先週の土日に読んでいた鳥飼茜さんの『地獄のガールフレンド』で、年の差婚がテーマになっている回がありました。
※2巻103ページより
『地獄のガールフレンド』は、男絡みで地獄みたいな目にあった女3人が、一つ屋根の下で暮らすガールフレンドになってガールズトークをするというハートフルなマンガです。
毎回何かテーマっぽいものがあって、それが「他人からお母さんと呼ばれる問題」とか、「恋か性欲か問題」とか、「メイクは装備問題」とか、かなりあるあるなんですけど、その一つとして「年の差婚問題」が触れられていたわけです。
3人の女性が一緒にテレビを見ていると42歳の俳優が20歳の女優と結婚するというシーンから始まって、3人の中で一番若い女性が結構攻撃的な感じで、男女の年の差婚について議論し始めます。これが最初に紹介したコマとなります。
その後、男性が年の離れた女性と結婚するのはよくある事例だけれど、これが男女逆で、40すぎたところでハタチの男と結婚するのは『神話』だという話が出てきます。
読みながら「まあ、そうだよな」と思いつつ、では実際としてその事例が存在しているかどうかを調べてみました。調査元はみなさんご存知の厚生労働省の『人口動態調査』です。『人口動態調査』では夫婦の年齢差を確認できます。
早速調べた結果をお伝えしますと、2014年に結婚生活に入り婚姻届を出した夫婦では、40歳以上の女性が20歳以下の男性と結婚しているのは6組です。ちなみに、年齢が確認できる中で、女性が年上の場合の夫婦の年齢差が最大の組み合わせは、女性69歳、男性22歳の47歳差。
分母は52万組ぐらいの中なので6組は確かに凄く少ないですけれど、日本でも毎年これぐらいいると考えれば『神話』と呼ぶのにはちょっと数が多い気はします。宝くじのロトが当たるぐらいの確率?
ついでなので、同じデータで、40歳以上の男性が20歳以下の女性と結婚している例がどれくらいあるかも調べてみました。結果は433組。年齢が確認できる中で、男性が年上の場合の夫婦の年齢差が最大の組み合わせは、男性76歳、女性20歳の56歳差。
最大年齢差はまだしも、年の差婚という観点ではやっぱり男性が年上のケースが多いですね。
以上です。
なお、『地獄のガールフレンド』はめちゃくちゃ面白かったです。
鳥飼茜さんは『おんなのいえ』を最新7巻まで読んでいて、
鳥飼茜『おんなのいえ』とあなたの人生の物語 - 斗比主閲子の姑日記
好きな作家さんだなと思い、他の作品も読んでみようと『地獄のガールフレンド』に手を出してみたわけです。
いかにもそこらへんにいそうな妙齢の女性が3人で話すという設定は『東京タラレバ娘』に近いですよね。ただ、あちらが登場人物に対して説教寄りで上から目線っぽさがあるとすれば、『地獄のガールフレンド』は同世代目線での寄り添った感じという違いがあります。全体的に優しい。
もちろん、ほっこりエピソードもたくさんあります。従って、このブログの読者には必ず響くものがあるはずです。お勧めできます。