2020年の冬アニメ(1月~3月)はなぜだかそんなにアニメは見てなかったんですが、『id:INVADED イド:インヴェイデッド』は最後まで見ました。
※ざっくり理解できる公式予告。主人公の声が渋い
どういう話かというと、
- 主人公は元刑事の連続殺人者
- 連続殺人者だけが他の連続殺人者が殺意を持ったときに残した深層心理のかけら(イド)に潜り込める
- そのイドの中では主人公は名探偵となり、誰のイドでも必ず殺されている『カエルちゃん』の死の真相を解き明かすことで、そのイドを持つ連続殺人者の犯人特定に至る手がかりを収集できる
- 収集した情報で持ってリアルな刑事が犯人を捕まえる
- でも、このイドに潜り込める装置には謎があって……
といった感じです。洋ドラの刑事物・シリアルキラー物とインセプションを混ぜたような設定。あの舞城王太郎さんが脚本を書いているのでキャラと台詞回しがかなり独特な感じに仕上がっています。
監督のあおきえいさんは、私は『喰霊-零-』『Fate/Zero』『アルドノア・ゼロ』『Re:CREATORS』は見てきて、どれも面白かった記憶がありました。どうでもいいけど、ゼロが3つ並んでる。
当初はタイトルが魅力的に感じなかったので見る気はありませんでした。
ただ、Amazonプライムビデオでのカスタマーレビューで、星1つの評価が大体1話で切っていて、星5つの評価が最後のほうまで見ているものだったので、きっとこれは見る人間を選ぶのだろうと期待が高まり、見ることにしたわけです。
結論としてはタイトルに書いてあるとおり面白かったです。あおきえいさんが監督している作品は、主要登場人物と思われる人が粗末な扱いをされるため、ハラハラするのがいいですね。「主人公・名脇役だから死なないだろう」というのがない。というか、深層心理の世界で、主人公の探偵が死にゲーみたいな感じで、何度も死にながら謎を解いていきます。死ぬのが前提。この辺はとても舞城王太郎さんっぽい。
作画は少し紙芝居っぽくなるときがありましたが最後まで安定していましたし、キャラクターが魅力的で、声優も落ち着いているし、世界観も適度に複雑で、家事や育児をしながら見るのにはもってこいでした。絶対グダグダな展開にならないのが想像がついて、とても安心して複雑な物語を楽しめる、大人のアニメ。
Amazonプライムビデオでプライム会員向けに全12話で配信されていますので、興味を持った人は是非どうぞ。
※深層心理の世界なので探偵は体がバラバラになることもある。