斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

トピシュ先生のコウモリウォッチ

タイトルは何となく思い浮かんだのでつけました。はてな(ブックマーク・ブログ)の非常に限定された話題です。コウモリとは蝙蝠(脊椎動物亜門哺乳綱コウモリ目)ではありません。下の画像にピンときた方だけどうぞ。

 

この記事を書いた背景

今はてな(ブックマーク、ブログ)で話題になっている人と言えば、コウモリさん(id:Rlee1984)ですよね。図解を多用した、長文の『コウモリの世界の図解』というBlogを書かれています。

コウモリさんからは何故かtopisyuに対して、よくコメントを頂いていたのですが、Twitterでのリプライ含めて全スルーしていました。

結果、「topisyuさんは(コウモリに)背中でついてこいと言っているんだよ!」と誤解されてしまいました。(コウモリさんのお友達のBlogのコメント欄にて、コウモリさんが書いていました。

自分はそういう暑苦しいキャラクターではないので、それを払拭するために、ちゃんとコウモリさんに言及するのがこの記事の目的です。

これまで指導したことなんてないよ!

 

コウモリさんとの出会い

コウモリさんとの出会いは以下の記事でした。

なぜ炎上は起こるのか 解説前半 - コウモリの世界の図解

この記事にtopisyuのBlogへのリンクが含まれているのですが、コウモリさんはこの記事を2~3日で10回ぐらい更新していたんですね。その度にそのコウモリさんの記事の更新通知がtopisyuに届くので(はてなの仕様です)、リンクを張られている他の人にも同じような通知が行っているだろうことから、

id:topisyu

ほぼ同じ視点で自分も同じようなことを書いてます。http://topisyu.tumblr.com/post/57537960260 /id:rlee1984 記事を更新するたびにリンクを張った全員に通知が行く仕様は覚えておいたほうがいいですよ!

はてなブックマーク - 元トピ職人のブックマーク - 2013年12月9日

こんなコメントをつけておきました。

 

その後通知は減ったのですが、この日を境にして、topisyuの記事に連続してコウモリさんがブックマークするようになりました。2014/1/2は26記事にブクマされ、「ブクマストーキングされてる……!」と正月気分を味わえず恐れ慄いていたら、年明けに、

2014新春 はてなブックマーク、はてな村。まとめと展望 - コウモリの世界の図解

この大変長い記事で言及されました。

 そういうわけで、ここからはソーシャルアクト率の具体的な指標を示したい。ただ、このブログにはまだアクセスが少なすぎてブレが大きいと思われるので、id:topisyuさんの記事から、ひとまずの「良質ライン」を探ります。
 そうです。姑日記の方が面白いのに、バカはてな民*20が釣り解説にばかりブクマ付けるせいで「冷血元釣り師」みたく誤解されているid:topisyuさんです。姑に向ける眼差しとか夫とのやりとりとかを見てたらかわいらしい人だなーと分かるのに何なんだろうはてな民の人間を見る目の曇り具合は、人や記事を見る目が本当に無いよねって話は置いといて。いつも品質の揃った記事を書いてくれるtopisyu*21さんがPV数を公開してくれているので、ここからアクト率を計算して「良質ライン」の基準を作ってみよう!てお話を始めます。

どうやら、ご自身の記事のデータ分析用にtopisyuの記事を使われていたようでした。(ちなみに、「冷血釣り師」と誤解されるのは構いませんが、「俺の背中についてこい」と誤解されるのは恥ずかしいです。)

 

コウモリウォッチの開始

topisyuはエゴサーチをして自分に言及している人をウォッチするようにしています。それは、『自分に言及している=自分と興味の範囲が被る可能性がある』という観点からです。何の興味もなければ普通は無視するものです。引っかかりがあるから言及をする。ということで、この記事を境に、こちらとしても、コウモリウォッチを開始したわけです。

 

コウモリさんと言えば、長文Blogと徹底したエゴサーチとidコールが有名ですが、topisyuがウォッチしていて、コウモリさんの真骨頂だと思ったのは、他人の日記のコメント欄でした。

特に、これは大変面白いやり取りでした。(三回目ですが、「topisyuさんは俺の背中についてこいと言っている!」ということをコウモリさんが熱心に語られていた。)

例のちきりんさんの記事(教育を語るならトレードオフを見よう! 経験学習vs系統学習 - コウモリの世界の図解)についても、事の発端は、この記事のコメント欄(ちきりん氏のお粗末な科学教育論 - バッタもん日記)でした。

 

(追記)ちなみに、本人のお勧めはこちらだそうです。

 

コウモリさんの行動原理

ということで、皆さんにもコウモリさんの面白さを知ってもらうために、ぜひコウモリウォッチをしてほしいのですが、さすがに万人にはお勧めできませんので、恐らく、コメント欄の雰囲気が一番強く残っている、以下の記事を紹介しておきます。

僕のコンプレックス。情熱と冷静 - コウモリの世界の図解

 

この記事を読むと、エゴサーチとidコールを駆使した上で意図が伝わらない問答をするコウモリさんの、行動原理が垣間見れます。こちらも例の如く長いものの、物語形式であるため読みやすいです。

 

ある程度の塊の文を紹介しながら、コウモリさんの物の見方、考え方を探っていきます。

 

僕の学年では、1人の数学教師を辞めさせた。少し高圧的なところがある女性教師で、その権力的な物言いが、年頃の生徒の鼻についたのだ。そうして、別の先生が、代わりに数学を担当することになった。僕のコンプレックスを形成する1つめの記憶は、その先生についてだ。

自分自身も同年代であるにも関わらず、周りを"近頃の生徒"と表現しています。観察者の視点です。(追記)"年頃"は"近頃"の間違いでした。

 

けれども、思春期と貧困(とセットになる家庭不安)が交差する中、中学校に上がった僕らの中で、徐々に変化があらわれた。まず、椅子から立ち上がって先生を挑発し、教室を抜け出す生徒が現れた。

これも観察者視点ですよね。もちろん、物語なので当然なのですが、学校外の環境と学校内の環境を絡めて、生徒を分析しています。

  

そのA君は、スポーツが出来てやんちゃなタイプだった。貧しい母子家庭で育ったことが影響しているのか、少し不安定なところのある子だった。小学校時代に同じクラスになったことはなかったけれど、僕はA君とリレー選手の代表の座を争ったことがあるせいで、ちょっとした敵対関係にあった。

"貧しい母子家庭で育ったことが影響"というのも観察者視点。同級生を見る目としては異色です。

 

ちょっと飛んで、

僕は、こう推測した。

この塾が特別クラスを開設したのは最近らしく、どうやら僕の学年は2年目らしい。そして前年度の合格実績は散々なもので、今年の特別クラスの「合格実績」をどうしても上げたい。だから、僕のような例外も受け入れることにした。けれど、そのせいで「特別クラスの合格率」を下げたくない。どう考えても、僕が合格できる可能性は低い。だから、僕を「通常クラスに在籍する」扱いにしたいのだろう。合格すれば実績に追加し、不合格であれば母数に入れない。そのための「通常クラスでの授業料」なのだろう。

塾の事情を考慮して、先生のインセンティブを理解した上での、先生の発言の意図を推測しています。人の行動には何か明白な意図・背景があると考えているかもしれません。("貧しい母子家庭で育ったことが影響"というのもそれの一つ。)

 

僕は、Sが小学校の高学年に転校してきたのは、親の再婚のせいだということを知っている。小中の9年間をともに過ごした100人の仲間は、AやSや他の幾人かが不良になり悪さをしていた理由を、なんとなく分かっていた。だから僕も、Sのことを嫌いだけれど、心底から嫌いにはなれなかった。子どもに罪はない。

これも同様です。"再婚(とそれに伴う何らかのゴタゴタ)"が不良になった理由として考えていたと読める。(なお、実際そういうケースはあるでしょうが、例えば、同級生のうち再婚だと○○な傾向があったといった他の例の言及がないと、かなり危険な推測になります。)

 

Sに殴られている間、僕は身体の痛さなど微塵も感じなかった。ただ、あまりにも理不尽に思える世界の姿に、茫然としていただけだった。

自分のこと(痛み)よりも、周りを見ています。

 

僕は、「塾に行けない、荒れた学校に通う、こちら側の人間」として、受験に臨んでいたつもりだった。でも、いつの間にか、自分は「あちら側」になっていたのだろう。

こうして僕は、自分がコウモリであることを本格的に自覚した。自分は鳥にも獣にもなれない、ただの仲間外れだ。

はてなで一時話題になった「うちらの世界」の議論です。「」で囲んでいますから意識していると思われます。そして、コウモリさんのハンドルネームの由来が明らかに。

 

僕がどのような思いで頑張っていたか、それでどれくらい苦労したかなんて、誰も気づかないし、誰も分かってくれなかった。その学校で「難関私立」を受けるような人間は僕以外にいなかったし、その僕はといえば、コミュニケーション能力に乏しく、自分の思いを伝えることが苦手だったからだ。「なんだか知らないけれど、難しい高校に合格したんだって?さすがだな」周りの反応は、その程度のものだった。

コウモリさんのトラウマの根源の説明です。中学生の頃、自分を周りには理解して欲しかったが、説明力が足りず理解されなかった。

 

ポマードは、それら僕の気持ちを知りもしないだろう。

「自分の教室から、あの有名高校の合格者が出た」

その喜びでポマードの胸はあふれているのだろうと僕は想像した。僕がどんな思いを抱えていたか、どんなつもりで受験していたか、彼には知る由もないだろう。

ここも同様です。先生に理解されなかった。"自分の気持ちを知りもしないだろう"は、"自分の気持ちを知って欲しい"ということ。自分のことを知って欲しくなければ、他人が自分を知らないことについては通常無関心だと思います。そして、やはり、人が何によって動くかを推測しようとする。

 

人間が他人の気持ちを完全に理解できるなど、ありえるハズがない。

その事実に謙虚に向き合い、「もしかしたら相手は別のものを望んでいるかもしれない」「相手はどんな気持ちを抱えているだろう」と考える配慮のある先生を、コウモリは本心から好きだし、心の底から尊敬している。

この流れから、この文章を読むと、「自分は人の気持ち(行動原理)は分かるものの、人は自分の気持ち(行動原理)を理解できない」という発想があるのではないかと考えられます。(「貧困」「母子家庭」「塾の成果」で人を理解してきたけれど、自分は理解されてこなかった。)

この部分が、コウモリさんが傲慢だと言われる要因に繋がると考えられます。自分は相手を分かっても、相手は分かっていないものとして、必要以上に説明しようとしてしまう。

なお、このような配慮のある先生を求めているのは、中学生の頃の自分にもしそんな先生がいたら自分は今のような複雑なトラウマを抱えなかっただろうから、同じようなトラウマを作らないようにしたい、自分と同じ犠牲者を作りたくないということに繋がります。コミュニケーションツールを提供したいというコウモリさんのモチベーションの源泉ではないでしょうか。 

 

あの中学校にもそういう先生はいたし、いろんなところで、そういう先生にも知り合った。「先生」という職業は、ネガティブフィードバックを得ることが難しい仕事だと思う。「先生ー生徒」という権力構造の存在が、ネガティブ情報を隠蔽するからだ。その構造を把握しながらも、一生懸命にネガティブフィードバックを探す先生を、コウモリは本当に尊敬している。

"「先生」"をその職業のあり方で理解する。

尊敬しているのが、権力構造があるにも関わらず(自分が上にも関わらず)ネガティブフィードバックを受けられる人であるため、コウモリさん自身に対するネガティブワードは積極的に取り入れなければならないものとなります。はてな匿名ダイアリーの批判について言及したり、Twitterで批判者にリプライをする背景。

 

以上、長くなりましたので、ここら辺で切ります。これだけで、コウモリさんの行動原理がちゃんと説明されていると思うのは自分だけでしょうか。(小町話法)

 

締め

あの記事を読めば、コウモリさんがどこの高校出身かも分かります。そうすると、自分をバカだと卑下するのも個人的には理解できる部分があります。

topisyuの友人に、自分のことをバカだと称する開成出身者と桜蔭出身者がいます。いわゆる、頭が悪いという意味でのバカではないのになーと思い、色々話してみると、「周りに比べると相対的にバカ」「勉強はできるけど空気を読めない点/生活力がない点でバカ」という感じで「自分をバカ」だとしているようでした。

コウモリさんがそれに当てはまるかどうかは分かりませんが、相手の行動原理を深読みしすぎたり、その深読みに立脚して懇切丁寧に説明しようとしすぎて空回りする点は、頭の回転は凄く良いのに残念な印象を受け、「バカ」だと周りから思われているんじゃないかなと考えています。

 

以上、本題です。以下、余談です。

 

 

 

余談

この記事を書いた真の目的は、topisyuとコウモリさんの相思相愛エピソード(お互いにウォッチしている)を投下して、彼女を嫉妬させることです。ドロドロの人間模様が見えた方が楽しいですもんね!

自分のことバカって言うの止めます - コウモリの世界の図解