斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

批判のつもりが応援に。FacebookでURLをシェアしたりコメントすると「いいね!」が加算される仕様

ハフポでこんな記事がありました。

後藤健二さん人質事件 BBCが「自己責任論」や「日本人らしさ」報じる

さらに記事では、「不謹慎ではありますが、後藤さんに話すことが出来たらいっそ自決してほしいと言いたい」とする、タレントのデヴィ夫人のブログを引用。批判も受けた一方、11000のFacebookいいね!が付いた事実を指摘し、日本の「自己責任論」の根強さについて触れている。

抜粋部分は、BBCが「いいね!」数に着目したというものですね。それで、ジャーナリストの津田大介さんがNewspics経由でこの記事に言及されているのですが、

津田 大介 - あの自決しろ発言に11000ものいいね!が付いたのか……。 | Facebook

あの自決しろ発言に11000ものいいね!が付いたのか……。

同じく、「いいね!」数の多さに反応されています。

 

「いいね!」数は「いいね!」ボタンを押す以外でもカウントされる

確かに、純粋に記事を良いものとして思った人が「いいね!」を押したという風に考えることもできるんですが、FBの「いいね!」は少なくとも今の日本版では、記事をシェアしたり、そのシェアされたものにコメントがつくと累積されていくという仕様もあります。

細かな検証はこの記事でされていて、一人で5分ぐらいで500ぐらいの「いいね!」数は増やすことができます。


この仕様については一時変更されたという話もありましたが、戻っていて、

自分が先ほど自分が書いたこの記事で実験しても同じように「いいね!」数を加算することができました。

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「いいね!」数は必ずしもその記事の評価が高いことを担保しない

だから、「いいね!」数だけでその記事が評価されているか判断するのはあまりお勧めではありません。批判や手動稼ぎも含まれるので。地道にYahoo!リアルタイムサーチで傾向を探ってみるほうがいいですね。


これで見ると賛同意見もありますが、コメントなく単にシェアだけしているものが大半で、批判意見もそれなりに見かけます。シェアしているものはまだいいとして、批判目的でのシェアもFB上では「いいね!」としてカウントされていると思うと趣深い仕様です。

 

批判したい記事に「いいね!」をあげない方法

そういうわけで、FBがこの仕様を変更しない限りは、批判目的の人は、記事URLをシェアしないという方法しか取れなさそうですが、それはそれでモヤモヤしますよね。

ということで、「いいね!」は増やしたくないけど、どうしてもFB上で言及したいなら、こんな方法があります。

1. その記事に対する批判記事をシェアする(あれば)

2. 全然関係ないページのリンクを貼った後に、批判したい記事のリンクを貼りつける(こうすると、最初のリンクの方にいいね!数が加算されます)

(例)

BBCがいいね!数のカウントの多さで、日本人の自己責任論が根強いということを補強しているのは、ちょっとどうかなと思う。

http://weather.yahoo.co.jp/weather/ ←このYahoo!天気・災害にいいね!がつきます
http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/01/goto-kenji-on-bbc_n_6588106.html ←こちらのハフポの記事にはいいね!は加算されません

3. 記事のはてなブックマークページをシェアする

(例)

シェアしません。

はてなブックマーク - 大それたことをした 湯川さんと 後藤記者|デヴィ夫人オフィシャルブログ「デヴィの独り言 独断と偏見」by Ameba

少なくとも1と3はFBの仕様が変更されても使える手段です。

 

締め

このように、評価されているようで実は炎上しているだけみたいなのは、FBに限らず、Twitterやはてなブックマークでも同じことが起きます。SNSでのシェアされた数字自体には必ずしもポジティブな意味がない時がある。

だから、ツッコミどころが多い、いかにもコメントしやすい記事を書くインセンティブが働くんですよね。その方が、SNSでのシェア数が増えて、評価が高いように見えますし、被リンクも稼げますから。