確か、東京都の渋谷区で同性カップルを結婚相当と認定する条例ができたときなので、2年ぐらい前に、子どもに同性婚の概念を教えました。
その後も、『弟の夫』や『きのう何食べた?』や『やがて君になる』などの同性愛ものの漫画をリビングの本棚に置いていたり、テレビでLGBTが話題になるときに解説をしていたりしていたので、同性同士で好きになることや結婚することは、子どもは理解している風でした。
そうしたら、先日、子どもが「これまではパパと結婚したかったけど、ママとも結婚したいな」と言い始めました。よく話を聞いたら、同性婚も可能なのだから、異性の親だけではなく、同性の親とも結婚してもいいじゃないか、とのこと。
非常に面白いなと思いつつ、
「ありがとう! ただ、残念ながら日本では一夫一婦制なので、例えば、『サトコとナダ』で登場するような一夫多妻制みたいな感じで、重婚はできないんだよね。
あと、親子での結婚も日本ではできない。
それと、結婚は原則的にはお互いが結婚したいと思って結婚するものだから、少なくとも、ママとパパは、君たちと結婚はしたいと思っていないんだ。
でも、結婚したいと言ってくれてありがとね。ママもパパも嬉しいよ」
と、子どもには伝えておきました。
同性婚の概念に触れる機会はあったので、それで、誰か同性の同級生を好きになるという話をするのであれば割とスムーズに理解できるのですが、まさか、同性の親との結婚を言い出すとは思ってもいなかったので、ちょっと驚きました。
子どもは私たち親から語彙や思考の理路を習得しつつ、また、合わせて様々な概念を獲得する一方で、自分の中で咀嚼して、独自の発想を創り出すものだなと、改めて、子どものブラックボックスぶりを再認識しました。
※ヒリヒリして面白い。