斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

「友人から『病気が悪化した彼女から別れを切り出された。彼女の力になりたいがどうしたらいいか』と相談されました」

今日は読者が来た軽めの質問に答えます。

 

友人「病気が悪化した彼女から別れを切り出された」

 topisyuさま

「彼女と破局になりそうだ」と友人Aさんから相談を受けました。

Aさんが言うには、彼女の病状が悪化したらしく、彼女から「Aさんとの結婚は考えられない。お友達に戻りたい」というメールが届いたそうです。Aさんはそのメールの直後に彼女に「とにかく今は体調を戻す事。それまでは全て保留で」とだけ電話で伝えたそうです。

Aさんの私への相談内容は「自分が彼女に寄り添えなかった。でも彼女の力になりたい。どうしたらいいか」というものです。私としては「もうAさんにできることはない。彼女の体調が戻ったらそこで彼女の意思を確認。無理なら別れたほうがいい」ぐらいしか思いつきませんでした。

topisyuさんの視点でなにかアドバイスがありますでしょうか?

よろしければご意見をいただければと思います。

U

 

友達の立場で寄り添う

当人同士の問題だから当人同士でどうにかするのは大前提として、私だったら、病気の問題と恋愛(結婚)の問題を切り分けて話すでしょうね。「何かしたいということなら、友達という立場で寄り添うといいんじゃない?」とこのお友達に伝える。

当事者からすると、そんなに綺麗に分けられることじゃないでしょうけど、結婚を想定して(?)付き合っていた彼氏だったからって、何でもかんでも踏み込んでいいわけじゃないですからね。少なくとも、この彼女は今は結婚相手とは見ておらず、友達でいたいということですから、その彼女の意志は尊重するものかと思います。相手の意思を尊重するのは長期的に人間関係を構築する上では大切。

 

結婚式でわざわざ病めるときも貧しきときも相手を愛することを誓わせるぐらい、病めるときや貧しきときには愛し続けられないというか、結婚を継続できないことが多々あります。 感覚的には、病気になったり、貧しくなった当事者が離れられることが多い印象ですが、逆に「私とは別れて欲しい」と自分から別れを切り出すこともあります。

状況が厳しいほうが別れを切り出すのは、相手が自分を支えられない、支えると共倒れになるという冷静な判断があるとこともあれば、1か0かみたいに「私なんて価値がないから結婚しない方がいい」と半ば自暴自棄になっていることもあります。

前者か後者かは判断が難しいところもあるので、とりあえず、こちらも合理的に本当に支えられるかを検討しつつ、立場はどうでも一定の距離でできる範囲で支えようと姿勢を見せるといいかなという気がします。ある程度実績を積んでいけば「この人となら大変な時期を一緒に過ごせるかも」と思ってくれるかもしれません。

 

なお、困難な状況にある人を支えようとする人の中には「支えている私が好き!」な人がいます。それ自体は別に悪いことだとは思いませんけど、「支えている私が好き!」状態で結婚すると、相手が自分の支えを必要としなくなると、自分の存在意義がなくなった気がします。子育てで「この子には私がいないと!」と考える親御さんも同じですね。

結婚とか家族とかは最小単位の互助組織で、個人がお互いに支え合うために構築するものですが、いつも支え合っているのではなく、基本はお互いに自立している(自立を目指す)ものです。「支えている私が好き!」という理由で家族を作るのは継続可能性に疑義があるかなと私は考えています。

 

私って、甘えてますか?

私って、甘えてますか?

  • 作者: 斗比主閲子
  • 出版社/メーカー: 総合法令出版
  • 発売日: 2016/11/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

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