斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

大手キャリア(ドコモ、au)と比較して家族の携帯をMVNOに移行することにしました

今年5月に携帯電話のSIMロック解除が義務化されまして、既存の大手キャリアの携帯電話は購入後6ヶ月で無料でSIMロックが解除できるようになったようです。また、MVNO(仮想移動体通信事業者)も魅力的なサービスを打ち出してきています。

そんなこんなで、色々検討した結果、我が家では家族の携帯電話を徐々に大手キャリアからMVNOに移行していくことにしました。

以下は、その検討内容です。必要性がある方はどうぞご参考にしてみてください。個人のメモ書き程度のレベルですけどね。

 

 

SIMロック解除、MVNOとは

あえて詳細を語らずともある程度皆さんご存知だと思いますけど、簡単に紹介しておきます。

まずは携帯のSIMロック解除について。ざっくり言えば、これまで携帯電話とキャリアは一対一で繋がっていて、MNPなんかでキャリアを変えると携帯電話は新しいキャリアでは使えませんでした。これが、SIMカードを挿し直すと違うキャリアでも使えるような携帯電話を今年の5/1以降は販売することが義務化されたため、携帯電話をキャリア変更後も利用できるようになったというものです。大体、新しい携帯電話を6ヶ月使用するか、解約後3ヶ月するかすると、SIMロック解除をそのキャリアが無料でしてくれるようです。

MVNOとは、仮想移動体通信事業者のことで、ドコモやauのネットワークを借りて、通信サービスを提供している会社のことです。音声通信の無料枠が無かったり、サービスが少なめだったり、通信制限を設けたり、社員の給料が低かったり、色々あって大手キャリアよりも割安な傾向があります。普通にMNPもできます。

以前からSIMロック解除された携帯電話は、主に海外製のメーカーが提供していましたし、MVNOもサービス提供をしてきたわけですが、総務省が長い時間文句を言って、ようやく大手キャリアもSIMロック解除に本腰になったということです。

 

大手キャリアとMVNOとの比較

ざっくり言えば、こんな違いです。

  • 大手キャリアが提供している回線は3GとLTE。MVNOは基本LTE
  • 大手キャリアのスマホでのネット利用は大体7GB制限で月5000円~6000円前後(最近は容量が少ないプランも出てるみたいだけど)。MVNOは最小1GBぐらいからで音声通信をつけなければ700円ぐらいから。音声通信付きだと1600円ぐらいが最低
  • MVNOでのネットの通信スピードは、キャリアから借りているけど、場合によっては、少し遅いかもしれない
  • 大手キャリアは音声通信は無料枠が結構ある。MVNOは30秒20円ぐらい?
  • サポートは大手キャリアのほうが圧倒的に手厚い。そもそもMVNOはリアルの店舗がほとんどない(家電量販店に一応売り場はあるけれど)
  • 大手キャリアは2年縛りがあって、それ以外のタイミングだと解除料がかかる。MVNOは会社によるけどない場合やあっても大体1年ぐらい

たぶん、ガラケーを使う分には大手キャリアでも安く携帯電話は運用できると思います。それと、キャリアの2年縛りについては、現在議論がされているので、将来的にはなくなるんじゃないでしょうかね。

 

MVNOへの移行を決めた理由

大体、こんなところです。

  • 家族が全員スマホを利用している
  • LINEやFacebookのメッセンジャーなどを通して家族間はもちろん友人との会話や連絡をすることが増えた。一方で、キャリアのMMSは使用頻度が減った。電話はほとんどしない
  • 7GBもネットは使用しない。せいぜい3GBぐらい。しかも動画など安定して早い通信が必要な娯楽は見ない。家には光のWi-Fiがある
  • 学校や親族とのやりとりについてはIP電話があるのでそちらでも連絡は受けられる
  • 携帯電話に関するサポートは特に普段利用してこなかった。長く使っても特典がなく、2年毎にMNPする方が結果として安く利用できる施策が打たれていることが不快だった
  • 今のスマホは(OSのアップデートがされない、すると重くなるというリスクはあるにせよ)長期間の使用に耐えるので、キャリアの2年毎の買い替えを推奨するようなやり方には面倒を感じていた
  • キャリアが提供する端末以外に、最初からSIMロックフリーで、それなりに使えるAndroidの端末が増えてきた

こんなところです。はっきり言えば、大した利用もしていない機械に月5000円~6000円×人数分払うのが馬鹿らしくなくなりました。

 

どのMVNOにするかの比較

MVNOの会社には結構選択肢があります。会社としては10~20社ぐらいあるのかな? どこを選ぶかは、人それぞれで、たぶん、そのせいで、ハードルが高くなっているんですよね。

同じように見えて、どこのキャリアの回線を借りているのか、利用者の寡多で通信速度が違うとか、家のネット回線と同じ所を選ぶと月額200円ぐらい安くなるとか、一日○MBまでみたいなプランを提供しているところとか、端末とセットでないと契約ができないとか、結構幅広いです。

この辺はこういうのが好きな人はネットで調べて、好きでない人は家電量販店で話を聞いてみるといいと思います。

 

どのSIMフリー端末を利用するか

キャリアが5月移行に提供している端末を購入して半年待ってからMVNOしてもいいかもしれませんが、2年縛りがあるので、SIMフリー端末を購入して、徐々に移行していくつもりです。家族で、2年縛りの期間が微妙に違うので、徐々に。

どんなSIMフリー端末が提供されているかについては、価格.comのスペック検索で、キャリアの項目でプルダウンメニューからSIMフリーを選ぶと分かります。

ASUSのZenPhoneシリーズが人気。iPhoneのSIMフリー機は高い。購入先は、ネットで直販、Amazonや楽天などのネットショップ、家電量販店などです。触ってから購入したければ家電量販店になりますね。

大体1万円から4万円ぐらいで、2~3万円がボリュームゾーンっぽい。

AmazonでのSIMフリー機のランキング

 

両親、義両親の携帯もMVNO?

パートナー含めて我が家でのMVNO化が完了した後は、両親、義両親の携帯もMVNOに移行するのをお勧めしてもいいかなと考えています。

ただ、これはあくまで長い目で見た時の計画みたいなものです。年寄りはそもそもガラケーで安く運用していたり、キャリアのメールをよく利用していますし、UIが変わると抵抗を示しますから。電波が通じないのにもセンシティブ。

本人たちがGPSをフルに利用したり、FacebookやLINEへの親密度が上がってきたりしてきたら、さりげなく話を振るつもりです。ただ、あくまで、本人の意志に任せる。でないと、こちらがサポートスタッフ扱いされ、費用対効果に合わない。

Androidのアプリに、以下のような、年寄り向けのUIなども提供されてきているので、色々触ってみて、個人的に使用感を確認しています。

らくらくアプリ(ホームアプリ) - Google Play の Android アプリ

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※限りなく、らくらくフォン

 

締め

ネットも音声通信もヘビーユーザーではないけれど、スマホがないと日常生活で困るという層はMVNOに移行してもいいんじゃないかと思っています。

ただ、調べてみて、どうやってキャリアからMVNOに移行するのか、MVNOの会社やSIMフリーの端末をどうやって選ぶかなど、結構ハードルは高い印象を受けました。まだまだマス層が利用するということにはならなさそう。

それでも、携帯代金が一人月額3000円ぐらい安くなり、端末も安いものが出回っていることからすると、所得が増えない中では確実に需要は高まるはずで、(テレビを見ていないのですでにそうなっているのかは分からないんですが)SIMフリー端末と通信契約のセット販売した商品が家電量販店で契約できるみたいなCMがテレビで大量に流れ始めると、流れが変わってくると思います。

今年の4月時点では、MVNO利用率は2%ですから、2年ぐらいで最低10%ぐらいにはなるんじゃないでしょうか。

「SIMロック解除」認知度は7割強、MVNO利用率は約2%〜MMD調査 - ケータイ Watch