一人の人間として自立するには、二つの観点での自立が必要だと考えています。一つは、精神的な自立、もう一つが経済的な自立です。お金がないと、くだらない家族・配偶者やくだらない取引先と仕方なく関わる必要が出てきます。そういった状態を避けるために、既婚・子持ちもうすぐ40代として、気をつけていることや気をつけないようにしていることがあります。
気をつけていること
たとえ家族や配偶者がお金を稼いでいても仕事は辞めない
仮に当該家族・配偶者との関係が悪化した際に、縁を切り辛くなる。(手に職があれば話は別)
収入源は増やす
あまり手間がかからないなら収入源は分散しておく。
借金をしてまで家族としての大きな買い物(家・車)はしない
家族と縁を切る時に、大きな買い物は切り分けしにくく売却して現金化することになるが、資産は大抵購入価格より低くなり、借金が残る。(借入利率を意識しての経済行動や相続対策等であれば話は別)
欲しいものがあった時にはすぐに買わないで今あるものとの重複をチェックする。収納スペースを意識する
余計なものを持つと縁を切る際、身支度に時間がかかる。
自分がした場合と誰かにお願いした場合のコストを比較する
自分の時給未満の作業は誰かにお願いする。趣味はまだしも、自分がやった方が時間がかかる作業はしない。
節税する
知っている人だけが払わなくていい税金がこの世の中にはそれなりにある。
公的サポートの存在を調べておく
追い詰められてからでは公的サポートの存在を認識できない。
健康でいる
精神的にも、肉体的にも、不健康でいるとお金がかかる。
余分な現預金は投資に回す
・r > g (資本収益率(r)は経済成長率(g)を上回る)
・預金口座と違って、投資口座は他人が引き出しにくい
・なお、結婚前と結婚後の投資口座は分けておくといい(結婚前のものは財産分与の対象にならない)
気をつけないようにしていること
月にどれくらいのお金が賃金等で振り込まれるか確認しない
せいぜい銀行口座で想定されている数字が積み上がっていることが確認できればいい。お金に色はないが、臨時収入があると臨時支出をしたくなる。
投資した資産の値上がり/値下がりはチェックしない
数十年単位で、経済的に完全な自由を確保するために行っているものであり、短期的な上下動に一喜一憂しても無駄。大きく損をしても、大きく得をしても、それを知った上で、ろくな行動はしない。
以上です。
上記については、自分の知人に、
- 結婚直後に新築でめちゃくちゃカスタマイズした家を購入し、3年で裁判離婚をして、財産分与で家を売却するも当然あまりお値段はつかず、お互い借金だけが残る
- 結婚をして仕事を辞め佐賀の配偶者の家で二世帯住宅で子育をするも、姑と配偶者との折り合いがつかなく苦しむ
こういう人たちがいて、その影響を多分に受けています。また、自分の消費性向等の経済活動における特徴もあります。誰にでも適応できるとは考えていません。
余談
ついでに、タイミングがいいので、"今週のお題「人生に影響を与えた1冊」"にも答えておきます。
料理好きになったのは『ぐりとぐら』、マンガ好きになったのは『日本一のマンガを探せ!―20世紀最強のコミックガイド』など、色々影響を受けた本はありますけど、お金関係で言えば『ゴミ投資家のための人生設計入門』でしょうか。以下の本は、その本の改題文庫Kindle版です。
この本が発行された1999年当時は今のようにロジカルな投資の本はそれほど多くはなかったように思います。ITバブル、エンロン事件、ライブドア・ショック、リーマン・ショックと来て、アベノミクスとNISAがあり、個人投資家の金融リテラシーはそれなりに上がってきて、最近はいい本も増えましたよね。この本は、そういう意味でちょっと古い本ですけど、基本的な考え方は今でも役に立ちます。
上に挙げたようなことを実践するのは大変に見える人もいるかもしれません。自分は2015年の現在まで16年ぐらいこういうことを徐々に意識してきました。お金について考えるのは汚いことではなく、いつ考え始めても遅いということはないと考えています。
お金があって不幸になることもありますけど、お金がなくて不幸になることのほうが断然多いです。