家に引きこもりでみなさん辛いでしょうから、他のみなさんのほっこりエピソードでも共有できればと思いまして、
【急募】ブログに掲載していい、ほっこりエピソード
— 斗比主閲子 (@topisyu) 2020年4月4日
送ってもらえたらご希望に沿ったコメントを付けます。
隣人がゴミ出しルールを守らなくて不快、親から送られてくるナマモノが苦痛、恋人がご飯を食べ残すのがイヤ、パートナーが不倫をした等々、気軽にどうぞ。
宛先: etsuko.topisyu@gmail.com
こんなTweetをしましたら、早速いただけました。第12弾です。
読者からのほっこりエピソード
斗比主閲子様
はじめまして、いつも楽しく拝見しています。突然ですが、私のモヤモヤを聞いていただければと思います。
私はアラサー独身女性で、ここ10年弱ほどある男性声優を応援しています。その声優は40手前で、アニメやゲームが好きな人なら名前くらいは知ってる人が多いだろうと言えるほど、著名な作品にも出演している方です。トピ主様が記事で挙げられていた作品にも何本か出ていましたし、過去の記事は名前を挙げられていたので、ご存知だと思います。私はこの声優のCDやDVDを沢山買ったり出演するイベントにほぼ全部行ったり、というタイプのオタクをやっています。私のモヤモヤはこの声優の言動です。
挙げればキリがないのですが、特にモヤモヤしているのが恋愛対象としての女性の好みに関する発言です。
ここ1年間では、
・若い子(20歳やそれ以下)と付き合いたい
・若い子と付き合いたいのは若者の文化を教えてもらいたいから
・日本人以外と付き合いたい(ブロンドの白人や韓国人でスタイルの良い人)
・外国人女性と知り合いたくてマッチングアプリをやっている
が気になりました。これらは主にラジオでの発言で、リスナーの外国人からの「大人の男性が、自分よりずっと若い女性と付き合いたいと思うのは自分の幼稚さや未熟さをごまかすためではないか?」のような内容の指摘が合った際は怒りを隠さず、メールを採用したスタッフにまで怒っていました。
例えば会社の先輩が飲み会で言っていたなら「バカなこと言ってんな~」で済む内容だと思います。ですが本人の立場を考えると私は非常に不快です。
上手く言えないのですが、自分(の属性)が恋愛対象外だから怒っているのではなく、もしも自分にティーンの子供がいたら、子供も好きなアニメなどに出てる大人が公共の場でこんなことを言ってるのは怖いだろうな、という不快感です。「XXXX(先日炎上したお笑い芸人)の出てる番組はもう子供に見せたくないな」みたいな。大人のオタクだけを相手に仕事するなら許されるかもしれませんが、女性の価値を若さやルーツに依存するような外見に見出す価値観を、子ども向けアニメに出演する大人が肯定するのはどうなのかな、と。実際に子育てをされている人の意見が聞きたいと思いました。
どうなの?と思う発言は女性関係に限らないのですが(最近だとコロナウイルスに関する陰謀論を嬉しそうに話しています)、上記の発言は特に疲れました。
今まで費やしてきた時間やお金に後悔はありませんし、彼の演技は今でも好きです。親しい友人や家族は皆、私が彼のファンであることを知っているので、恥ずかしい気持ちはあります。
他人に理想を押し付けてはいけない、他人の考えは変えられないという気持ちと、でもやっぱり子供の前に立つ人としてどうなの?という気持ちと、いっそ1度炎上して大人しくしてほしい、という気持ちがせめぎあっています。
自分の年齢もあって、最近素敵だなと思うブロガーさんはトピ主様も含めて子育てをしている方が多いです。そんなブログで、中高生も含めたお子さんが観ているアニメが彼の出演作だと申し訳ないような気持ちになります。このモヤモヤを収めるには、私自身がファンをやめるしかないのでしょうか。
長々と失礼いたしました。一応個人名は伏せましたが、すぐに特定可能な内容だと思いますので、ご判断にお任せします。暑い日も増えましたが、お体に気をつけてお過ごしください。
一読者より
※一部容易に特定されないよう斗比主閲子にて修正を加えています。
斗比主閲子からのコメント
メールありがとうございます!
お聞きになりたいのは大きく2つですね。太字で強調しました。1つ目は、
上手く言えないのですが、自分(の属性)が恋愛対象外だから怒っているのではなく、もしも自分にティーンの子供がいたら、子供も好きなアニメなどに出てる大人が公共の場でこんなことを言ってるのは怖いだろうな、という不快感です。「XXXX(先日炎上したお笑い芸人)の出てる番組はもう子供に見せたくないな」みたいな。大人のオタクだけを相手に仕事するなら許されるかもしれませんが、女性の価値を若さやルーツに依存するような外見に見出す価値観を、子ども向けアニメに出演する大人が肯定するのはどうなのかな、と。実際に子育てをされている人の意見が聞きたいと思いました。
この点ですね。私が子育てをしている立場で、こういう発言をしている人間をどう思うかというもの。
正直に言えば、あまり気になりません。理由を列挙するとこんな感じです。
- 私自身は人格と作品を区分して楽しめる派だから
- 子どもに見せたいもの・見せたくないものという区切りで、子どもが摂取するものを親が管理する気はないから
過去に記事にしましたけど、私はのぶみさんをよく調べ上げた上で、子どもが請うのでのぶみさんの絵本は10冊以上子どもに読み聞かせましたし、
【36万部のベストセラー】親を死なせて親のありがたみを分からせる親向けの絵本『ママがおばけになっちゃった』【全国学校図書館協議会選定図書】 - 斗比主閲子の姑日記
話にならないほど極悪でつまらないアンパンマンの絵本・紙芝居も、子どもに請われてほぼすべて読み聞かせました。
アンパンチのないアンパンマン絵本『アンパンマンのこもりうた』 - 斗比主閲子の姑日記
子育てというのはかなり親の影響は出るので、見せたいもの・見せたくないものなどと意識的に差配しなくても、結局はどこかで選別は行われているものです。
それを暗黙の前提にしつつ、私は子どもが一人の自立した人間となることを考えると、子どもの興味や友人関係に介入するのはどうかと思っています。よほど法や社会規範から外れていなければ、子どもがやることなすことには意識的に口出ししないようにしてる。
というわけで、あんまり気になりません。この声優さんについては、抜粋された言動だけ見ると幼稚で未熟な人間だとは思いましたが。
余談ですが、最近炎上した芸人さんについて、存在自体を許さないという人がいるのは知っています。私は更生の機会がある社会のほうが強いと思っているので、何かあったときに存在や人格の否定をし、チャンスを与えない社会は好ましいと考えていません。トレース疑惑で漫画家を廃業させていたら、『ちはやふる』は存在していません。
それで、2点目について。
自分の年齢もあって、最近素敵だなと思うブロガーさんはトピ主様も含めて子育てをしている方が多いです。そんなブログで、中高生も含めたお子さんが観ているアニメが彼の出演作だと申し訳ないような気持ちになります。このモヤモヤを収めるには、私自身がファンをやめるしかないのでしょうか。
モヤモヤを収めることを目的としたら、モヤモヤを言語化することがモヤモヤの解消法であるということは、このブログで何度も書いている通りです。
ですので、すぐにファンをやめる必要はなく、なぜ発言にモヤモヤするかを今回みたいに言語化し続けることですね。今回のメールでもかなり踏み込んでいるように思いましたが、まだまだ言葉にできることはあるはずです。10年間という歳月は一つのメールでは言い切れないはず。
その上で、自分をモヤモヤさせ続ける存在に対して、例えば、マウンティングしてきがちな友達や、自分が出したゴミを漁る隣人や、子育てに介入し続ける姑のように、距離を取るというのはまったくおかしな選択肢ではないと思います。
正直に言えば、ファンだからといって私とか子持ちのブロガーに対して申し訳ないと思うのは、その声優さんとちょっと距離感が近すぎる印象を覚えます。距離感が近いから自分ごとのように感じられるので。共感というか、没入しすぎているというか。
今回のメールを読みながら、そういえば以前にもラジオを聞いてモヤモヤしたという読者さんからのメールをもらったのを思い出しました。もう5年前!
なぜ「何カップが好き?」「女性の好きな身体の部分は?」にモヤモヤするのか? - 斗比主閲子の姑日記
ラジオってかなり私的空間なところが強くて、政治家の政治資金パーティみたいに失言が出がちではあるんですよね。
私は『伊集院光の深夜の馬鹿力』を25年前から聞いていますが、なんか合わないなと思って聴いていない時期もありました。ブスがどうのとか。でも、気にならなくなる時期もあってまた聴いています。『バイリンガルニュース』は、Mamiさんの断定的な物言いが嫌で聴くのをやめた時期がありましたが、今は聴いています。
昔から付き合いのある友人だってなんやかんやあって折り合いが悪くなることもありますしね。家族だってそうですし。距離感というのは、誰だって何にだって変えていいと私は考えています。
今回は以上です。
これを読まれたみなさんも、どうぞetsuko.topisyu@gmail.comまで、ブログにそのまま掲載してもよい、ほっこりエピソードをご気軽に送ってください。私が一言コメントを付けてブログに掲載します。
なお、投稿にフェイクを入れるのは確認で時間がかかるので、ご自身でするか、私に全面的にお任せする形でお願いします。また、どんな方向でコメントをしてほしいかも書いてくれたら、期待に応えるようにします。罵ってほしい、褒め称えてほしい、傾聴してほしい、何でもOKです。