斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

第三者委員会報告書格付け委員会による、レオパレスの「施工不備問題に関する調査報告書」の格付けは、日大アメフト調査並みに低い評価

そういえば、先月発表されたレオパレスの外部機関による調査報告書を読んでないなと思っていたら、第三者委員会報告書格付け委員会が、格付け結果を公表していました。

格付け結果 | 第三者委員会報告書格付け委員会

8人が評価し、Cが2名、Dが6名だから、過去の格付けと比較すると、日大のアメフトのときの調査と同じぐらいの、低い評価結果です。

議論のポイントを見ると、

【委員会における議論のポイント】

今回の格付け結果は、C評価が2名、D評価が6名と総じて低い評価となった。

委員の構成に関しては、建築関係の専門家が委員に入っていない点をマイナス評価する委員が複数いた。

事実認定に関しては、施工不備の内容が詳細に認定されているとして、各委員とも総じて高い評価となった。もっとも、全棟調査を会社に任せ、その内容が正確であることを前提とし、全棟調査の信頼性や正確性を確認していない点についてマイナス評価をする委員もいた。

原因分析に関しては、各委員とも総じて低い評価となった。深山祐助氏が退任した 2006年以降、姫路訴訟が起きた 2011 年以降における調査や原因分析が不足しており、特に、直近まで社長を務めていた深山英世氏に対する調査や原因分析が不足という委員が大勢を占めた。また、個々の役員が不正を認識していたかの認定に偏っており、長期間不正を発見できなかったレオパレスの内部統制の不備に対する原因分析が不足しているという委員が複数いた。さらに、建築技術者の倫理面からの原因分析が不足しているという委員が複数いた。

再発防止策に関しても、説得力や実効性に疑問があるとして、各委員とも総じて低い評価となった。

以上

調査に建築関係の専門家が入っておらず、原因分析が個人に責任を負わせる形になっていて、再発防止策に実効性がないとしたら、世の人が一番気になっているだろう、「レオパレス施工のアパートはこれから大丈夫なのか?」は、調査報告書ベースでレオパレスが今後対応するということなら、結構怪しい感じがしますね。

ちなみに、日大入試の出願者数は、商学部が20%増と増えた以外だと、それ以外のほとんどの学部が軒並み前年割れで、スポーツ科学は23%減ぐらいになっています。本業に絡むところの不祥事だと事業への影響は大きいですよね。

一方で、カネカみたいな人事の件は、カネカがB2Bであるし、採用に一部影響があるぐらいで本業への影響は軽微だろうなと、カネカの株価を眺めていても思います。

いずれにせよ、現場の皆様はお疲れ様です。