子育てネタですので、例のごとくn=1(我が家の話)です。
複数人の子どもを育てていると、子どもそれぞれの個性の違いがこれほどまであるのかと驚かされます。見た目の違いはもちろん、食事の好き嫌い、暑さ寒さへの感度など、様々な違いがあります。
その中でも、成長タイミングの違いは意識する(させられる)ことが多いです。
体力測定では同年代の子どもの平均値が大まかに参考になるものの、実態としてはかなり分散があるものです。ソフトボール投げでは同学年で5mの子がいれば30m投げる子もいます。
※文科省『新体力測定実施要項』より
やればできるという観点はあるものの、何も教えていない状態でもこれだけの差が出たりしますから、子どもの得意・不得意や個々人の成長状況の違いがあるのは明白です。
同様に学力においても発達の偏りや成長タイミングの違いで、結果に大きな差が出ます。この子はこの年齢で掛け算を覚えていた・覚えていないというような分かりやすいものから、時計や方位への感度、平面図形・立体図形の理解など、子どもごとで習得のスムーズさは大きく異なります。
そうして、子育てしていて思うのは、「この子ができたことがあの子にはできない」と子どもの成長を他の子と比較して、親が卑下することがあまり良くないということです。親がその子が『できない子』と思えば、その子自身の成長状態に注意を向けることが減り、『できる子』との比較にばかり目が向いてしまいます。
実際は、たまたまタイミングやステップの細かさの違いがあるだけで、その子自身が習得できる基礎が身に付いた頃になると、スムーズに学習が進むなんてことは非常によくあります。何度教えても覚えられない右や左も、食事の作法や交通ルールの習得に応じて一気に理解が進むなんてことがあります。
夏休みで子どもが家にいる時間が長いですから、子どもに親が何かを教えることや子どもの習得状況を確認することは普段より多くなります。そういうときに、以前にできなかった学習材をできるかなと思って子どもに渡してみたら、スムーズに理解できるようになっていたりするわけです。
子どもがずっと家にいる、特に去年と今年の夏はその傾向が非常に強い中で、親業が相当手間に感じることも多いです。ただ、良い機会と考えて、子どもそれぞれの様々な成長状態に注目してみることにします。