃないし、基本的に自分は細かいことを気にしない、楽天的な子育てをしているつもりなんですけどね。たまーにだけど、たまーに気になる。「ちょっと君たち、マネしすぎなんじゃないの」と。
結論としては、親の影響度が高いのはそれなりに子育て上利用しがいがあるけれど、できれば親の影響度を下げる方向で、多くのロールモデルを持っていただこうと考えます。親の責任を少しでも下げたい。方策としては、親も積極的に外部の人と接する機会を設けて、「親も他の人から影響していること」をマネしてくれたらいいなと期待しています。
以上、最近子育てで思ったことです。
文中で紹介した、
『聲の形(こえのかたち)』と『BIRDMEN』は、どちらも大変良い漫画でした。今度レビューを書きます。 ちなみに、どちらも少年誌に掲載されており、この漫画の作者のお二方にはある共通点があります。