次のニュースを見て暗澹たる気持ちになりました。
ファーウェイ、ウイグル人を顔認識して警察に通報するテストへの関与を認める - Engadget 日本版
中国ハイテク大手のファーウェイが、少数民族のウイグル人をカメラシステムで特定し、地元当局に「ウイグル警報」を送る顔認識ソフトウェアのテストに関わっていたことが明らかとなりました。
私は中国政府による新疆ウイグル自治区への政策(民族浄化)は反対の立場なので。
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Huaweiがネットワーク機器にスパイウェアを仕込んでいるのではないかというアメリカ政府による陰謀は結局証拠が上がってきませんでしたが(イラクの大量破壊兵器と同じ)、このウイグル人の顔認識通報システムの開発テストへの関与はHuaweiは事実を認めています。
我が家でもHuawei製品を購入したことがあり、価格に比べてスペックの高さに驚かされ、中国製品への認識が大きく変わりました。Huaweiが登場する商品群では日本企業はハードの品質面ではもう勝てないと考えています。
ただ、これは良くない。Huaweiは開発テストに関わっただけでアプリをリリースしているわけではないと主張しているわけですが、中国政府の政策にべったりだったんだという印象は拭えません。開発に関わること自体がおぞましい。たとえは嫌いなんだけど、「ナチスドイツ政権下で、ユダヤ人を顔認識するシステムの開発テストをしていた企業」と考えると、しんどい。
Huaweiは自社サイトでこんなことを書いています。
ファーウェイは、従業員によって完全に所有される民間企業です。政府または第三者が当社の株式を保有したり、事業に介入したり、意思決定に影響を与えたりすることはありません。
(中略)
この点については、当社は以下のとおり、その立場を明らかにしています。当社の独立性、当社製品のセキュリティ、または顧客ネットワークを危険にさらすような立場に置かれた場合は、当社の掲げる原則に違反するくらいであるならば、会社を閉鎖することを選びます。
Huaweiの事業に中国政府は介入しておらず、また、独立性に危機があれば会社を閉鎖するということです。
今回の件は、私の目にはHuaweiの事業に中国政府が介入している一つの証拠に見えるので、会社の閉鎖を選んでもいいのではないかと思うのは私だけでしょうか。(小町話法)