斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

義父の死、遺産相続をめぐる義理の姉の行動はいったいどういう考えに基づくものか?

読者から相談というか、解釈を求められました。内容は遺産相続における義姉のちょっと普通じゃない行動をどうとらえたらいいかというものです。前半は読者からのメール、後半はtopisyuからのコメントとなります。

コメント欄は承認制で開放していますので、読まれた方で何か思うことがあればどうぞ、ご利用ください。

 

1. 読者からのメール

topisyu様

こんにちは。高橋と申します。

topisyuさんの以下の記事を読んで、誰にも言えない、というよりは説明しようのない経験をしたため、topisyuさんならどう解釈されるのか、伺ってみたくなりました。


以下、端的にと思いながら長くなりました。レスポンスが必要という話でもありませんので、気まぐれにお目通しいただければ幸いです。

 

(0) 相談したいこと

義父の死、遺産相続をめぐる義理の姉の行動はいったいどういう考えに基づくものか?

 

(1) 背景

- 夫と私の結婚は2008年。子供一人。
- 結婚後東京に住んでいたが、2009年に夫の出身地である福岡に転居、2013年に東京に再度転居。福岡への転居の理由は、義父が持病で弱ってきており、なるべく近くに住んで面倒を見られるようにするため。夫は勤務地を変更、私は会社を退職
- 義父は2012年に死去(義母は結婚前に死去)
- 義父は福岡市内に3つアパートを所有しており、その管理のための小さい会社(以下義父の会社と記載)を経営。死後、夫の姉2人が引き継ぐ
- 夫には2人の姉がおり、それぞれ結婚している。夫とは全員仲がよくなかった
- 長女:夫の4つ上。久留米市居住。夫と子供3人。現義父の会社の社長
- 次女:夫の2つ上。同じく久留米市居住。夫と子供2人。現義父が建てたアパートの管理人兼義父の会社の現役員

 

(2) 不可解と感じたエピソード

- 長女は、義父、次女に対し我々夫婦(特に自分)の悪口を言っていた。我々に対しては、次女(と夫)の悪口を言っていた。後に次女と直接話した際、それらの情報には嘘、誇張が多く含まれることがわかった。もともと疎遠だったためお互いに事実関係を確認する機会がなかった

- 義父の葬儀の喪主の挨拶の際に、緊張した夫が噛んだら、長女が「へたくそ」と言った。長女から夫への軽口、罵倒などは意外ではないが、自分の父親の葬儀の人前でとっさに出るセリフとは思いづらい

- 義父の会社について、長女と次女で経営していくことになったものの、長女は次女に会社に関する情報共有をしない。次女から電話などで問い合わせをしても電話に出ず、叔父(義父の弟。義父の不動産の隣にアパートを所有)から電話しても応答しない。直接つかまえられる機会に叔父から電話に出ないことを指摘されると「前の携帯電話はなくした。新しい携帯電話の番号を伝え忘れていた」とのこと

- 長女一家と我々夫婦は一時期交流があったが、飲食費などを我々が負担しないことに
長女が腹を立てるなどで没交渉に。我々からお金を出すといって断られ、その言葉に甘えたのがよくなかったらしい(これも後々次女から聞いたため解釈が適当かは不明)

- 2012年夏ごろ、義父の会社の経理を手伝っていた自分が金を隠している、知らない何かを知っているという疑いで、早朝に長女から夫あてに立て続けに電話がかかってくる。夫は「話にならない」と着信拒否をした

- 元を正せば義父は自分の経営する会社(と不動産管理)を夫に引き継ぐつもりだった。夫も将来的にはそのつもりでいたが、義父の急速な持病の悪化に加え、夫の東京への転勤が決まり、義理の姉2人の中から次の社長を決めた。義父は会社の経理について自分(息子の妻)に手伝ってほしいと打診。義理の姉2人は、「嫁が使い込みや横領をしたり、義父にいろいろ吹き込んだりする」と考えたらしく、弟の妻である自分が会社の経理をやることに懸念を表明して義父に申し入れをするが、義父は義理の姉たちに時間的な余裕がなかったことから自分に任せた。義父の死去まで私は経理は継続。このことは、後々別の親族からフォローする形で教えてもらった

 

(3) topisyuさんに解釈をお聞きしたい内容

ある程度自分の主観+周囲の主観に基づきますが、長女は誰か1人ターゲットを決め、その1人に対して直接責め立てたり、その1人の悪口を周囲に言い続けることが多かったように思います。ターゲットとなる時期に合理性があるようには見えず、「ブーム」「思い付き」としか解釈しようがありません。例えば、義父の存命中は私と次女(義父の所有する資産に近い人物)、義父の葬儀・法要・遺産相続の最中は夫、相続手続きが終了して自分が社長になった直後は私、経営するようになってからは次女と、自分にとってその時一番権力が集中する敵と解釈できる相手を選んでいるように想像できますが、実際のところはわかりません。

責める内容も、自分に対して同情を集めるため、相対的に自分が一番つらい、相手はうらやましい、というパターンが多く、近い親族は辟易しているものの、反論すると自分が標的になりかねないため受け流すことが多いです。次女は自分の利害がからむため、理不尽なことに対してはなるべく言い返しているそうですが、長女の方が弁が立ち、次女は口べたなので、対等な話し合いができないと次女から聞いています。

長女は小さい頃から「外面がいい」そうで(義父のほかに、叔父、その娘(いとこ)からも証言あり)、頭の回転が速く、距離が近くない人や味方にしたい人に対しては好印象を与えるようです。その一方、以前のパート先では短いスパンで人間関係に問題が起きたことがうかがえます(以前閲覧できた本人のmixi日記より)。ひどい目に遭っているとしくしく泣いたあとで、ころっと平然とした態度に戻ることもありました(嘘泣きというわけではなさそうでした)。

起きている出来事「だけ」を見ると、境界性パーソナリティ障害の人に起きうることが発生しているように見えます。これも多分に主観的判断を含むため、フェアではないのですが……。

このような長女の行動を、topisyuさんならどのように解釈されるでしょうか?

 

(4) 現状

夫は長女に対し不信感を持っていましたが、葬儀や相続の際に無責任な暴言を吐かれたりしたことを理由に、自分が施主を務める法事で長女には連絡を取っていません。相続手続き終了後に長女と顔を合わせたのは、別の親族の葬儀のみです。話したりもしていないので、当時について本人と語ることもありません。

今後法事の回数が重なるにつれて、あるいは夫が先に死ぬような事態があった場合などいつかは長女とまた関わらなければならないと思うと、大変気が重いです。夫が先に死んだ場合は、姻戚関係終了届(小町や2ch家庭板ではおなじみですね)をひっそり出そうと思っています。これは夫には言っておりませんが。

実際にはもっといろんなエピソードがあり、今回まとめていても長女の行動に一貫性がなく、topisyuさんに伝えられるような文章にするのが非常に難しく感じました。

本当に長々と失礼いたしました。

今後のブログ更新を楽しみにしております。

 

2. topisyuのコメント

要約すると、遠方に住む義理の姉が不可解、今後相手にするのが嫌ということですかね。ある程度事が終わった後であること、レスポンスが必ずしも必要ではないということで、軽めに回答します。

義姉(長女)の行動に一貫性はないということですが、ご自身が書かれている通り、その時一番自分の敵に見える人物をターゲットにしているようですから、行動原理は分かりやすい気がします。

ただ、そのやり方については、同時期に次女と高橋さんを仲違いをさせるように悪口を言う、弟(旦那さん)に葬儀の場で直接的に悪口を言う、叔父さんからの電話にテキトウな嘘をつく、飲食費を払わないと陰で怒る、朝から人の迷惑を考えず電話をしてくるなどと、直情的、短絡的な印象を受けます。それほど嫌がらせが上手くない。 

実際、パート先でトラブルを起こしたり、親族の評判があまり良くないということからすると、狡猾さにおいては、そこまで厄介ではないかなと思います。本当に狡猾で、上手く立ち回れる人間なら、トラブルはもみ消しますし、親族には味方がいるはずです。

ターゲットにされたら不愉快でしょうが、親族と歩調が合っていれば(協力できるのであれば)対処は容易い、その辺にいる小賢しいevilというのがtopisyuによる長女評です。

それよりも気になるのは次女ですね。長女に関する情報は次女からのものが多いようですし、次女は住居の近さもあり、共同経営者として今でも長女とは敵対する関係にあります。長女という共通の敵がいるという意識と、高橋さんが同性であることから、今でも高橋さんに接触を図ろうとし、愚痴をこぼしたり、(旦那さんを間接的に味方につけるために)高橋さんを取り込もうとしているのではないでしょうか。

実際そういう意図はなくても、東京に引っ越し、長女とは疎遠になっている高橋さんからすると長女の情報はどうでもいいはずです。長女はこれからも次女とは戦い続けることでしょうから、かわいそうですが次女との接点は減らしてもいいんじゃないでしょうか。長女のmixiをウォッチできるぐらいの高橋さんとすれば、長女と次女との対決を横で見ているのは楽しいと思いますが、そこに巻き込まれることもありえますしね。

 

以上です。以下、余談です。

 

 

 

余談

topisyuは医師ではないですし、仮に医師であったとしても、本人の意思がない中で何らかの病名を口に出すことはしません。従って、長女が何らかの精神疾患であるかどうかについてはコメントしません。

今回、長女よりも次女についても気になると書きました。更に発展させると、旦那さんのご家族のきょうだい関係もかなり気になるところです。

 

先日、よしながふみさんの『大奥』の最新刊である11巻を読みました。その中で、これまでの大奥の濃いキャラクターの中でも最凶の人物が登場していました。

大奥 11 (ジェッツコミックス)

大奥 11 (ジェッツコミックス)

 

その人物は自分が権力の中枢でいるためには、自分の暇潰しのためには、たとえ親族であろうと積極的に手をかけます。

このキャラクターの設定については、現代の解釈とその人物が暗躍するとある小説もモチーフに、過剰に恐ろしく描写しているのではないかと推測していますが、子供同士が権力闘争に小さい頃から置かれている環境下では、このような人物が出てくることはおかしくない気もしました。

 

今回の件についてあてはめると、長女、次女、そして旦那さんのきょうだいが子供の頃から仲が悪かった、会社の経営についてその三人を義父が死ぬまで天秤にかけていたということからすると、もしかしたら、長女は幼いころから他の二人と比較され続けた被害者なんじゃないかなということも頭に浮かびました。

もちろんいい大人ですから、仮に被害者だとしても、悪意のある行為を許容するべきということではありません。ただ、evilであるのは、天性のものである可能性もあれば、後発的な要因もありえるのではないかと思ったということです。

 

topisyuは子供たちには親の財産を当てにしないで欲しいと考えています。子供が自立心を育んで欲しいということもありますが、親の愛情が金銭等で明確に比較できる状態は好ましくないという考えがあるからです。お金はフェアにしておいて、愛情だけは本人は自分が少し贔屓にされているかもと勘違いしてくれる程度が、子供が親に抱く感情としては、いい塩梅かなと考えています。