斗比主閲子の姑日記

姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

人に教えるときに気をつけている10のこと

備忘録です。適当に挙げていったら10個ぐらいになっていました。他に思いついたら増えるかもしれません。

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photo by foxypar4

 

1. 相手が話を聞くタイミングかを確認する

相手が聞くタイミングでないときに話しても効果が薄いです。相手が精神的に、肉体的に話を聞ける状態でない時はぐっと我慢します。また、その人が失敗してからすぐならまだしも、あまり期間を空けすぎると「なぜそんな昔の話を」と思われるので、鉄は熱いうちに打つようにしたいですね。

 

2. 自分が伝えたいことか、本人が聞きたいことかを考える

教えようとする前に、今自分が教えたいことは本人のニーズがあるものかを考えます。本人のニーズはないけれど、自分がどうしても伝えたいことを教えるのは、自分のエゴなので、「これはどうしても聞いて欲しいのだけれど」と枕をつけます。教える方が偉いわけではないですから。

 

3. 本人の立ち位置を確認する

この話を聞くのは初めてか、日本人か外国人か、高等教育を受けているか、特定の主義・信仰があるかなど、どこから話をスタートするかを検討するために必要であれば確認します。ある程度関係性があるならまだしも、不特定多数への講演を依頼された時には、「○○という言葉はご存知ですか?」というようにキーワードについて知っているか知らないかを何回か質問してみて、聞き手の水準を把握します。

 

 

ここまではどちらかというと教える前の準備段階のようなものでしょうか。ここからが、教える段になってからの話。

 

 

4. これを学ぶと良いメリットを伝える

その人が実現したいことにこの学びがどう繋がるかをできるのであれば説明する。実利があれば意欲が湧きやすいですし、教えている方も軸がぶれません。

 

5. まず全体像を説明する

各論から入ってしまうと、聞き手の頭の中に地図ができず、断片的な知識を植え付けることになってしまいがちです。(そういう知識は忘れやすい。) 可能であれば、全体像からブレークダウンして各論に入るような流れにしたいですよね。

 

6. 適度に抽象化、具体化する(例示する)

理論を説明してすぐに理解できる人もいれば、事例を繰り返し聞いて腹落ちする人もいます。相手の能力に合わせて、例示の分量を加減します。

 

 

本筋は上のようなもので、後は以下のようなことも気を付けます。

 

 

7. 口で説明するだけではなく図解を厭わない

口で話すのが一番楽ですが、相手の理解度を高めるためには、紙に書いたり、図にすることを面倒くさがらないようにします。口で言って理解しなければ結局時間の無駄ですから、相手が理解できるための方法は何でも検討します。

 

8. 分かってないことを定期的に確認

聞き手が分かっていないのに、次々と話を進めるのはお互いにとって時間の無駄であり、大変不幸なことなので、細かなタイミングで習熟状況を確認します。「分かっていますか?」という質問は分かっていないことを確認する方法としては不適切なので(相手が誤解して理解しているかもしれませんし、相手が分かっていないことを恥として「分かっている」と言ってしまうことがある)、「では、ここまでの知識を使うと、このケースはどのように考えられますか?」というように、内容に関して理解しているかを質問します。

 

9. 質問を誉め質問しやすい空気を作る

質問しようと考えること、質問の回答を受け取ることで飛躍的に理解は進むので、質問しやすい空気を作ることは大切です。質問をしてもらえることで、8をわざわざすることもないですし。ですので、質問してきたら、「それ、いいポイントですね」などと一言誉めてから回答をするようにします。質問することの喜びを感じてもらうようにします。

 

10. 繰り返しを面倒くさがらない

一度聞いてそれで理解し実践できる人は多くはないので、忘れているようなら何度でも面倒くさがらず、怒らずに、繰り返し伝えます。怒る人だと思われたら、その後の聞く姿勢はかなり減退します。質問もしてくれなくなります。

 

 

 

余談

子供や部下を叱る時とは別の話です。単に教える時のこと。集団相手か個人相手かで力点は多少変わります。教えることは、どうしても教えたい方向に導きたいという教える側の願望が出てしまいますので、極力相手のニーズに沿うようにしたいなと考えています。

教えることは自分自身にとっての学びになりますし、極力お互いが楽しくできればいいですよね。