仮面ライダー鎧武を見て、仮面ライダーの一人である呉島光実というキャラクターについてコメントして欲しいという依頼がありました。
トピシュさんにおかれましては是非鎧武全話見た後でミッチについての分析を書いて欲しいところw
— さっこ@太りたい人妻 (@sakko_o) 2014, 6月 7
ところで頼んどいた鎧武の解説はしてくれるんだろうかwもうすぐ鎧武も最終回だから期待してまっせ、トピシュさん。
— さっこ@太りたい人妻 (@sakko_o) 2014, 8月 2
この記事はその依頼を受けてのものです。
なお、仮面ライダー鎧武を知らない人のために主要キャラクターを説明すると、真ん中に座っている黒い革ジャンが主人公の葛葉紘汰(かずらば こうた) 。左隣の赤いラインのジャージを着ているのが、そのライバルの駆紋戒斗(くもん かいと) 。右隣のブルーのジャケットを着ているのがこの記事で触れる呉島光実(くれしま みつざね)です。左下はHITOEちゃんです。
内容にはネタバレ要素が当然ありますので、ネタバレが気にならない方だけ読んで下さい。
前提
id:plutanさんは全話見て欲しいという依頼でしたが、47話全てを家族がいない場所で見る機会が持てそうになかったので、姑に依頼して録画していた43話~47話までしか視聴していません。また、仮面ライダー自体は、その存在は認識していますが、シリーズを通して見た作品は一つもありません。
ということで、ここから書くのはその程度の知識で書いているものだということをご容赦下さい。つまり生半可です。
仮面ライダー鎧武の簡単な概要
この記事を読む人で、仮面ライダー鎧武を知らない人はまずいないと思いますが、一応簡単に説明します。
仮面ライダー鎧武では、主人公以外の他の人も仮面ライダーに変身します。上の画像にいる男性は全員変身します。仮面ライダーの大安売りですね。
変身方法は錠前みたいな玩具を腰ベルトにある機械に刺すという方式です。この機械があれば誰でも仮面ライダーに変身できそうです。たぶん改造手術は不要です。ライダーというもののあまりバイクには乗らないようです。
第一段階ではみんなオレンジやブドウやバナナみたいなフルーツをモチーフにした仮面ライダーのようです。一部のライダーは、鎧武者っぽい姿に更に変態します。フルーツから鎧武者に変化する理由はよく分かりませんでしたが、恐らく、子供が好きそうなものを単に組み合わせたということだと思います。
仮面ライダーの敵は、恐らく、舞台となっている町をビジネスで支配しているとある大企業と、虫や牛やドラゴンをモチーフにした怪人たち(異世界?の住人)だったようですが、自分が見始めた43話では、その敵が、恐らく、主人公たちの活躍でいなくなり、その後、仲間のライダー同士が、ヒロインの女の子(途中で左右違う色の目と金髪になる)を誰が自分のものにするか三つ巴の戦いを繰り広げます。
三つ巴の戦いは、先ほど紹介した葛葉紘汰、駆紋戒斗、呉島光実の3人によるものです。葛葉紘汰は曲がったことが大嫌いな王道系の主人公です。駆紋戒斗はこの世から弱者がいなくなれば弱者が苦しむことはなくなるというお花畑脳を持ったダークヒーローです。この二人がダブルヒーローで、呉島光実はその二人の弟分っぽい感じで、その三つ巴の戦いの中で、メンタルの弱さから最初に脱落します。
最後は、葛葉紘汰が勝ち残り、無事ヒロインを手中に収め、ヒロインから禁断の果実である黄金のリンゴを貰い、二人で仲良く人間を辞めて違う星でアダムとイヴとして新世界を創るということになりました。なお、怪人たちも地球から全部まとめてその星に強制的に引っ越しさせたようです。
以上、43話~47話まで見た理解で書いた概要です。もっと詳しく知りたい人はWikipediaを読んでみてください。
呉島光実は真の主人公
それで、本題の呉島光実についてです。概要で紹介したとおり、二人の主人公がいる中で、三つ巴の中では一段落ちる扱いでした。ただ、この三人の中で誰が一番魅力的かと言えば、自分はミッチでした。
二人の主人公は、良い見方をすれば芯が通っていますが、悪い見方をすると融通が効かない、悩みがないキャラクターです。紘汰は弱者が生きられる世界にするために自分は犠牲になってもいい、戒斗は弱者は淘汰して弱者が苦しむことはない世界にしたいというそれぞれの夢というか野望を抱えているのですが、コンセプトは分かっても、抽象度が高すぎます。
一方で、ミッチは、その辺ぶれぶれで、自らが生み出したお兄さんの幻に「お前は何者でもない」と言わせて苦しんだり、悪い教授に騙されたり、生きる目的を見失ったり、悩む様を見せている点が、主人公二人に比べれば人間っぽく描かれていました。他人に対してちゃんとコンプレックスを持ててる。
三つ巴の結果として、紘汰は人間を辞め、戒斗は何人か人を(間接的に)殺した上で紘汰に殺されて霊体になっていたので、結局、人間として生き残ったのはミッチだけでした。そのミッチは、荒廃した町で、唯一自分の仮面ライダーへの変身キットを持つ男として、敵の残党と戦います。何者でもない自分でもできることがあると気付くわけですね。
そういう演出上の観点でも、真の主人公はミッチだったのではないかと、寝静まった姑世帯のリビングで最終話を眺めながら考えていました。
以上、本題でした。以下は、仮面ライダー鎧武を見ていて思ったことをツラツラ書いている余談ですので、お好きな人だけどうぞ。
男同士でイチャイチャしすぎ!
今時、これが普通なのかもしれないですけど、仮面ライダー鎧武では男同士がイチャイチャしすぎですよ!
仮面ライダー鎧武/ガイム 第43話 予告 Kamen Rider Gaim EP43 Preview - YouTube
特に、自分が見始めた43話では、紘汰がミッチを抱きしめたり、戒斗がミッチとキッスしようとしたり、どう考えても狙っているとしか思えない演出ばかりでした。
だから、43話を見て確信しましたね。この主人公格二人から愛されているミッチが仮面ライダー鎧武の一番人気のキャラクターであると。見た目はアイススケートの羽生さんみたいな線の細い感じで、あっちにふらふらこっちにふらふらしていたら、庇護欲ある人からすれば、構わないわけにはいかないって感じ。
設定が複雑すぎ!
一話から見ていないから当然といえば当然なんですけど、物凄い量のテクニカルタームが使われていて混乱しました。オーバーロード、ユグドラシ、フェルシンム、戦極ドライバーとか。
変身にしても二形態あったり、それがフルーツと鎧武者というよく分からない組み合わせで、武器も主人公はマリオカート8のミラクル8かというぐらいたくさん使っていて、しかもそれを組み合わせたりする。
敵も色々いたようで、しかも、敵と味方が手を組んだり、背反したり、離合集散を繰り返したっぽい感じでした。組織体としては、町のダンスチームが最小単位で、次にフルーツパーラーとケーキ屋、後は町を牛耳る会社と、怪人集団があって、それぞれが一応思惑がある。
ストーリーラインも、バイオハザードだったり、聖書だったり、魔法少女まどか☆マギカだったり、複数の要素が絡みついているようで、これまた複雑。
初めてONE PIECEを読んだ時と同じぐらいカルチャーショックを受けました。
人が殺されすぎ!
最後の方から見たからかもしれませんが、どんどん人が死んでいきました。最初に紹介した画像に登場する8人のうち4人が結果的に殺されるか、地球からいなくなっています。
後でWikipediaを確認したところ、人間が怪人となり、理性を失って、仲間の人間からそうとは知らずに殺されるというエピソードもあったようです。
まだ若い男女が次々と死んでいくのは、親の気持ちになるとやるせないものがありました。親は登場しませんでしたが。主要キャラクター以外にもその大企業と怪人の影響で、多くの一般人も亡くなったようです。
東日本大震災からの震災復興という要素も含められていましたね。
DonDokoDonの山口さんに対する嫌悪感
DonDokoDonの山口さんが、魔法少女まどか☆マギカでのキュウべえ、ぼくらのでのコエムシみたいな立ち位置で登場しますが、物凄い違和感のあるキャラクターでした。
貞子のようにテレビ画面から飛び出してきたかと思えば、主人公たちを説明になっていない説明で丸め込んだり。力を手に入れてどうするかは本人に任せると言いながら、いちいちやることなすこと難癖つけたり、誘導したり。
肝心なことは何も知らないのに、まるでそれが真理のように余計なことをアドバイスする連中は質が悪いんだよなと思って眺めていました。
特に、三つ巴前の43話でのこの会話は酷かった。
ヒロイン「どうして私たちだったの」
山口さん「あいつらたまたま運命を開く力を手に入れちまっただけのことだ」
ヒロイン「そんなのおかしいよ。こんな結末誰も望んでいなかった」
実際本当にたまたまかもしれないけど、何かあるでしょ、何か!
以上、余談でした。
映像系で次に依頼されているのは『昼顔』なので、これもまた見終わったら何か書きます。夫から「いや。ママにも秘密があるのかなって思って」という言葉を投げかけられた時の上戸彩さんの表情は素晴らしかったですね!